京都・南座6月公演『坂東玉三郎特別公演 竹久夢二生誕百四十年記念』取材会レポート

6月12日(木)~6月22日(日)まで『坂東玉三郎特別公演 竹久夢二生誕百四十年記念』が京都・南座にて上演。今年の1月に大阪松竹座で上演され、好評を博した地唄『残月』、竹久夢二の『長崎十二景』に加えて、昭和59年(1984年)に中日劇場・新橋演舞場で上演された『夢二慕情』が、この度映像作品として新たに撮り下ろして披露される。
この公演に先立ち、坂東玉三郎の取材会が実施され、京都・福田美術館の協力で竹久夢二の『長崎十二景』の原画(全12点)を取材会場に揃え、玉三郎が夢二への思いを語った。

本公演の開催について玉三郎は、「今回、会場には『長崎十二景』を全て揃えていただいて、私も揃っているのは初めて拝見したのでとても感激しております。今回の公演では『口上』、『残月』、映像『夢二慕情』、『長崎十二景』という4本で上演させていただきます。メインは舞踊の『長崎十二景』にはなりますが、その前に40年ほど前に上演した『夢二慕情』を新たに映像作品として撮りおろし、夢二の生涯を語ります。映像作品を加えることで、今年1月の大阪松竹座よりもバージョンアップして、竹久夢二の全体像を見ていただけるようになっております。ぜひ多くのお客様にご来場いただければと思います」と来場者に向けてコメント。

演目については、「竹久夢二は、たまき、彦乃、お葉という多くの女性に囲まれた方ではございましたが、別れもあり、悲しみや苦しみもおありだったのだろうと思います。しかし今回は竹久夢二の生涯を演じるわけではないので、心の葛藤を描くというよりは、『長崎十二景』の女性たちのような、浄化された魂や美しさ、雰囲気を表現することに努めたいと思っております。連綿とつながっていく曲の中で、『長崎十二景』の裏に、詩人であり絵描きである竹久夢二の人生があったということを感じていただければと思います」と語った。

また、南座で6月6日(金)から6月8日(日)まで上演される『坂東玉三郎×春風亭小朝 南座特別公演』については「3年ほど前から、小朝さんとは何かご一緒しようとお話していて、昨年7月の歌舞伎座公演が実現しました。当時ちょうど越路吹雪さんの37回忌の後だったこともあり、私が歌う『越路吹雪物語』ができ、さらに、『牡丹燈籠』を、小朝さんのお噺の隣で私がお峰とお露をやるという形になりました。南座では、二人の対談をつけた三本立てで上演いたします」と述べた。

本公演のチケットは、5月9日(金)10:00より販売開始。詳細は、各公演の公式サイト(下記、公演概要欄記載)、またはローチケ(webサイト)よりご確認ください。