
「5姉妹の思いを素敵なストーリーと音楽に乗せてお届けします」
ファンタジーの中に誰もが抱え得るリアルな悩みを描いたミュージカル「星の導く夜に」を、2025年9月27日(土)から10月5日(日)まで東京・シアターHで上演いたします。開幕前の26日(金)には、公開ゲネプロと囲み取材が行われ、小林愛香、小越春花、山根綺、絵森彩、指出毬亜、吉武千颯、園岡新太郎が公演への思いを語りました。
ミュージカル「星の導く夜に」は、とある街のはずれに佇む少し古びた屋敷に住む5人姉妹を中心に繰り広げられるファンタジー作品。5人姉妹を、小林愛香、花宮初奈、小越春花、山根綺、絵森彩、浅井七海、指出毬亜、物語の鍵を握る猫のサントを吉武千颯、堀内まり菜、姉妹の育ての親を園岡新太郎がそれぞれ演じます。
この日の囲み取材で小林は、「5姉妹が登場しますが、それぞれ違うお仕事をしていたり、学生だったりするので、観に来てくださる方も誰かに共感できるところがあると思います。彼女たちの思いを素敵なストーリーと音楽に乗せてお届けしますので、そこがこの作品の見どころです」と作品をアピールしました。
この日の登壇者たちも含めて、ミュージカル初挑戦のキャストも多い今回のカンパニー。園岡は「僕は1974年に劇団四季に入って、それから52年くらいこの仕事をしていますが、今、この取材で初めてミュージカル初挑戦のキャストがこんなにもいることを知りました。そんなふうにはとても思えなかった」と驚きながら、「みんないい芝居ができるし、いい声で歌ってくれるし、その上、きれいでかわいい。同じステージの上に立てて本当に私は幸せです。私も精進してまだまだステージに立てるよう頑張りますので」と場を和ませました。
取材の最後に小林は改めて「ミュージカルを観るのが初めてという方も、気負わずに観ることができる作品になっていると思いますので、迷われているという方がいらっしゃったら、ぜひ観に来てください。心が温かくなるようなミュージカルですので、多くの方に観ていただきたいですし、何度でも観に来ていただけると嬉しいなと思っております」と呼びかけて締めくくった。
【ゲネプロレポート】
物語は、フードをかぶった人物たちがランプを持ってステージに登場する幻想的なシーンからスタート。この世界について語られた後、一転してとある街はずれに住む5人の姉妹たちに焦点が移ります。
宇宙物理学を研究する長女のミラ、救急医療に携わる医師のカリナ、画家を目指しながら漫画家アシスタントを務めるハナ、動物たちの世話に心を砕くカスミ、そして周りが就職活動をする中、のほほんと過ごす学生のマユの5人の日々がポップな楽曲で紹介されていきます。冒頭にしっかりとそれぞれのキャラクターが歌で綴られるので、物語の世界にあっという間に引き込まれました。
次第に、それぞれが悩みや問題を抱えていることが明らかになっていき、5姉妹全員のキャラクターが深掘りされて、より個性が引き立ちます。そうした人物造形が物語をより奥行きのあるものに仕上げていました。
小林、小越、山根、絵森、指出、吉武はミュージカル初出演ですが、ゲネプロでは堂々とした歌と芝居で魅了しました。
小林は、新しい彗星を発見したことで大きな悩みを抱えるという難しい役どころですが、それを見事に体現。研究にまっすぐに向き合い、教授を慕う素直なミラの中に芯の強さを感じさせる芝居が印象的でした。
小越のかわいらしさと強さが同居しているかのような演技、山根の明るい中でもクリエイトすることへの情熱が見える姿、絵森の優しさと慈愛に満ちた真摯な姿も魅力的。指出は楽しいことに流される賑やかで元気なマユをキュートに見せ、観客を引きつけました。
そして、吉武も猫のサントを好演。1幕のラストで人間の姿に変身してからは、伸びやかな歌声と笑顔で5姉妹を導いていきます。2幕の活躍にも注目です。
また、小島良太による楽曲はどれも秀逸。全編を通して数々の楽曲とともにストーリーが進んでいきますが、どの楽曲もキャッチーで耳馴染みがよいので、観客をすんなりと物語に誘います。ビッグナンバーも多く、楽曲の力を強く感じました。
ファンタジーな世界観の中に描かれる姉妹たちの悩みや日常はとてもリアルで、そのバランスもこの作品の見どころの一つ。それぞれに抱える悩みも問題も違うので、観客によって共感できるポイントも変わってきます。彼女たちがそんな悩みをどのように決着するのか。5姉妹+サントの奮闘をぜひ劇場でご覧ください!
コメント
小林愛香(長女・ミラ役)
ミュージカルに出演させていただくのは初めてなので、ゲネプロを前にすごく緊張していますが、素敵なカンパニーの皆さんとこの物語を届けられることがすごく嬉しくて、ワクワクしています。
小越春花(次女・カリナ役)※Wキャスト
私もミュージカル初挑戦で、いよいよ始まるんだなという実感が湧いてきました。稽古場で「自分をプリンセスだと思い込んで舞台に立とう」とみんなで話していたので、今日は「私はプリンセス」とおまじないのように心で唱えて頑張りたいと思います。
山根綺(三女・ハナ役)
私もミュージカルは初めてです。稽古では勉強になることがすごく多く、みんなとても上手な方々ばかりなので、たくさんのことを学べましたし、他の方のお芝居や歌を観て「こういうふうにやってみようかな」と自分なりに取り入れることができました。この物語を皆さんにきちんと届けられるように最後まで走り抜けたいと思います。頑張ります。
絵森彩(四女・カスミ役)※Wキャスト
私もミュージカル初挑戦なので、はじめは手探り状態で、分からないことばかりの稽古でした。でも、皆さんのいいところをたくさん見させていただいて、いろいろと吸収できました。まずは1公演1公演を大事に歩みたいと思います。私は30日から参加になるので、皆さんが初日から積み上げてきたところに、きちんと馴染んでカスミちゃんをしっかり演じられるように頑張りたいと思っています。
指出毬亜(五女・マユ役)
私もミュージカル初挑戦です。何も分からないまま稽古が始まりましたが、たくさんの方に支えられながら、いろいろなことを学びながら今日まで頑張ってきました。本日のゲネプロ、そして明日からの本番も精一杯頑張りたいなと思っております。
吉武千颯(サント役)※Wキャスト
私もミュージカルは初めてです。メンバー全員に稽古期間からたくさん支えてもらいながら過ごしてきて、こうして初日を迎えられることがすごくありがたいです。劇場に入ってから、客席からステージを見させてもらいましたが、改めて今、たくさんの方に届けたいと思っています。ぜひ多くの方にご来場いただけたら嬉しいなと思います。精一杯頑張ります。
園岡新太郎(リアン役)
私は50年くらいミュージカルをやっていますが、今回、稽古期間も詰まっていたので、本番は楽しみながら演じたいと思っております。テンション高くみんなで楽しみましょう。
[あらすじ]
とある街はずれに血のつながっていない5人の姉妹がいた。
長女のミラは宇宙物理学の研究員、次女カリナは救急医療の新米医師、三女ハナは現代アートの道を志す漫画アシスタント、四女カスミはトリマーとして働き、末の五女マユは語学学校の学生である。
5人はそれぞれに悩みを抱えながらも、育ての親であるリアンと飼い猫サント共に仲良く暮らしていた。
ある日、ミラが新しい彗星を発見し、姉妹たちの生活は急展開する・・。