4月になりました。毎年書いている気もしますが、今月から新年度って方も多いですよね。新しい環境になる方もいらっしゃるかと思います。劇場では変わらず熱い舞台が繰り広げられています。今月も盛りだくさん。何か観ようかなと思ったときの参考になれればいいなの思いを込めて、今月の「優先順位高めです」です。よろしくどうぞ。
脚本家/演出家・海路の優先順位高め!
海路です。みろって読みます。
桜の季節、なのかもしれないのですが、私にとっては花粉の季節です。花は花なんですけども。
ということで、4月の優先順位高めな作品はこちら!!
○NODA・MAP第28回公演『華氏マイナス320°』
いやー、楽しみです。とっても楽しみです、野田地図。レイ・ブラッドベリの『華氏451度』を彷彿とさせるタイトル、けどあくまでマイナス320°。「正しくない科学に基づいた、正しくないSF(サイエンス・フェイクション)」と銘打たれて描かれる本作は、とある化石の発掘現場で「謎の骨」を捜す採掘チームから始まる物語とのこと。これは野田さん、私達観客をどこに連れていってくれるのでしょうか。野田さんの作品はいつも、いつの間にか凄く遠いところに連れてってくれるところがとてもとても大好きです。キャストも阿部サダヲさん、広瀬すずさん、深津絵里さんなどと、ザ野田地図で最強布陣。楽しみ過ぎる。個人的には、『THE BEE』の時の阿部さんが未だに忘れられず、あれほど衝撃を受けたことがありません。いやー、楽しみ(笑)。
○舞台『ポルノ』
長塚圭史が阿佐ヶ谷スパイダースの旗揚げ公演『アジャピートオジョパ』に新しいエピソードを加えて、2002年に上演した本作。初演を観れていないので全貌を知らないでいるのですが、情報が発表されたあの時、確かに古くからの演劇ファンがザワついていた。そんな空気感を感じてとても気になってます。しかも演出が、ゴジゲンの、映画だと『ちょっと思い出しただけ』などを監督した松居大悟さん。気になる。坂の多い街の議員選挙で、坂を全てエスカレーターにする公約で支持率を上げようとするも、といったお話のようで切り口がありそうでない。シュールな香りが凄いしてくる。これは観ないと!
○舞台『春琴抄』
こちら私、海路が上演台本・演出を務める作品でして、谷崎潤一郎の「春琴抄」を舞台化させて頂きます!「春琴抄」は過去に、野田さんにも大きな影響を与えたとされるサイモン・マクバーニー演出、主演に深津絵里さんで舞台化されていて、どんなご縁か、今月その深津さんがご出演される野田地図があり、春琴抄があり。個人的には何か勝手に強い運命じみたものを感じております。盲目の少女・春琴と丁稚の佐助、という2人の男女の特別な主従関係を描いたお話なのですが、この時代だからこそやる意味のある春琴抄にしようと思ってます。原作を読んだことのない方々も、谷崎ファンの皆様も楽しめるようになってると思いますので、是非新国立劇場にてお会いしましょう!
海路
脚本家。演出家。監督。
劇団papercraft主宰。アミューズ所属。『檸檬』にて第29回劇作家協会新人戯曲賞を受賞。
★次回作:「春琴抄」(上演台本・演出)●4月29日(水・祝)~5月6日(水) 新国立劇場 小劇場
1999年7月20日生まれ。
X(旧:Twitter):@nonde_miro
俳優・田代明の優先順位高め!
さくら咲く4月、こんにちは田代明です!
ぽかぽか陽気が嬉しい季節…ですが、花粉との戦いに追われている方も多いのではないでしょうか。
そんなムズムズも忘れて見入ってしまう、4月の注目舞台をご紹介します!
『ガールズ&ボーイズ』
オーディション公募の発表が出てから、これは観なければとチェックしていた作品。ミュージカル『マチルダ』の脚本家としても知られるデニス・ケリー作の一人芝居。演出は、読売演劇大賞・最優秀演出家賞を受賞された稲葉賀恵さん。一人の女性の人生を軸に、愛・結婚・仕事、そして“喪失”までを描く物語。
順風満帆に見えた人生が崩れていく過程で、現代社会の歪みが浮かび上がります。
ダブルキャストということもあり、どちらも観たくなる一作。
野田地図『華氏マイナス320°』
NODA・MAP2年ぶりの新作!
