“全員タメ”の舞台で青春を追体験!
同い年のキャストだけで上演する、舞台タメ劇vol.1『タイムカプセル Bye Bye Days』。この“全員タメ”で舞台を作るというアイデアは、企画・プロデューサーの荒牧慶彦、演出を手掛ける植田圭輔が、長年温めていたものだという。
荒牧 役者同士で話していると、どんな芝居がしてみたいか、という話題になるんですよ。それで、同い年にはいろんな俳優が揃っているしタメで演劇をしたい、という話は20代後半くらいからしていました。企画を提案してみたら、ありがたいことにトントン拍子に話が進んだので、もっと早く提案すればよかったな(笑)。
植田 同い年に活躍している人が多くて、この人もタメ?みたいな話はよくしていて。それに、年齢を重ねて、いろんな経験をしていく中でやってみたいことも増えました。演出をやるのは2回目なんですけど、今回は会話劇なので語感的にここは削った方がわかりやすいかな?とか、舞台上での動きや並びのイメージはこう?とか、もう浮かんでいることがあるので稽古までに整理していこうと思ってます。
2人はキャストとしても出演。かつての友情を取り戻すために、過去にタイムリープして奮闘するこの物語の印象をこう語る。
荒牧 脚本の亀田真二郎さんとは何度も打ち合わせをさせていただいて、僕らのアイデアをたくさん詰め込んでくれました。タメ世代はみんな通ってきたような要素をちょいちょい入れてもらったので、そこで懐かしさを感じてもらえたらいいな。男って15歳でも35歳でも精神年齢は多分あんまり変わっていないんで(笑)、そのノリのままで演じていこうかと思ってます。
植田 打ち合わせでは、僕らだけが懐かしむんじゃなく、お客さんもそれぞれの懐かしさや、あの頃を感じてもらえるような、ポップな作品にしたいということを一貫してお願いしていました。夕方っぽい匂いのする作品というか。そしたら、第一稿の段階でドハマりしたものが出てきたので、すごくワクワクしてます!僕の役は、なんやかんやでまとめる人(笑)。自分がどんな人間だと思うかとか、どう過ごしてきたかとかを、改めて亀田さんに話していたので、それを感じ取って役にしてくれたんじゃないかな。
同じ時代を駆け抜けてきた5人。だからこそ作ることができる空気を大切に、稽古や本番に臨む。
植田 5人で自由な意見交換をしたいですね。今回は本当に、やりたかったことを叶えていただける作品なので、ちゃんと楽しんで、楽しませたい。もう万全の状態で準備してます!。
荒牧 タメだから気を遣わないで済むし、気兼ねなく意見もぶつけ合えると思ってます。ストーリーはコメディ基調なので、思いっきり笑って楽しんで、ちょっと切ない思いもして、青春の追体験をしてほしいですね。
インタビュー&文/宮崎新之
Photo/篠塚ようこ
ヘアメイク/akenoko▲
スタイリング/ヨシダミホ
【プチ質問】Q:手土産を選ぶポイントは?
荒牧 手土産や差し入れは、必ず食べておいしかったものですね。一度食べてみて、美味しかったらみんなに差し入れしてみる。なおかつ評判が良かったら、他の現場にも持って行ったりします。
マネージャーがいつもアンテナを張ってくれていて、いろいろと「これ食べてみて」って持ってきてくれるんですよ。最近だと「ポーたま」っていうおにぎりがウマかったですね。東京・八重洲ミッドタウンにあって、沖縄の「ポークたまごおにぎり」の専門店なんですけど、めちゃくちゃウマいんです。僕のオススメは明太マヨ。ノーマルもウマいし、他の味もあるんですけどね。…話してたら食べたくなってきた(笑)。
お菓子を差し入れることももちろんありますけど、僕の現場って男の子が多いのでガッツリ食べたい人が多いんです。なので、おにぎりとかが喜ばれますね。
お菓子だと、「カフェタナカ」の「ビスキュイ・ブール・アマンド」かな。お父さんがコーヒー屋で、お父さんのコーヒーに合うお菓子を作るために娘さんがフランスでお菓子作りを学んで来たそうなんです。もうそのストーリーが素敵ですよね。
植田 自分自身が稽古場と現場をずっと行き来してきた人間なので、自分があれば助かるな~と思うものを差し入れしています。例えば、カップラーメンとか入れて置いたら、もうそれぞれが勝手に食べますからね。あとは、栄養チャージのゼリーとか。割とみんな、ギリギリまで身体を休めていて、稽古場や劇場に来ても飯はまだ食ってない、みたいなことも多いんですよ。キャストだけじゃなく、スタッフさんも。そういう時に、パッと取りやすいし、間違いないんですよね。好きなものを選べるように、いろんな種類のものをたくさん差し入れてます。
やっぱり、お芝居とかクリエイティブなことを考えることに脳みそが使われちゃっているんで、食事とかのことまで頭が回らないんです。何か片手間に食べれるものとなると、そういうものを選びがちですね。ちょっと素敵なものとかは、他の方が差し入れてくださるので(笑)、僕はそういう感じが多いです。
※構成/月刊ローチケ編集部 12月15日号より転載
掲載誌面:月刊ローチケは毎月15日発行(無料)
ローソン・ミニストップ・HMVにて配布
【プロフィール】
荒牧慶彦
■アラマキ ヨシヒコ
舞台『刀剣乱舞』山姥切国広役 ほか、舞台やバラエティーでも活躍。
植田圭輔
■ウエダ ケイスケ
舞台『刀剣乱舞』大和守安定役 ほdか、数多くの舞台作品に出演する。