『Yerma イェルマ』2026年9月~10月 シアタートラムにて上演!全キャスト&メインビジュアルが解禁!コメントも到着!

2026.05.08

この度、2026年9月21日(月・祝)~10月12日(月・祝)上演の『Yerma イェルマ』について、全キャスト・公演詳細・メインビジュアルが公開された。

ロルカの傑作をオノマリコの劇作、稲葉賀恵の演出で現代に再構築
生きる価値を見出そうとする、女と男たちの物語

1930年代スペインの閉塞的な寒村を舞台に、抑圧された女性の苦悩と孤独を鮮烈に描き出した詩人・劇作家フェデリコ・ガルシーア・ロルカによる不朽の傑作「イェルマ」。本作では、この作品を起点に演出家・稲葉賀恵と劇作家・オノマリコという気鋭の二人が、現代社会で自らの居場所や価値を見出そうともがき苦しむ女と男たちの物語として、新たに立ち上げる。「家族の在り方」や「自己の存在意義」を問う本作。現代が抱える切実な問題を舞台上に鮮やかに映し出し、今を生きるすべての人々に深い問いを投げかける一作となることだろう。

自らの存在価値に苦悩する女性、イェルマ役を宝塚歌劇団を退団後も舞台や映像で活躍の場を広げ、世田谷パブリックシアター主催公演 音楽劇『空中ブランコのりのキキ』(24年)をはじめ、今月開幕する『レッドブック〜私は私を語るひと〜』の主演を控える咲妃みゆが演じる。
家庭生活に非協力的なイェルマの夫で、自らもある秘密を抱えるフワン役に、ドラマ「仮面ライダージオウ」(18〜19年)での俳優デビュー以降、幅広いジャンルで活躍し、世田谷パブリックシアター主催公演『無駄な抵抗』(23年)にも出演した渡邊圭祐
イェルマの幼馴染であるビクトル役は舞台『鬼滅の刃』(20〜22年)での初代主演・竈門炭治郎役のほか、主演ミュージカル『ブラッド・ブラザーズ』への出演も記憶に新しい小林亮太
そしてイェルマの内的な存在であり、物語の展開に鮮烈なアクセントを刻む老婆役を、多ジャンルにわたりその卓越した表現力でマルチな才能を発揮し、世田谷パブリックシアター主催公演では『ロボット』に出演、今月からはパルコ・プロデュース2026『リチャード三世』の出演を控える渡辺いっけいが演じる。

今回新たに、MEN’S NON-NOの専属モデルとして活動し近年は映像作品へも活躍の舞台を広げ、今作で初舞台を踏む樋之津琳太郎。舞台はもちろん、近年は国内外において注目度の高いインディーズ映画への出演が続く大場みなみ。劇団「贅沢貧乏」に所属し、劇団公演に加え外部作品にも多く出演する青山祥子。稲葉賀恵をはじめ数多くの演出家の舞台に出演し、舞台『ハムレット』の出演を控える前東美菜子と、多方面で活躍する4名の俳優の出演が発表された。

コメント

■作:オノマリコ
ロルカの戯曲「イェルマ」をベースに、現代の都会に生きる人々の孤独を描きます。多様な生き方があるようでいて、依然としてある「正解」のルートに縛られてしまう息苦しさ。わたしもその中で日々揺れている一人です。演出の稲葉さんは、今回の『Yerma イェルマ』を通して、硬直した現状から一歩踏み出す勇気を見つけたいと語っています。わたしもそのために、登場人物たちを後押ししていくつもりです(時には逆境を用意することになるかもしれませんが)。稲葉さんと11年ぶりにシアタートラムでタッグを組めることも、とても嬉しく思っています。