とーーっても楽しみにしておりました!
―正しくない科学に基づいた、正しくないSF(サイエンス・フェイクション)―もうこの時点でワクワクが止まりません。
正直、あらすじを読んでも全く分からないのが野田地図。だからこそ、劇場で体感する価値があります。今回も演劇でしか味わえないエネルギーを存分に浴びに行ってきます。
ゴーチ・ブラザーズ『ポルノ』
阿佐ヶ谷スパイダースの長塚圭史さん作で、2002年に上演した作品。それを地元福岡で観た体験が、自身の演劇の原点になっていると語る松井大悟さんが、今回演出を担当されます。
舞台は、とある議員選挙。「町の坂をすべてエスカレーターにする」という極端な公約を掲げた候補者。支持率が伸びない中、彼とその妻が選んだ恐ろしい行動が物語を大きく動かしていきます。4月2日(木)〜4月12日(日)、本多劇場にて上演。
そしてまだまだ…
『サボテンの微笑み』、conSept『シルヴィア、生きる』、劇団時間制作『社会で生きる動物』、iaku『粛々と運針』、『メアリー・ステュアート』などなど。
4月どうなっているんでしょう。
観たい作品多すぎます。
私よ!分身なさい!!!
田代明
俳優・歌手
北海道札幌市出身。東京藝術大学声楽科卒業。
★次回出演予定:ミュージカル『ブラッド・ブラザーズ』(東宝)●3月9日(月)~4月12日(日)@シアタークリエ 他
X(旧:Twitter):@akkarindays
公式Instagram:@akkarindays
脚本家/演出家/俳優・滑川喬樹の優先順位高め!
今年度はなにしようか見当もつかないまま4月になりそうです。いろんな団体さんの今年度の計画を聞いてみたいなと思ったりしています。勉強になりそう。4月の優先順位高めです。
上田航平 第1回単独ライブ『バッドセルフィー』
元ゾフィーの上田航平さんのピンの単独ライブ。海外でも活動するなどストイック過ぎるコント職人のピン芸人コントを見に行きましょう。ゾフィーの解散は残念だったけどピンでの活動もとっても楽しみにしています。1人でコントの単独ライブってほんとすごい。
B子『振り込み詐欺撲滅演劇』
安い、早い、面白いの3点を掲げるB子さん。4月1日(水)のみ、1日で9回ステージというすごいスタイル。もはやアスリートの仕業。タイトルも正義感に溢れててとてもいい。拝見したことないのですがなんとなく気が合いそうな気がして気になってます。2日ぐらいやって欲しい。
『ファントム』
先日岸田戯曲賞を受賞したダダルズやオルガナイザーGX、日本エレキテル連合など、個性の強い方々が名を連ねた1組15分のネタとトークのライブ。2,000円でこんなに見れる。個人的にはだいぶお得な公演なのではと思います。15分という尺も見やすくて良さそうですよね。
ウンゲツイーファ『8thのメビウス』深化版
SNSや口コミで随分話題になっていた『8thのメビウス』。私は『動く物』であの匂ってきそうな部屋とそこでの痛々しい人と人の営みが胸に迫りました。リアルとロマンという相反する2つを同時に味わえる不思議な物語が魅力なのかなと思ったりしました。また観たいなと思っています。
ナカゴー『ずっと洋画みたいだね』
鎌田さん亡き後、初めてのナカゴー公演。Xに公演情報が流れてきた時はみんなきっと驚きましたよね。作・演出は萩田頌豊与さん。非常に楽しみですし再出発が素直に嬉しい。この後もどんどんやって欲しい。
やみ・あがりシアター『ペガスペガサス』や中野坂上デーモンズ『しみ』もおすすめなので是非HPをチェックしてみてください。
滑川喬樹
脚本家・演出家・役者。
「エトエ」主宰。
X(旧:Twitter):@nametakaki
エトエ公式HP:https://etoe.amebaownd.com/
脚本/演出/俳優・尾崎優人*の優先順位高め!
