東京芸術劇場と気鋭の表現者がパフォーミングアーツの可能性を拓く。
振付家・橋本ロマンスと、現代美術家・サエボーグによる初コラボレーション。
ダンスと着ぐるみたちが私たちの行先を問いかける、注目の新作公演。
東京芸術劇場と注目のダンサー/振付家が協働する主催公演<芸劇dance>シリーズ。今年度は現代社会に鋭く切り込むダンス作品を発表してきた振付家・橋本ロマンスと、類まれな独創性で世界を震わせる現代美術家・サエボーグによる、初のコラボレーション作品『パワーチキン』が2026年2月11日(水・祝)~2月15日(日) 東京・東京芸術劇場 シアターイーストにて上演される。登場するのはラテックス製「家畜の着ぐるみ」。そしてそれを着用するのは、オーディションで選ばれた多様なバックグラウンドを持つパフォーマーたち。牛や豚、鶏をはじめとする家畜動物たちの、奇妙で優しく、従順でありながら、時に熱狂的な振る舞いが、現代を生きる私たちの行先を問いかける。
ユートピアかディストピアか、私たちは一体どこに辿り着くのか。パフォーミングアーツの可能性を切り拓く、唯一無二の舞台体験が幕を開ける。
情報解禁に伴い、アーティストコメントが到着!
アーティストコメント
橋本ロマンス

本企画は私からサエボーグさんへのラブコールからスタートしました。サエボーグさんの今までの活動や作品の持つ物語やコンセプトを軸にしつつ、マイノリティ・ポリティクスを主題としてきた橋本ロマンスの視点を交差させることで、多次元な世界の広がりが生まれることを予感しています。音楽は昨年から協働を続けている篠田ミル、出演者は公募オーディションで出会った、それぞれ全く異なるバックグラウンドを持つ多層的な集団です。まさに実験室のようなこのプロジェクトから新たな「怪獣/モンスター」が誕生する瞬間に、是非お立ち会い下さい。
サエボーグ

不自由なデフォルメされた身体、競争原理では生き残れない者、動物界における最も人工的で自力性の低い存在である「家畜」を登場させ、私達の社会に偏在する情動的モンスターと立ち向かい、オルタナティブな現実のあり方を探るための「怪獣劇」を目指します。
家畜キャラクターだけではなく、観客の”群れ”を意識しながら、最終的なゴールは誰がモンスターなのかわからなくなる。。
橋本ロマンスさんとのコラボによって、更なるダイナミズムが生まれることを期待して、足をお運び下さると嬉しいです。
作品紹介
パワーチキン。
それはより多くの可食部を持つために人類によって
ミューテーションされたチキン。
「チキン/臆病者」と呼ばれる存在が、人々に自分の身体を
限界まで与えられるように
新たにプログラムされて生まれてきた。
食料不足の人類を救うために作られたパワーチキン。
現代の効率的な救世主。その力と弱さ。注がれる愛と欲。
私たちのパワーチキンは、一体いつまで与え続けることが出来るのだろうか?