■構成・演出:稲葉賀恵
“近代戯曲のアダプテーション”は、挑戦したい創作の一つでした。今回芸術監督の白井晃さんから、かくも貴重な機会を頂けたことに胸が躍ると共に、高い頂に褌を締め直しています。
とはいえ、私は当初イェルマに共感ができませんでした。そしてなぜ共感できないのかを紐解いていくと、どうやらイェルマの中に惨めな自分自身を見つけたからだと気付きました。存在価値がないと感じる女性としての罪悪感。そして私がそんなことを感じてしまう、この社会について考えました。
ロルカの生きた時代から100年以上が経ち、世界は見えない力で分断され、欲望は社会によって作られ、幸せは他人に委ねられました。
私たちが考える現代のイェルマは、そんな今をクレイジーにサバイブし、彼女なりの一つの突破口を見つけます。この姿を見て私自身が、そしてお客様が「今の自分は存在していい」と静かに認められる、そんな鮮やかで強い作品にしたいと思います。ご期待ください。

■咲妃みゆ (イェルマ役)
目に見えないウイルスが猛威を振るったあの頃、私は自身の存在意義について度々考えました。
イェルマが抱く閉塞感や孤独感に思いを馳せると、得も言われぬ不安に苛まれた当時の感覚が鮮明に思い出されるのです。
この想起は、今の私が『Yerma イェルマ』と向き合う上で非常に重要な鍵となる気がしています。
“生命”への強烈な願望と強いエネルギーを持つ女性が何を感じ何処へ向かうのか…私自身の剥き出しの感情と直面することになりそうで少々怖いですが、才能豊かな稲葉賀恵さんと魅力的な共演者の皆さんと共に心を交わしながら、勇気を出して挑みたいと思います。

■渡邊圭祐 (フワン役)
念願だったシアタートラムです。
独特な空間に戯曲も相まって、押し潰されるような感覚にされる劇場だなあと思っているところに立たせていただけることに畏怖の念を抱いております。
オノマさんが書いて、稲葉さんが演出をする『Yerma イェルマ』にこのキャストで挑めるということでワクワクがとまりません。
皆様に少しでも良いものをお届けできるように、稽古期間含め楽しみ切りたいと思います。

■小林亮太 (ビクトル役)
シアタートラムに立つこと、稲葉さんの演出のもとで芝居をすること、この願っていたことが二つ同時に叶う今回の出会いをご褒美のように感じています。
以前に稲葉さんが演出された芝居を観劇した時、登場人物の心や物語を追っているはずなのに、気付けば、あなたはどう思う?と問われている感覚になりました。今作はどうなるのか、僕自身も楽しみです。
主人公にとって煌めいた存在であるビクトルを、世の中を見つめて、丁寧かつ大胆に構築していきたいです。劇場でお待ちしています。

■渡辺いっけい(老婆役)
自分が今回『Yerma イェルマ』という作品への参加を決めた最大の理由は「この役をやってみませんか?」と勧められたのが過去に演じた経験のない特異なモノだったからです。
ひょっとしたら人間ではないかもしれない「訳知り顔の村の老婆」役。
ここまでエッジの効いた役設定も中々ありませんし、シンプルに自分が「お婆ちゃん」を演じると想像しただけで胸が躍る思いでした。
共演は実力派の俳優さん達。演出は新進気鋭の稲葉さん。場所は深い没入感と臨場感を楽しめるシアタートラム。これは気合いが入ります。
この秋の問題作『Yerma イェルマ』に、どうぞご期待下さい。

ストーリー

都心から少し離れたところにある一軒家。イェルマが夫フワンを見送ると、いつの間にかリビングに一人の老婆が座っている。心身の不調が原因で仕事をあきらめ結婚したイェルマは、夫との子供が欲しいと思っている。イェルマは子供ができない寂しさを、老婆に語る。壊れそうなフワンとの関係。同居している義理の姉。リモートワークの部屋として、家の空き部屋を借りている幼馴染のビクトル。仕事をしながら妊娠にも成功した友人たち。この世の中からの承認を求めるイェルマは、自分には存在価値がないのではないかと疑っている。その混乱は、夫のフワンにも伝染していく。