おはようございます!尾崎優人です!
4月!出会いの季節ですね。
今年こそ花見を行いたいと思っております。
名古屋から!今月の優先順位高めをご紹介させて頂きます!
ハコトバコLab #03 短編オムニバス『新年度歓喜公演』
名城大学劇団獅子のメンバーを中心に結成されたハコトバコの新年度歓喜公演、略して新歓公演が開催されます!!
こちら新歓公演の名に沿ってか!!大学1年生以下は無料!!!
60分にギュッと詰まった短篇オムニバス公演で、
初めて演劇を見る方にオススメしやすいのが本当に嬉しいです。
劇団内に作家さんが何人もいるので様々な雰囲気の作品を一度に味わえます。
スーパニカvol.1 ◤B.B.Q◢
名古屋から飛び出して!東京の団体を紹介させて頂きます!
演劇のためのあたらしいふたりぐみ!
冷蔵庫ポルカの荒川颯音とCOMの宮元響輝による旗揚げ公演が王子スタジオ1にて開催されます。
自らを演劇シーンの最前線と名乗り活動していくスーパニカのそのタフネスと覚悟!!!
めっちゃかっこいいです。
フライヤーの文章がかっこいいので引用させて頂きます。
「世界では分断というものが流行っていてどうやらまだ僕は手を下していないらしい」
4月の見逃せない一本だと思ってます。
名古屋の方もぜひ東京まで!
名古屋にも東京にも、そしてそれぞれの土地にも見逃せない一本がある。めっちゃ贅沢で豊かだなぁと感じます。
見逃せない数多もの作品を、なるべく見逃さずにすむようにアンテナを広げて行きたいです!
今年度も素敵な観劇ライフをお送りくださいませ!
尾崎優人*
優しい劇団 主宰
脚本・演出・俳優も務める。
2000年生まれ
名古屋と東京を反復横跳びしながら活動中!
X(旧:Twitter):@yasashiigekidan
(尾崎優人の「崎」の字は、「タツサキ」が正式表記)
俳優・片桐美穂の優先順位高め!
片桐美穂です!
お家が大好きで、基本的に家から一歩も外に出たくない私ですが、どうしても外に出たくなる時があるんです。
そう、それは…、桜と観劇。
春は上着がいらない日もあったりして、劇場でも結構快適に過ごせる季節だから、すんごく好き!
●「ガールズ&ボーイズ」
【新国立劇場・稲葉賀恵さん演出・一人芝居・真飛聖さんのWキャスト】のオーディション情報が出た時に、「こ、こんな『ガラスの仮面』みたいなことが、現実で…?!」と、震えた方は少なくないはず…。
もう一人の「わたし」が、増岡裕子さんとの情報が出た時は心躍らずにはいられませんでした!
●iaku「粛々と運針」
ずーっと観られてなくて、ずーっと気になり続けてる作品。
経験してないはずなのに、なにかどこか身に覚えのあるような感覚になるHPのイントロダクション。初演から9年とのことで、自分が年齢を重ねて生活とか価値観が変わってるんだと、ふと気付かされました。観たことないのに、もう観たみたいな事言ってる。そんくらいすでに没入してます!
●モチロンプロデュース「岸辺のアルバム」
モチロンプロデュースなんて、もちろん観たいじゃない!
公演情報の全文字が眩しい。
完璧すぎる。もう言葉はいらない。ただ、ただ、観たい!
●NODA・MAP 第28回公演「華氏マイナス320°」
こちらもさすがにちょっと眩しすぎますね。
以前、野田秀樹さんのWSを受けた際に、身体と脳みそが本当に自由になっていく感触があって、あれを実感した私からどんな感想が生まれるか、自分に対しても楽しみな部分があります。
あとは、情報が出た時、身体が痺れました。ナカゴー本公演「ずっと洋画みたいだね」萩田頌豊与さんのコメントにも大痺れ。
「ポルノ」だって、こんなんはちゃめちゃに観たいですよね?!
最後に、私事ではございますが、下北沢 小劇場B1にてYukaGoto「世界を超えて私はあなたに会いに行く」に出演いたします!
原作は韓国のベストセラー小説で、日本では初上演となります。
私は役者人生で初めて「時間」を演じます…!
