ミュージカル『レッドブック~私は私を語るひと~』|咲妃みゆ&小関裕太 インタビュー

韓国の大ヒット作を、日本ならではの演出で届ける

韓国で大ヒットを記録したミュージカル『レッドブック~私は私を語るひと~』。日本版では、咲妃みゆが主人公・アンナ、小関裕太が新米弁護士・ブラウンを演じる。

咲妃 物語に込められている“他者を理解・尊重し、自分を見つめて生きていく”というメッセージに共感しました。(演出の)小林香さんとまたご一緒したいと願い続けていたので嬉しいです。韓国で本作を拝見し、俳優さんの技術や熱量、お客様の愛を感じました。日本でどう受け止めていただけるかすごく楽しみです。

小関 今回、改めて韓国で大きな渦を作った作品に挑む責任感と、2026年に日本で上演することに意味を感じ、企画を聞いた時からワクワクしていました。 楽曲もすごく美しいし、感情が伝わる。あと、僕も小林香さんと一緒にオリジナル作品を乗り越えた経験が大きな糧になっているので、またご一緒できるのを嬉しく思っています。

韓国で長年上演されている本作。日本版ならではの魅力について、現時点での考えを聞いた。

咲妃 そこまでハングルを勉強しているわけではありませんが、日本語と似た言語だと感じる機会は多いです。楽曲においても、香さんがお書きになった日本語詞に無理がない。届けたい言葉がメロディに沿っている印象を受けます。

小関 韓国で観劇させてもらった時、言葉がわからなくても感情が伝わり、クオリティも高いと感じました。日本の方にもこの物語を知っていただきたいので、日本語で日本初演を作る意味は大きいと思っています。

舞台での共演は初めての二人。相手の印象については、「安心感がある」と笑顔を見せる。

咲妃 失敗も全部受け止めてくださる広い心をお持ちの方だと思います。私はすごく不器用なんですが、取り繕わずに飛び込みたいです。

小関 今回、日本のオリジナル版として演出していく部分があります。限られた期間で作って崩してをくり返すので想像以上に大変だと思いますが、僕は試行錯誤が好きなので、作品や咲妃さんの力も借りて、視野や世界を広げられたらいいなと思っています。

「自分らしさ」がキーワードとなっている本作。それぞれが大切にする自分らしさを聞いた。

小関 僕は“ワクワクを忘れない”ことを大事にしています。目標や初心・初動は忘れやすいけど忘れちゃいけないと昔から思っています。改めて振り返ると、この感覚は間違っていなかったと思います。壁にぶつかることがあっても、ワクワクを信じて歩んでいきたいです。

咲妃 私はすごく頑固者なんです。でも、頑固ゆえにいいこともありましたし、そういう自分を受け入れる意思も私らしさだと思います。

共に小林との作品制作を楽しみにしているという二人に、小林演出の魅力についても聞いた。

咲妃 以前ご一緒した『シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ』で、大変お世話になりました。宝塚を卒業して間もない時期で、まだ鎧を身に纏っていたのを香さんが根気強く取り除いてくれた。その情熱と愛情が忘れられません。俳優と同じ目線で言葉を交わしてくださる演出家さんなのでとても信頼しています。全て曝け出し、楽しんで作り上げていきたいです。

小関 僕も、香さんはすごく愛情と情熱のある方だと思います。以前ご一緒した作品がいろいろなジャンルのキャストさんが集まった、どこに行き着くのかわからないスリリングなお稽古でした。香さんはロジカルと感覚を両方持っていらっしゃるし、色々な人に寄り添ってくれる。困難な作品でも、香さんとなら安心感を持って挑むことができます。

インタビュー・文/吉田沙奈
PHOTO/岩村美佳

※構成/月刊ローチケ編集部 4月15日号より転載
※写真は誌面と異なります

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【プロフィール】

咲妃みゆ
■サキヒ ミユ
元宝塚歌劇団雪組トップ娘役。現在は俳優として舞台、映像、声優と幅広く活躍。圧倒的な歌唱力と繊細な演技で人々を魅了する。

小関裕太
■コセキ ユウタ
子役から活動し、俳優として舞台、ドラマ、映画に数多く出演する。