戸塚祥太(A.B.C-Z)、加藤和樹ら出演舞台『BACKBEAT』開幕!舞台写真・公演レポート

2026.04.14

世界的ロックバンド ビートルズはもともと“5人編成”だった
20曲以上の熱い生演奏で綴る、バンド創成期のほとばしるエネルギーが舞台を包む!

翻訳・演出は石丸さち子、音楽監督は森大輔が手掛け、ビートルズ結成時のメンバーたちの葛藤や心の揺れを描く青春物語を再び創り上げる。森 大輔による書き下ろし楽曲に加えて、さらにブラッシュアップされた舞台セット、演出での上演となり、再再演にして深化し続ける舞台『BACKBEAT』。

2019年、粗削りなバンドサウンドが持つパワーと、若きアーティストたちがビートルズを体感する喜びが満ち溢れた初演。2023年再演、“彼らのビートルズ”はひとつのバンドとして確立そして覚醒。約20曲の生演奏には、間違いなくビートルズの物語が宿り、役者が役を纏って演奏することの崇高さを知る。
そして2026年。奇しくもビートルズ来日60周年のこの年にFINALと銘打った『BACKBEAT』が開幕。彼らのサウンドと生きざまともいよいよお別れなのかと寂しさが過るも、プレビューを拝見し、観客でありながら達成感のような感覚を得た。戸塚祥太、加藤和樹、辰巳雄大、JUON、上口耕平――この5人のビートルズが、ある種の完成形を観せてくれからだ。『BACKBEAT』にあるのはアート、時代を司る音楽、青春の息吹、友情、情熱、恋、憤り、苦悩、嫉妬、光と闇を持つ未来……どの要素も濃厚なビートルズのリアルストーリーを構築する。FINALはその要素のバランスが抜群!何かが特出して爆発しておらず、避けられなかった悲しみが喜びを消し去ることもない。どれも、この時代にビートルズに起こったことなのだと、スーッと胸に収まっていくような説得力がある。
戸塚スチュアートはスチュの持つ激しさよりも静寂さの精度が際立ってきた。2幕の途中からはもうあちらの世界に近いような神がかった気配があり苦しむ目さえ美しい。加藤ジョンは苦悩の人間味が深く、我々が知らないジョン・レノンまで見せてくれるような多彩さ。辰巳ジョージはチャーミング過ぎて、この人のおかげでジョージ・ハリスンの人生をもっと知りたくなるほどだ。JUONポールは初演時は演技面では初心者だったが、優秀な俳優陣の中いて、もはや全く遜色ない。JUONの俳優としての魅力に気づけたのは得でしかない。上口ピートが演じたやるせなさ、悔しさは誰もが共感し得るものであり、そこで倒れない強さが刺さる。
忘れてはならないのが、アストリッド役を演じた愛加あゆの存在だ。愛加の迫真の演技が、物語に深い陰影と人間的な温度を与えている。今回初参加の林翔太は2役を担い、リンゴ・スターとしてドラム演奏もお見事。スキルメンと呼び声の高い林翔太を見せつけた。
そして、ビートルズ来日時に前座を務めた尾藤イサオが歌うエルヴィスのナンバーは必聴。技術も味もスペシャルだ。ほか、『BACKBEAT』の世界観を隅々まで描くすべてのキャストがFINALに集結した奇跡。これから始まるツアーを見逃すことなく音楽と共に胸に刻んでいただきたい。

4月12日(日)に茨城・水戸市民会館 グロービスホールにて、『BACKBEAT』のプレビュー公演が開幕し、舞台写真が到着!

インタビュー・文/堀江純子

舞台写真