青少年演劇なので子供達がどんな反応を示すのか、今からとても楽しみです!
片桐美穂
茨城県出身。舞台芸術学院を卒業後、ソラカメ、桃尻犬、パタカラぷろじぇくと、「鴨川ホルモー、ワンスモア」(脚本・演出:上田誠)、劇団スポーツなど様々な舞台に出演。
★次回出演予定:YukaGoto「世界を超えて私はあなたに会いに行く」
【原作:イ・コンニム、脚本:ホ・ソネ、翻訳:石川樹里、演出:眞鍋卓嗣】
4月23日(木)~4月26日(日)@小劇場B1
●Netflixシリーズ「九条の大罪」(6話/4月2日(木)配信)
X:@____obese
Instagram:@katagiri_miho
公式サイト:https://mash-info.com/profile/m_katagiri.html
俳優・佐久間麻由の優先順位高め!
4月!私ごとですが、桜咲いたら一年生ということで、この度新しいことを始めました!いつか皆さまにお伝えできるときが来るはず…。さて、相変わらず、花粉症がとてもつらい日々ですが、鼻をすすりながら4月の私的優先順位高めです、をシンプルにお届けします!およろしければ。
ウンゲツイーファ『8thのメビウス』深化版
名作の深化版、うれしい!たのしみ!
半ドア『フードコートファミリー』
旗揚げ公演とのことですが、素敵なメンバー揃い踏みでわくわく!たのしみ!
ナカゴー『ずっと洋画みたいだね』
久方ぶりのナカゴー本公演!演出は、鎌田さんのこと大好きな東京にこにこちゃんの萩田さん。シンプルにたのしみ!
『DURIAN・DURIAN(ドリアン・ドリアン)』
THE ROB CARLTONの村角太洋さん作・演出、ドリアン・ロロブリジーダ主演!あらすじより迸る賑やかさ、たのしみ!
以上、4月分でした。出逢いの季節。今月も皆さまにとってお守りみたいな作品にたくさん出逢えますように…!
佐久間麻由
俳優・企画プロデュース。劇団「スリーピルバーグス」所属。企画ユニット「爍綽と」主宰。
★次回出演予定:爍綽とvol.3『裏緑特技悲喜話』
【作・演出:村角太洋(THE ROB CARLTON)】
●5月20日(水)〜5月24日(日)@浅草九劇
X(旧:Twitter):@mamamayuuuu
Instagram:@mayusakuma221
公式サイト:https://www.lespros.co.jp/artists/mayu-sakuma/
脚本家/演出家・萩田頌豊与の優先順位高め!
皆様いつも大変お世話になっております。
少し、桜なんかも咲いてきて、お日様も温かく陽気な日が続いております。そうと思えば、雨も降ったり、まだ少し半袖で外に出るには肌寒かったりと、まだまだ陽気には少し遠いかな?なんて思いますね(笑)。
それでは、ローソンチケット演劇部・部員の東京にこにこちゃん萩田頌豊与が4月のおすすめ芝居を発表します。
ナカゴー『ずっと、洋画みたいだね』
ナカゴー3年ぶりの本公演です。
今作、番外公演にしなかった理由としまして、ここからまだナカゴーが続くと言う意味もあります。鎌田さんが亡くなっても所属の役者さん達は皆様進み続けます。なので、これが終わっても、僕以外の作劇の方で本公演をこれからも続いていけたらということで本公演とさせて頂きました。
改めてナカゴーの作・演出をやらせて頂き、光栄です。
稽古場にて、役者の皆様の声を聞いていると心からワクワクします。演劇やってて良かった。そして、初めてナカゴーの『牛泥棒』を観て、大学生だった自分が腰抜かしてたことを思い出します。
やれるだけやります。東京にこにこちゃんとして、演劇でやってきたこと、培ってきたこと。そしてナカゴーで学んだこと、自分の本公演でなく、ナカゴーで全て出し切ります。
どうか、本当に宜しくお願い致します。
以上です。
4月は卒業シーズンですね。いよいよ皆様、仰げば尊し。
皆様におかれましては、卒業式は恥ずかしがらずに、思い切り別れに悲しんで泣いて笑って喧嘩して下さい。©ど根性ガエル
では!新シーズン到来こと、5月にまた!
