“ペダステ”シリーズ13作目、新たな小野田坂道が走る
追駆が始まる。舞台『弱虫ペダル』の最新作が今年5月に上演されるのだ。原作は渡辺航によるロードレース漫画。西田シャトナー独自の演出で表現されるレースシーンと、役者たちが汗だくになって疾走感を体現する“本気の走り”が話題を呼び、2012年の初演以来、爆発的な人気となったステージだ。
13作目となる今回、新たに主人公・小野田坂道役に抜擢されたのは糠信泰州。2018ミスター慶應理工グランプリにも選ばれた注目の若手俳優である。
糠信「舞台に出たいという気持ちはあったのですが、大学に通っていることもあって、なかなかご縁がなくて。経験のない自分に決まったと聞いた時は驚きましたが、舞台好きの妹が“絶対やりなよ!”と後押ししてくれました」
前々から2.5次元舞台にも興味があり、少年漫画も好きだと話す糠信。
糠信「原作を読み始めたら、すごく面白くて止まらなくなりました! 坂道くんが心の奥に秘めている強さに、男として格好良さと魅力を感じました」
スマートな印象の糠信だが、自身と小野田坂道との共通点を尋ねてみると、意外にも「根性」と返ってきた。
糠信「大学受験の時、1年間とにかく勉強して、根性で合格したんです。その間は辛さもありましたけど、問題が解けた時の喜びや達成感を糧にできましたし、楽しさを感じていました」
辛さの中にも喜びを見つけられるタイプ。ハードな舞台でも小野田同様に笑顔で走り抜くことができそうだ。今は体力作りのために毎日5km以上走っているという。シリーズ7・8作目で同役を努めた小越勇輝とはAbemaTVの番組で共演。「自分らしくやればいいんだよ。頑張れ!」と激励をもらったことを嬉しそうに明かした。
舞台シリーズは、『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて好評連載中である原作の軌跡を丁寧に辿ってきた。今作はインターハイ2日目。小野田が属する総北高校チームは決意を新たにして頂上を目指し、ライバルチームの箱
根学園や京都伏見高校を追いかける。
糠信「ステージから見た時、どんな景色が広がっているのだろうとワクワクしています。小野田坂道くん役を大切にして、最高の舞台にしたいと思って頑張りますので、よろしくお願いします!」
フレッシュな輝きが加わった最新作に期待したい。
インタビュー・文/片桐ユウ
Photo/山本倫子
※構成/月刊ローチケ編集部 2月15日号より転載
※写真は本誌とは異なります
掲載誌面:月刊ローチケは毎月15日発行(無料)
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【プロフィール】
糠信泰州
■ヌカノブ タイシュウ ’98年、東京都出身。2018ミスター慶應理工グランプリ受賞。出演作に『妖怪!百鬼夜高等学校』など。