池袋の東京芸術劇場を中心に開催する舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」が、ついに10月1日(水)開幕した。
岡田利規アーティスティック・ディレクターのもと初の開催となる今回、約1ヶ月にわたって、国内・海外の多様な舞台芸術作品14演目による「上演プログラム」、レクチャーやワークショップなどの「上演じゃないプログラム」、その両方を支える「ウェルカム体制(=来場サポートのこと)」の3つを展開する。
多様なプログラムを通じ、今、ここ、にある日本と世界の舞台芸術表現が、より身近なもの、自分と直接接続し腑に落ちるものとして捉えられるような、さまざまな現実の姿に気づき、新たな視点でこの世界を捉え直すことができるような機会を創り出す。
加えて、東京芸術劇場前広場に設置される「ウェルカムぎんが」では、当日券情報やプログラムチラシを提供するインフォメーションセンターとしての役割に加え、ワークショップや飲食を楽しめる交流の場としても利用できる。
さらに、鮮烈な印象を残すと評判の「秋の隕石」ビジュアル・アイデンティティをデザインを配したフラッグやバナー、ポスターといった装飾が施され、劇場全体が祝祭感のあふれる場となる。SNSと連動した来場者参加型のくじ引き企画も予定されている。
また、舞台芸術祭「秋の隕石」の〈隕石み〉により深くアクセスするための手引きとして、コンセプトブック「文脈たちの宴」を発行、紙と電子版で会期中に無料配布。岡田利規は、この舞台芸術祭を「文脈たちの宴」と表現している。
詳細および最新情報は、「秋の隕石」公式WEBサイトをチェック。
そして、開幕にあたってアーティスティック・ディレクター岡田利規から以下のメッセージが届いた。
岡田利規(アーティスティック・ディレクター) メッセージ

いよいよこれからです。みなさんが、わたしたちが入念に用意してきた、そしてこの一ヶ月あまりの会期をかけて紹介していく〈隕石〉たちを体験するのは、いよいよこれからです。「隕石」という言葉にわたしが込めた、異物、というニュアンスを備えたその実物たちである演目たち、アーティストたちと相まみえることになるのは、いよいよこれからです。この「秋の隕石」という舞台芸術祭の雰囲気、すなわち〈隕石み〉を味わってもらえるのは、いよいよこれからです。
「秋の隕石」の名のもとにわたしたちがオーガナイズするのは現在の・東京の・または舞台芸術界の、支配的文脈の外側から飛来する隕石たちとの邂逅の場です。この場にみなさんが立ち会い、それがみなさんにとって、これまで得たことのない感覚を得たり、味わったことのない美学に面食らったりする機会となれば、こんなにうれしいことはありません。
わたしたちがその中に身を置き生きているこの現実・この社会・この状況。舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」は、それと対峙するべく企まれた、芸術の形をした問いかけです。その問いかけが堰を切ってみなさんのもとへと流れ込んでいくのは、いよいよこれからです。
隕石という問いかけが、この催しに参加してくれるみなさんの中にささやかな変容を生じさせる契機となればと、心から希っています。生きることは、変容のプロセスそのものですが、そのプロセスそれ自体である場となるべく、そのような事態を寿ぐ場となるべく、「秋の隕石2025東京」はこれより観客のみなさん、参加アーティストのみなさん、この催しの企画と運営に携わるスタッフのみなさんとともに、
繰り広げられます。わたしはここに舞台芸術祭「秋の隕石」、そしてその初年度である「秋の隕石2025東京」の爆誕と開幕を宣言いたします。
追加イベント情報
岡田利規「その場でなんか書く」
日時:10月26日(日)12:00~、終了時間未定
会場:東京芸術劇場 地下1階 ロワー広場
※日英翻訳あり
「秋の隕石」アーティスティック・ディレクターの岡田利規が、東京芸術劇場内の広場の一角で、その場で起こるフィクションを書く。即興的に文章の紡がれるデバイスの画面が会場に映し出され、観客は、テキストが書かれ・書き直されていくさまにリアルタイムに立ち会うだろう。テキストによるフィクションがその場で生成され、その場を変容させ、終わると同時に消え去る、一日限りのライブ・イベント。
池袋まち歩きツアー&舞台芸術祭「秋の隕石」オープニングプログラム鑑賞 
日時:10月1日(水)【1】14:00~【2】14:30~ (120分+オープニング鑑賞)
