累計発行部数3800万部突破の同名大人気コミックを原作にしたミュージカル『SPY×FAMILY』。2023年の初演が好評のうちに幕を閉じ、2025年に再演が決定。9月の埼玉公演を皮切りに、東京・大阪での上演を経て、11月17日(月)からは福岡・博多座に再び登場!ただいま絶賛上演中だ。その博多座での開幕を目前に行われた取材会で森崎ウィンを直撃した。
新キャストも迎えた今作、森崎は前回公演から続投で《仮初めの家族》の父で精神科医ロイド・フォージャーに扮する凄腕スパイの 〈黄昏(たそがれ)〉 を演じている。
ミュージカルはアニメではなくコミックを基に描かれているが、初演時にはアニメのロイド・フォージャーの声優を務めている江口拓也氏の落ち着きのある低音ボイスを少し意識したという森崎。
「初演時は自分の普段の声質とは違う、低い声を出そうと挑戦していました。2年前の挑戦もあったからか、前回よりも今回は低い声が出しやすくなっています。あれから2年、自分も年齢も重ね、様々な作品に出演して経験を積ませていただきました。また、去年撮影し、現在公開中の映画『(LOVE SONG)』では芝居に対する思いに変化も生まれた部分もありましたので、それらの経験で培ったものを全てこの作品にぶつけてみようと思いました。初演も全力で挑みましたが、それでも自分の中でやりきれなかった部分があったので、今回はもう少し自分が思い描く〈黄昏(たそがれ)〉像に近づけるよう日々挑戦しています」と熱く語り、芝居と真摯に向き合っている森崎はさらにこう続けた。
「前回Wキャストだった鈴木拡樹さんは舞台経験も多く、大先輩でしたので、座長としての姿を見て学ぶところがたくさんありました。当時学んだことを今回は自分が座長として提供できる人材でいなければいけない…と自分に課して、ある意味プレッシャーをかけているところはあります。まだまだ課題もあるなと思ったりもしますし、人間ってゴールはないのかもしれないと思いながら博多までやってきました(笑)」

そして、埼玉公演からスタートしている本作だが、各地観客の反応はどうだったか尋ねると、「めちゃくちゃ反応いいですよ!」との即答が返ってきた。
「小さなお子さんを連れて来られているご家族も多かったです。すごく嬉しいのが、大人じゃ笑わない場面で子どもの笑い声が劇場に響くという瞬間もあり、その声につられて僕らも笑うという(笑)、微笑ましい瞬間が生まれたりもしました。〈黄昏(たそがれ)〉は『子どもが泣かない世界を作る』という思いが根底にあって、それがスパイになった要因のひとつでもあるんですね。アーニャに出会うまでそこを再認識するタイミングがなった彼が、アーニャに出会うことによってその思いに改めて気付いていると思うんです。だから、舞台に立っている時にお子さんの笑い声に森崎ウィンとして心がキュンとなったり微笑ましくなったりすると、それを感じつつ〈黄昏(たそがれ)〉というフィルターを通して放つ台詞にその日にしか生まれない響きがあったり、感情が自然に乗ってるなと思えたりするんです。観劇マナーも守りつつですが、作品に対してのリアクションに関してはお子さんも思うがままに感情を出してもらえたらと思います。演じる側としては、あぁ…伝わってるなぁと思えて嬉しいものです」と笑顔を見せた。
最後に、今回初めて見る人たちに向けて森崎は「原作コミックをベースにして生まれたミュージカルだからこそ、原作を読んでから行かなくちゃって思われがちですが、原作を読んだことがなくても充分に楽しめます!現に、原作を知らないドラマのプロデューサーが舞台を観にきてくださった時、目を輝かせながら『演出めちゃくちゃいいね!おもしろかったよ!日本のミュージカルってすごいね!ここまできたんだね!』と絶賛してくださったんです。スカッと笑えますし、素敵な楽曲も聴けますし、かわいい子役ちゃんたちの素晴らしいお芝居も見られます。でもちょっと踏み込むと…もしかしたらこれって、今起きてることかもしれない…と、世界情勢を考えさせられるような、たくさんのメッセージも込められています。楽しめる作品になっていますので、ぜひお越しいただけたらと思います」とメッセージを残した。
博多座公演は11月30日(日)までの上演となるが、その後も山形・静岡・愛知へと公演は続く。ただいま博多座公演ほか各地チケット販売中!博多座公演は座席選択して購入出来るので、良いお席はお早めに!公演・チケットに関する詳細は、下記公演概要欄の「チケット情報はこちら」よりご確認ください。