萩田頌豊与
脚本家。演出家。
日本で最もチケットの取れる劇団『東京にこにこちゃん』主宰。
1991年1月4日生まれ。
身長193cm
体重110kg
X(旧:Twitter):@CollinesBar
公式HP:東京にこにこちゃん 公式サイト
批評家・山崎健太*の優先順位高め!
私たちが舞台を楽しめる環境は決して当たり前ではありません。あらゆる場所、あらゆる機会に「戦争反対」と言い続け、そのための実践を続けていく必要があります。
4月の優先順位高め1本目はドナルカ・パッカーン『女の一生』。
文学座と杉村春子の代表作として繰り返し上演されてきた超有名作品ですが、その初稿版は国策的なプロパガンダ組織である「日本文学報国会」の委嘱によって書かれ、戦時下に上演されたものでした。今回のドナルカ・パッカーンによる上演はその初稿版の戯曲によるものです。演劇に何ができるか。この問いに対する一つの答えがそこにはあるはずです。
2本目は中野坂上デーモンズによる『しみ』。
「虚無を磨く、うろんな清掃劇一幕」を掲げる本作は不条理な会話劇『かみ』で新境地を見せた中野坂上デーモンズの『さる』に続く「労働三部作」完結編。大人の都合で不毛な作業をやめることができず……なあらすじはいかにもニッポンで観る前からいやーな感じです。
3本目は毎年恒例のSHIZUOKAせかい演劇祭。
4月の上演プログラムは演劇祭アーティスティック・ディレクターの石神夏希が静岡に暮らすブラジルにルーツを持つ人々とつくった『うなぎの回遊 Eel Migration』、戦時中の日本で制作されたプロパガンダ映画『マライの虎』をシンガポールと日本の俳優たちが舞台上でリメイクしようとする『マライの虎─ハリマオ』、箒をモチーフに「魔女」と「メイド」をつなぎ女性を解放する儀式を立ち上げる『マジック・メイド』、そして1966年の静岡県一家4人殺害事件で再審無罪が確定した袴田巌氏の独房での「歩行」に着目した下島礼紗(ケダゴロ)×SPACによる新作『さあ環境に抵抗しよう、死に抵抗しよう。そうさ生に抵抗するのさ、』のワーク・イン・プログレスとどれも見逃せません。
山崎健太*
批評家・ドラマトゥルク。演出家・俳優の橋本清とともにy/nとして舞台作品も発表しています。
X(旧:Twitter):@yamakenta
(山崎健太の「崎」の字は、「タツサキ」が正式表記)
ライター・中川實穗の優先順位高め!
4月の福岡からこんにちは。先が見えない。そんなことを思う春です。私は戦争反対です。
今月の福岡は、なんだかいつもよりたくさん舞台がやってくるな~という印象です。ミュージカル『レイディ・ベス』、ミュージカル『ジキル&ハイド』、ミュージカル『破果』、『音楽劇 ポルノスター』、『ジン・ロック・ライム』、『ポルノ』、博多座では『いきなり本読み!』in博多座 ミュージカル版も。うおー観たい。ぜんぶ観たい。
福岡の団体の公演もたくさんありますよ。その中でも私が楽しみにしているのが、「博多力派演劇(はかたちかっぱえんげき)南無サンダー」の第22回公演 見世物音楽演劇『そこのけもののけ狂走曲』です。入場無料・投げ銭制のテント芝居。JR箱崎駅東口広場の特設テントで上演されます。駅前でテント芝居というのもすごくないですか。めっちゃたのしみ。ちなみに「ちかっぱ」は博多弁で「超」みたいな意味です。
劇団ジグザグバイトの劇団旗揚げ10周年記念公演!劇団ジグザグバイト10th CHRONICLE『たすけて!青春ピンチヒッター!!』は、劇団の看板作品を全5話に再構成して上演するというもの。“学園×特撮ヒーロー”なお話で、4月公演で第1話、5月公演で第2話が上演されるそうで気になります。福岡のいろんな脚本・演出家の方が参加している演劇ユニット「昨日の明日」第2回公演『時の余白』にも注目しています!!