会場:GLOBAL RING THEATRE および池袋周辺
言語:英語
街なかアートと池袋の隠れた魅力を探訪する街歩きツアー。普段自分では気づかないような歴史のある神秘的なスポットをガイドが英語で案内。途中、1997年に重要文化財に指定されたフランク・ロイド・ライト設計の歴史的建造物「自由学園明日館」を訪れ、ティータイムを楽しめる。ツアーの後は、舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」オープニングプログラム『現実の別の姿/別の現実の姿』を鑑賞できる。
『誠實浴池 せいじつよくじょう』英語ガイドバックステージツアー(公演鑑賞付) 
日時:10月4日(土)16:00
会場:東京芸術劇場 プレイハウス
言語:英語
『誠實浴池 せいじつよくじょう』終演後、ガイドとともに巡る劇場ツアーと、アーティストやスタッフによる作品解説を聞くことができる特別イベントを開催。客席や舞台裏を英語ガイドとともに巡り、アーティストやスタッフによる作品解説を聞きながら『誠實浴池 せいじつよくじょう』の作品世界をより深く体感できるプログラム。
劇場ツアー in 舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」
日時:10月25日(土)12:30
会場:東京芸術劇場 各所
言語:英語
舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」開催中の芸劇をめぐる劇場ツアーを実施。劇場について学ぶだけでなく、芸術祭の雰囲気も一緒に味わうスペシャルツアー。また、本ツアーでは施設内ホールの中の見学も予定。
次はどこ?みて、はなすレジデンシー  Sharing and Exchanging Session
日時:11月2日(日)11:00~14:00
会場:東京芸術劇場 地下1階 ロワー広場
言語:英語/日本語(逐次通訳を予定)
アジアを中心に、世界各地で舞台芸術の創作に携わる若手である参加者たちが、「秋の隕石」上演作品の観劇や都内近郊のアートスペース訪問などの経験を通じて得た気づきを、自身の実践と結びつけながら語り合う。プログラム期間を振り返りながら示唆を共有し、観客とともに考え、対話する公開の場。
※「次はどこ?みて、はなすレジデンシー」は国際交流基金の助成を受けて実施される
【海外プレゼンター招聘】
Meet the Presenters! ― 協働・批評・フェスティバルをめぐる対話
日時:10月31日(金)13:30~16:30
会場:東京芸術劇場 地下2階 リハーサルルームM1
言語:英語/日本語(同時通訳を予定)
「秋の隕石」が世界各地から招聘するプロデューサー、ドラマトゥルグ、批評家等が一堂に会し、各国の舞台芸術の現状や課題、注目しているテーマについて、自身の実践を交えながら語り合う。多様な視点が交差する中で、国際的な舞台芸術の動向を知る貴重な機会。
※「海外プレゼンター招聘」は国際交流基金の助成を受けて実施される
ウェルカムぎんが
日時:10月1日(水)〜11月3日(月・祝)
会場:東京芸術劇場 劇場前広場
東京芸術劇場内にある飲食店が「ウェルカムぎんが」に出店。
・Cafe des Ar ts 「秋の隕石カクテル」
・吾ん田 「秋の味覚の隕石おにぎり」
・BERG AUBE 「秋の隕石ビール」
※ウェルカムぎんがのオープン日時、および飲食店の出店日は公式WEBサイト参照
▼「秋の隕石2025東京」スケジュールはこちら
https://autumnmeteorite.jp/ja/2025/schedule
ローソンチケットでも各公演のチケットを販売!詳細は【こちら】よりご確認ください
舞台芸術祭「秋の隕石」とは
豊島区池袋の東京芸術劇場を中心に開催される舞台芸術祭「秋の隕石」。演劇作家・演出家・小説家・チェルフィッチュ主宰として、国内・海外で活躍する岡田利規が、アーティスティック・ディレクターを務める。「新たな芸術の創造」「海外発信」「人材育成」を主要なミッションとし、国内外の多様な舞台芸術作品の上演の他、世界で活躍できる舞台芸術人材育成の取組み等を実施。岡田利規は、その独特なテキストと身体の関係性による独自の方法論を確立し、現代社会への鋭い眼差しと併せて国内外で高く評価されている。同芸術祭も、先進性や独自性、創造性そして国際性を備えたものへと発展し、より広く深く世界とつながっている。
