“あくステ”続編決定。「前作を超えないといけない」
2024年の初演では作り込まれた世界観と楽曲、多彩な実力を持つキャスト陣による歌唱が話題となったButlers’ 歌劇『悪魔執事と黒い猫』。続編を描く「~天使が来たりし古の塔編~」で再びベリアン・クライアン役を演じる藤田玲は、「この歳で挑戦できることが幸せ」と、ベリアンとの再会に喜色満面の様子だ。
「ベリアンは執事たちのマナー指導担当でもあるので、誰よりも執事であろうと意識していました。どちらの手で何を持つとか、全部決めて。それを核にべリアンという人物を乗っけるという作り方でした。演出家のアレックス(アレクサンドラ・ラター)がイギリスの方なので、英国執事について話し合うこともありましたね」
アレクサンドラの印象を聞くと、稽古中の愉快なエピソードが次々と出てきた。彼女の人柄同様、温かなカンパニーが醸成されたようだ。
「彼女と話していると『こういう仕事もしてみたい!』が永遠に出てくる。その熱心さに触れ、僕らに知らない世界を見せてくれる演出家だなと感じました。彼女自身が愛に溢れた人だから、みんなも愛を返せるんだろうなと。彼女を中心に温かいカンパニーでした。共演者のみんなも素敵な方々ばかりで、すごくバランスがよかったです。各階キャスト間で、ちゃんとリーダー的存在がいて、彼らを中心に各階で話し合いをしてきてくれたので、すごくやりやすくて。よく知るキャストも多数いますが、みんな『あくステ』ならではの稽古場での振る舞いをしていたのが印象的でした」
初演が好評だったからこそ、続編への期待も自然と高まる。カンパニーを引っ張る藤田も、「前作を超える作品を」と意気込む。
「作品の一番の魅力である楽曲が本当に素晴らしいんですよ!普段、ランダム再生で音楽を聴いていて、『あくステ』の楽曲が流れてくると聴き入ってしまう。自分が歌っていない楽曲も聴いちゃうくらい、いい曲ばっかりなんです。前作でハードルがかなり上がっちゃったなと感じていますが(笑)、今回は続編として前作を超えていかなきゃいけない。それに、今回もきっと歌いがいのある楽曲が生まれると思うので、しっかり頑張りたいですね。僕以外のキャストも2年分スキルアップしていると思うので、『みんなマジ頼むよ!』と思っています(笑)」
楽曲ともう一つ、作品の魅力として藤田が挙げるのは、原作の持つ世界観だ。ゲーム内の執事たちは、プレイヤー(主様)の生活ログを記録したり、相談相手になってくれたり。生活に寄り添う癒しの存在となってくれる。
「辛いときにアプリを開いたらそこで待っていてくれて、寄り添ってくれる作品ってあまり多くない。人生密着型な原作を舞台化するうえで、作品の世界へ没入することができたり、日常を忘れたりできる、そんな圧倒的な非現実を体現するのが『あくステ』をやる意味だと思っています。そういう作品だから、ベリアンとして客席の主様に向ける感情は、慈愛に近いのかな。慈愛と、ベリアンは隠してしまおうとするので分かりにくいのですが、見え隠れする分かってほしさと。そういった感情を持って、ステージ上だけで物語を完結させずに、主様の存在を意識しながら初演では演じていました。今回も、執事一同を躾け、私も自分を躾け、最高のおもてなしを提供できるよう頑張って稽古します。この現場で生まれた作品は、絶対に主様への愛が詰まったものになると信じているので、安心して癒されにきてください」
インタビュー&文/双海しお
Photo/岡田晃奈
ヘアメイク/ 鈴木りさ
スタイリング/小田優士
【プチ質問】Q:手土産を選ぶポイントは?
A:ポイントは以前の会話を覚えておくことです。「これ使えるな」というキーワードを覚えておいて、忘れた頃に「あの時、ああ言っていたからこれにしよう」と選んでいます。手土産は何よりうちのマネージャーをお手本にしていますね。
※構成/月刊ローチケ編集部 5月15日号より転載
※写真は誌面と異なります

掲載誌面:月刊ローチケは毎月15日発行(無料)
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【プロフィール】
藤田玲
■フジタ レイ
’03年に「仮面ライダー555」で俳優デビュー。近作は舞台「呪術廻戦」-懐玉・玉折-、ミュージカル『刀剣乱舞』~静かなる夜半の寝ざめ~など。
