
「自分自身とは?」
人生を問う壮大なテーマに実力派俳優陣が挑む
2025年11月15日(土)~12月27日(土)に世田谷パブリックシアターにて上演する舞台『シッダールタ』の全キャストビジュアルが発表された。
本作は、ノーベル文学賞受賞作家であるドイツの作家ヘルマン・ヘッセの最高傑作「シッダールタ」の舞台化。演出を世田谷パブリックシアター芸術監督の白井晃、劇作を長田育恵、音楽を三宅純が担う。実在する宗教家で仏陀(釈迦と言われる仏教の始祖ブッダ)と同じ名を持つ青年シッダールタと、「現代を生きるヘッセ」に重なるひとりの男を草彅剛が務め、共演に杉野遥亮と瀧内公美が並ぶ。
キャスト発表
この度発表されたのは、壮大なテーマに一致団結して挑むキャスト全員のビジュアルだ。
男の友人デーミアンに、ドラマ「ダメマネ! -ダメなタレント、マネジメントします-」に出演するなど、注目作への出演が続く鈴木仁。シッダールタの息子に現在、連続テレビ小説「あんぱん」やドラマ「最後の鑑定人」で注目を集める中沢元紀。シッダールタの父に、昨年の世田谷パブリックシアター主催公演『セツアンの善人』にも出演の松澤一之。シッダールタに商売を教える商人のカーマスワーミに舞台『マライア・マーティンの物語』や『いかけしごむ』、『エウディリケ』に出演の有川マコト。古代インドの大河の渡し守ヴァズデーヴァに、劇団「はえぎわ」主宰で作・演出・出演を務めながらも、舞台『そよ風と魔女たちとマクベスと』など外部公演にも数多く出演するノゾエ征爾。そして池岡亮介、山本直寛、斉藤悠、ワタナベケイスケ、中山義紘ら実力派俳優たちに加え、柴一平、東海林靖志、鈴木明倫、渡辺はるか、仁田晶凱、林田海里、タマラ、河村アズリと、類まれな身体能力と豊かな表現力を兼ね備えたダンサーたちも参集した。
全キャストビジュアル


ストーリー
ひとりの男(草彅剛)が、世界の混沌の中で自身を見失い佇んでいる。友人のデーミアン(鈴木仁)は行動を促すが、彼は歩き出す道を見出せない。同僚のエヴァ(瀧内公美)の支えを受けながら思索の森に足を踏み入れ、やがて彼はシッダールタとなる。
古代インドに生まれたシッダールタ(草彅剛)は、最高位のバラモン階級の子として生きている。その生活に疑問を抱き、より深い叡智を求めて、家を飛び出す。シッダールタについてきたのは、彼に魅了されている青年ゴーヴィンダ(杉野遥亮)ただひとりだった。
しかしシッダールタは、修行の意味に疑問を抱き、修行の道を突き進むゴーヴィンダとも袂を分かち、俗世に下野する。やがてシッダールタは、美貌と知性と教養で確固たる地位を築いた高級娼婦・カマラー(瀧内公美)と出会い、性愛による快楽を体験する。
さらには商売で富を得ることで、所有欲を満たす経験を覚えるが、それでも本質が満たされることはなく苦悩する。やがて彼は川で渡し守のヴァズデーヴァ(ノゾエ征爾)と出会い、彼の世界観に導かれていく。川の流れの中、シッダールタは別れたカマラー、自らの息子(中沢元紀)、かつて袂を分かったゴーヴィンダらと再会を果たし、自らにさらに深く問いかける。
出会いと別れを繰り返し、この世界に絶望し、人生に迷っていたシッダールタが、悟りの境地にたどり着いた時に見えた景色とは―。その音とは―。