誰もが知るあの名作をミュージカル化!
日本初演で城田優が出演・翻訳・訳詞に挑む
大ヒット映画『PRETTY WOMAN』(1990年)を原案にしたミュージカルの、待望の日本初演が来年1月に幕を開ける。演出は数々の映画をミュージカル化してきたジェリー・ミッチェル。
主人公と恋に落ちる実業家、エドワードを演じるのは、『キンキーブーツ』(2022年)でジェリー・ミッチェル演出を経験済みの城田優だ。
「映画版は幼い頃に観ていたので、最初はあの知名度の高い作品をミュージカルに?と驚きました。でもジェリー・ミッチェル氏をはじめ『キンキーブーツ』チームのクリエイティブの高さは知っていますから、再び皆さんとご一緒できるのがとても嬉しいです!」と早くも思い入れ
が強い様子の城田、実は今回、日本版上演台本の翻訳と訳詞を担当するクリエイティブ・スタッフとしても参加することになっている。
「実は僕のほうからぜひ一度、翻訳と訳詞に挑戦させてほしいとお願いしたんです。特に海外から作品自体を招聘する形を取ることが多い日本の場合、訳詞の難易度が高いんですが、だからこそもっと深く追求して挑戦できるのではないかとも思うんですよ。
その中で、今回の僕にとっての挑戦は、ブライアン・アダムスが作った原曲。そもそもアメリカでは意味よりもライミングや響きが重視されることも多いので、そこも含めて音楽として同じ感覚が得られる曲にしたいと思いました。
原曲の響きを活かして、母音の合わせ方を考え、直訳ではなくて少し意訳も入れながら、ストーリーに寄り添う言葉選びをして。我ながら相当、原曲の響きに近いアプローチができたと思っています」
その上で、演者としては今回のエドワード役をどう演じるつもりでいるのだろうか。
「今まであまりやったことのない役柄で、決して王子様みたいなキャラクターではなく、どちらかというと少し癖があり、影があって、コンプレックスもあるような人で。さらに成功者でもあり、皆から憧れられる存在でもある。
その彼がヴィヴィアンという非常に自由で、身分としては本来関わることがないコールガールという仕事をしている女性と出会う恋の物語であり、彼女のほうもエドワードに出会うことで変化していくので、そんな二人の成長物語にもなっています」
ヴィヴィアン役は星風まどかと田村芽実がダブルキャストで演じる。
「このお二方がそれぞれ全く違う属性の持ち主で、星風さんは特に凛とした立ち姿、女性らしさ、品のある美しさが印象的で、新しいヴィヴィアン像になりそうな気がします。田村さんは天真爛漫な、陽のエネルギッシュなキャラクターがヴィヴィアンにぴったりです。色で言うと赤と青くらいに違うというか、月と太陽みたいにどちらも輝きはあるけれど、毛色がまるで違うところがいいですよね」
さらに、今年出演していた『ダンス オブ ヴァンパイア』で初共演したばかりの寺西拓人と続けて共演することにも注目が集まっている。
「テラがこの舞台に参加してくれるのは、心強い限りです。スタッキーは出番が決して多くないし、どちらかというとヒール役。でも彼の経験値ならきっと魅力的に演じられるはずです」
そしてやはり、これが日本初演だということも見逃せないポイントのひとつと言える。
「みんなで模索しながら進むので、時には暗闇に入ることもあれば、これだ!と何かを掴める瞬間もあるのが初演の面白さ。今回のチケットはかなりの競争率になりそうですが……舞台は一期一会、2026年のこの瞬間にしか立ち会うことのできない作品の誕生を、ぜひとも見守っていただきたいなと思っています!」
インタビュー・文/田中里津子
※構成/月刊ローチケ編集部 11月15日号より転載

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【プロフィール】
城田優
■シロタ ユウ
ミュージカル『エリザベート』のトート役や『ファントム』など数多くの注目作に出演するほか、映画やテレビドラマにも出演多数