中川實穗
ライター。日本の戯曲が多めですが、ジャンル問わずに観ます!
X(旧:Twitter):@miho_sgt
ライター・河野桃子の優先順位高め!
今月はこちらの一本を…!
稲葉賀恵さんが演出する『ガールズ&ボーイズ』、1人芝居のダブルキャストです。真飛聖さんは出演が決まっていましたが、公開オーディションをして文学座の増岡裕子さんの出演が決定しました。一人決まっていたところに、もう一人……ということで、それぞれの個性を踏まえてのキャスティングであること。稲葉さんは俳優個々と戯曲を通して対話して作品を作られる印象があり、おそらくそれぞれのキャストで違うところ、同じところが際立ち、影響し合うことになるだろうと想像してワクワク……は両キャスト見たくなります!
ちなみに両キャストを観劇するとプログラム進呈だそうです。
ほか、公演日順に。
CoRich舞台芸術まつりグランプリを受賞したウンゲツィーファによる『8hのメビウス(深化版)』(北千住BUoY)、オリジナルミュージカルを創作する東のボルゾイの新作『おりこんぼう』(浅草九劇)、同名の韓国小説を演劇にしたい!と団体を立ち上げたというYukaGoto『世界を超えて私はあなたに会いに行く』(小劇場B1)は関連企画も素敵なのでぜひ調べてみてください!
さいごに、バストリオ『新しい野良犬/ニューストリートドッグ2』は料理人・演出家・ダンサー・会社員・文筆家・パフォーマー・音楽家・振付師・ドキュメンタリー映画監督による創作です。
河野桃子
ライター。翻訳戯曲と小劇場を中心に、ミュージカルやコンテンポラリーダンスなど「舞台」と名がつくものはなんでも観に行きます!
X(旧:Twitter):@momo_com
ライター・岩村美佳の優先順位高め!
先月から続いて上演中の作品で、まだ観れていなかったり、キャスト違いの、『ブラッド・ブラザーズ』『シスター・アクト~天使にラブソングを~』『メリー・ポピンズ』などを観劇に行く予定ですが、今月開幕作品としての楽しみにしているのは、ミュージカル『奇跡を呼ぶ男』です。1992年の映画「奇跡を呼ぶ男」をもとに、2010年にミュージカル化されブロードウェイに進出した作品の日本初演。5年ぶりのミュージカル出演となる竹内涼真さん主演のミュージカルです。映画も未見なので、初めての出会いとなる観劇を楽しみにしています。『シスター・アクト~天使にラブソングを~』と同じ、アラン・メンケン(音楽)&グレン・スレイター(作詞)コンビによる楽曲の作品で、同じコンビのミュージカルが2作品同時に上演されているのも貴重な機会。
そして、宝塚雪組新トップコンビ、朝美絢さん&音彩唯さんのプレお披露目公演『波うららかに、めおと日和』は、昨年ドラマが放送された時に話題になっていたのは知りながらドラマは未見なのですが、『はいからさんが通る』から『侍タイムスリッパー』まで、原作モノや映画作品などを鮮やかな手腕でミュージカル作品にしてきた小柳奈穂子さんが脚本・演出を担当されるので、めちゃくちゃ期待しています。
岩村美佳
ライター。フォトグラファー・ライター。初観劇は小学生の時に観た宝塚。ミュージカルを中心に色々と観劇しています。配信観劇も存分に楽しめるようになりました。超絶猫好き。
X(旧:Twitter):@nyanyaseri
ライター・吉永美和子の優先順位高め!
3月…あれ3月何してたっけ?多分仕事してたな。というぐらいにはちょっと追い詰められていた吉永ですこんにちわ。長年ご一緒だった編集さんが退職したりとか、出会いと別れの季節だなと実感するなか、サクッとオススメさせていただきます。
●4月3日(金)~4月26日(日)『御名残四月大歌舞伎』@大阪松竹座
いろいろ報道があった通り、2026年5月での閉館が決まった、上方歌舞伎の殿堂「大阪松竹座」。関西はまだ南座があるとはいえ、歌舞伎の上演の機会が減ってしまうのはダメージがでかいなあ…などと思ってしまいます。とはいえもう、ここは卒業パーティーの気分でガンガン楽しんじゃいましょうぜ!ということで、最後の2ヶ月は歌舞伎三昧。4月はなんといっても片岡仁左衛門&松本幸四郎がWキャストで松王丸を演じる『寺子屋』が楽しみですが、幸四郎が演出まで担当する『大當り伏見の富くじ』とか、上方歌舞伎の得意技の和事をしっかり味わえる『心中天網島 河庄』とか、できれば昼夜通しで見たい好演目ぞろいです。特に『国宝』で初めて歌舞伎に興味を持った皆さん、今のうちです!!!!!!
