写真左より)阪本奨悟、高橋颯
人気漫画『鬼滅の刃』の舞台第6弾として、『舞台「鬼滅の刃」其ノ陸 柱稽古・無限城 突入』が2026年6月13日(土)より上演される。2020年に第1弾が上演されて以降、舞台ならではの熱さでファンを魅了してきたシリーズが、ついに最終決戦に突入する。
アクション稽古が始まったタイミングで、主人公・竈門炭治郎をWキャストで演じる阪本奨悟と高橋 颯にインタビューを行った。
――まずは意気込みからお伺いします。阪本さんは前回の公演で怪我で悔しい思いをされた上での今回かと思いますが
阪本 人生で初めて出演を見送りまして、その悔しさがこの一年間ずっと心に引っかかっていました。だから、空いている時間は体作りに打ち込んできました。前回炭治郎を引き継いでくれた橋本祥平くんを筆頭に、カンパニーのみなさんが最後まで走りきってくれたおかげで、僕も稽古場や劇場で拝見することできました。みんなが繋いでくれた思いを、今度は僕が引き継いで作品に向かわなければいけないと思っています。
――高橋さんはここまで続いてきたシリーズに初参加ということで、プレッシャーもあると思いますがいかがでしょう
高橋 『鬼滅の刃』との出会いはアニメで、続きが待ちきれずに漫画を読み、舞台も配信で見ました。熱量が素晴らしいし、人と人の思いが重なって紡がれている作品だと思います。僕はオーディションを経ての参加ですが、すごく濃くて熱いオーディションに参加できたのは良い経験になったと思います。その上で炭治郎を演じさせていただくので、喜びとプレッシャーと気合に満ち溢れています。
――熱いオーディションを経て、どんな炭治郎を見せたいと考えていますか?
高橋 稽古初日から百点を取れるとは当然思っていなくて、今までの作品でも試行錯誤しながら作ってきました。稽古場だけでなく、日常生活でも「炭治郎ならどうするだろう」といっぱい考えたいです。あとは、自分で考えるだけじゃなく、人と交わることで生まれる感情も多いのかなと思っています。炭治郎は一人で戦っているキャラクターじゃなく、切磋琢磨し合える仲間や頼もしい柱の皆さんもいる。色々な経験や人との交流で生まれる感情を、丁寧に紡いでいきたいです。
――阪本さんが、今回の特に大切にしたいことは何でしょうか
阪本 ここまでの物語で、炭治郎が人格的に大きく成長していると感じます。一番は、義勇さんに対して自分ができることを考えて行動するところ。炭治郎が初めて出会った柱は義勇さんで、最初は叱られながらも見出されて鱗滝さんに預けられたことで炭治郎の戦いが始まった。『襲撃 刀鍛冶の里』で炭治郎が小鉄くんにかける言葉もそうなんですが、それまでがむしゃらに強さを求めて頑張ってきた少年が、責任感を持ち、仲間に対して自分ができることを考えて行動するようになる。その成長と変化を大事に表現したいですね。

――作品全体のクライマックスに突入する物語です。原作やアニメから受けた印象、好きなポイントを教えてください
高橋 柱の皆さんの人となりが見えるのが魅力だと思います。炭治郎と蜜璃さんが普通に話しているだけなのに伊黒さんがねちっこく嫉妬していたり、実弥がずっと怒っている理由がわかったり。実弥は魅力的なキャラクターだけど、ちょっと怪しんでいる自分もいたんです。でも、読み進めたら炭治郎が「何考えてるんだ」みたいなことを直球で言うので、ちょっと痛快でした(笑)。
阪本 まず思い浮かぶことで言うと、演出はどうなっちゃうんだろうというところです。無限城にみんなが放り込まれたときの重力が無視された動きをどう表現するのか僕には想像もつかないので、(演出の)元吉さんの頭の中を覗き込みたいくらいです。『襲撃 刀鍛冶の里』を客観的に見た時は舞台上で魔法が起きているような錯覚を覚えました。原作ファンの皆様にも、「舞台だとこういう臨場感が生まれるんだ」と感じていただけたら嬉しいです。
――お互いの印象、同じ役を演じる上で楽しみなことはいかがでしょう
高橋 もちろん奨悟さんの殺陣から勉強させていただくんですが、純粋に感動する場面も多いんだろうなと楽しみにしています。すごく穏やかであたたかくて、炭治郎にぴったりだと感じますが、まだまだ知らないことだらけなので、奨悟さんのことをもっと知っていきたいですし、どんなふうにお芝居を作っていくのか楽しみにしています。
阪本 嬉しいけどプレッシャーです(笑)。颯くんこそ、周りをほっこりさせるオーラを持っていて、あたたかくて優しい人なんだろうなと思います。お話を聞いていると熱量やがむしゃらさもある。すごく素敵な炭治郎になるのが想像できるので楽しみです。僕はWキャストと一緒にじっくり稽古した経験がなくて、役作りや演技で迷ったり、違う人が演じたらどんな解釈が生まれるか考えたりするので、切磋琢磨しあえそうでワクワクしています。
――お二人とも座長経験が豊富ですが、どんなタイプの座長ですか? 今回はどんなカンパニーにしたいかも教えてください
高橋 影響し合えるカンパニーにしたいです。自分自身は、困難があっても絶対諦めないタイプ。みんなでいいものを作り上げるために、率先して壁を破っていきたいです。頼れる方ばかりのカンパニーなのでリスペクトを持って、楽しみながらやりたいです。
阪本 座長だということを意識しすぎないようにしています。自分で舞台を見る時も思いますが、舞台って全体が見えるので、セリフがないアンサンブルの方にも目が行きますし、役の人生や性格、関係性を感じられる。時には主役が食われることだってあると考えると、舞台上にいる限りみんなが主役だと思います。とはいえ座長としての責任は果たしたいので、できるだけみんなをケアしたいとは思います。互いに影響し合えるカンパニーの一部でありたいですね。

取材・文/吉田沙奈
撮影/篠塚ようこ
【阪本奨悟】
ヘアメイク:瀬戸口清香
スタイリスト:山田安莉沙
【高橋 颯】
ヘアメイク:宇田川恵司
スタイリスト:Kaz Nagai
衣装:ジャケット、パンツどちらも(Paul Smith/Paul Smith Limited)、シャツ(Allsaints/AllsaintsJapan)
<問い合わせ先>Paul Smith(ジャケット,パンツ) : Paul Smith Limited (TEL:03-3478-5600)/Allsaints(シャツ) : Allsaints Japan(MAIL:ask@allsaints.jp)
※高橋颯の「高」の字は、(ハシゴダカ)が正式表記