●4月10日(金)~4月12日(日)『イッセー尾形の右往沙翁劇場2026 in 大阪』@近鉄アート館
毎年恒例の、イッセー尾形さんの新作を初めて披露する大阪公演。去年は宮沢賢治の童話をモチーフにした作品集でしたが、今回はまた市井の人々の姿をユーモラスに描いた作品を上演するそうです。今回は曖昧であることをものすごく正当化する上司とか、根も葉もないデマを信じ込んでしまったおばあさんなどが登場するとのことですが、多分遊び心とか余裕をなくしてしまった現代人たちの風刺が垣間見えるのではないかなあと。いつの間にか長編シリーズになってしまった『雪子の冒険』の続きも楽しみでなりません。
●4月17日(金)~4月19日(日)唐組『鉛の兵隊』@湊川公園 特設紅テント、ほか
こちらも関西の春の風物詩、唐組の紅テント公演です。ベテラン劇団の客席の高齢化を実感する中、唐組は常に若い観客たちが入れ替わりのように入ってきているので、唐十郎の世界観と、テント芝居という今や激レアな空間に惹かれる人たちは、どの年代でも一定数いるんだなあと感心しています。『鉛の兵隊』は、アンデルセンの童話『すずの兵隊』をモチーフに、自衛隊員とスタントマンの奇妙な関係性を描き出していくという作品。初演の2005年は、アメリカとイラクの戦争の記憶が生々しかった頃。今現在、中東が似たような緊張状態となっていることに、唐十郎の予言というか、時代のめぐり合わせみたいな運命を感じたりします。
吉永美和子
フリーランスのライター&編集者。関西の情報誌「SAVVY」や「Meets Regional」などで演劇の連載を持つ一方、映画やグルメや旅行などノンジャンルで活動中。
X(旧:Twitter):@Yoshine_A
note:yoshine_a
ライター・井ノ口裕子の優先順位高め!
観る舞台を選ぶ理由は様々。出演する俳優、脚本家や演出家、ストーリー、
原作が好きだったり…。音楽を楽しめるのも重要な要素ですよね。
ミュージカル『奇跡を呼ぶ男』
『アラジン』『リトル・マーメイド』を手掛ける作曲のアラン・メンケンはじめ、ブロードウェイのトップクリエイターたちによるゴスペル調のソウルフルな音楽が魅力のミュージカル。主人公の詐欺師を演じるのは、歌の上手さにも定評のある竹内涼真さん。今ノリに乗っている彼の5年ぶりのミュージカルは見逃せません。
『BACKBEAT 2026 FINAL』
もともとは“5人編成”だった、ビートルズの創成期を描いた青春物語。メンバー5人を演じる俳優自身が20曲以上の生演奏を披露するのが、この舞台の魅力。2019年の日本初演、2023年の再演でメンバー役を演じてきた、戸塚祥太(A.B.C-Z)さん、加藤和樹さん、辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)さん、JUNO(THE& ex FUZZY CONTROL)さん、上口耕平さん、5人のファイナルステージになる。息の合ったステージは本物のライブさながらで感動的です。
ザ・演劇を堪能できそうで楽しみな作品もあります。
エクストリーム・シチュエーションコメディ(Kcal)
『汗が目に入っただけ』
ドラマ『人事の人見』、生放送ドラマ『生ドラ!東京は24時-シンガロング-』で好評を得た、脚本・演出家の冨坂友氏と鈴木保奈美さんがタッグを組む舞台。保奈美さん演じる60歳を目前にぽっくり亡くなった母親の幽霊と、残された家族が巻き起こす騒動と絆を描く異色のお葬式コメディ。ストーリーとは別に、ユニークな仕掛けがある演出にも注目です。
KOKAMI@network vol.22『トランス』
鴻上尚史氏の傑作戯曲『トランス』が、国内で21年ぶりに自身の演出で上演される。
登場人物は、フリーライターの雅人(風間俊介さん)、精神科医の礼子(岡本玲さん)、ゲイ・バーに勤める参三(伊礼彼方さん)の3人。スピーディな展開と軽快な台詞で、物語が目まぐるしく展開し妄想と現実が入り乱れて、予想を超えたラストシーンを迎える本作は、初演以来33年にわたり数千を超える演劇団体が上演してきたまさに鴻上氏の代表作。本家の演出に実力派のキャストが揃って、期待しかありません。
『ポルノ』
2002年に阿佐ヶ谷スパイダースの演目として上演された、長塚圭史氏作の『ポルノ』が24年ぶりに上演される。演出は劇団ゴジゲン主宰で、映画監督としても活躍する松居大悟氏。坂の多い町の議員選挙に立候補した男(玉置玲央さん)の公約は、町にある全ての坂をエスカレーターにするというもの。それでも支持率は伸びず、妻(前田敦子)と共に恐ろしき行動に出る。現実と妄想の間を行き来する、不思議であたたかく少しスリリングでハートフルホラーな物語とは?伝説の舞台を目撃したいです。
そして、今月のおススメ2.5次元作品はこちら。
MANKAI STAGE『A3!』ACT3! ~SPRING & SUMMER 2026~
かつての栄光を失ったボロ劇団を立て直すために役者を育成し、舞台公演を成功させていくストーリーが人気の、イケメン役者育成ゲーム『A3!』を原作とした舞台、MANKAI STAGE『A3!』シリーズ(通称エーステ)の新作。今作では、新生春組第七回公演『奇術師たちの純愛』(主演:碓氷真澄)、新生夏組第七回公演『+3Ghosts!』(主演:斑鳩三角)の上演にまつわるエピソードが描かれます。
井ノ口裕子
エンタメ系雑誌の編集者と経て、フリーライター&編集者に。観劇の入口は中学生のときの宝塚で、それから観劇は一番の趣味。小劇場からグランドミュージカルまで、ジャンルは問わず面白そうと思ったら何でも観ます。
ローチケ演劇部_白の優先順位高め!
4月。春ですね。今月もなかなかに忙しそうで、しっかりと優先順位付けしてまいりたいと思います。
まずはやはりこれ!
ナカゴー『ずっと洋画みたいだね』
きっと他の方もかなって思うのですが、ナカゴーの公演がまた観られるとは思ってなかったですよね。それが観られる喜びたるや!そして、作・演出が東京にこにこちゃんの萩田頌豊与さん。なんてこったい。ワクワクもドキドキもすべてゴクリと飲み込んで、ナカゴーメンバーと萩田さんのフルスウィングを期待したいです。
焚きびび『グッド、バーニング』
チラシにはこんな記載がありました。「スマホの画面の向こうでライバーが殺された。襲ったのは彼女を崇拝するファンの男。」実際におきた事件を想像させる題材で、益山さんがどんな世界を描くのか、刮目したいと思います。
ウンゲツイーファ『8thのメビウス』深化版
前回公演が観れてないのですが、ウンゲツイーファの世界は、演劇でしかできない表現をしていて、演劇の生の舞台の可能性をとても感じてとても好きなんです。話題だった前作からの深化版とのことで比較はできないんですが、楽しみにしています。
中野坂上デーモンズ「しみ」
松森モヘーさんの描く世界は、いつもヒリヒリする感じがしています。きっと今作もそうなのではないか。そして濃密な二人芝居を観せてくれること、なぜかわからないけど確信しているわたしです。
他、半ドア『フードコートファミリー』、iaku『粛々と運針』、EPOCH MAN『The Closet Revue』、H&Aプロデュース企画『死神』などを観たいと思っています。
観たかった、NODAMAP、『トランス』はチケット争奪戦に敗れており観れなさそう。無念。
あと、東のボルゾイも観てみたかったなぁ。無念。
