ONEOR8「台所の女たちへ」が9月26日(土)~10月12日(月)まで東京・下北沢 ザ・スズナリにて上演されることが決定した。
本作は、劇団にとって初となるザ・スズナリでの3週間公演であり、ONEOR8にとって大きな挑戦となる公演。さらに今回は、まったくタイプの異なる魅力を持つ客演陣を迎え、2チーム編成で上演。劇団の持ち味である濃密な会話劇に、多彩な表現者たちが新たな息吹を吹き込む。
客演には、明るく親しみやすい存在感で長年にわたり幅広い世代に愛され、舞台・テレビ・ミュージカルと多方面で活躍を続ける榊原郁恵、映画・テレビドラマ・舞台と数多くの作品で確かなキャリアを重ね、温かさと芯の強さを併せ持つ演技で観客を魅了してきた音無美紀子、『ONE PIECE』モンキー・D・ルフィ役や『ドラゴンボール』クリリン役などで広く知られ、声優としてはもちろん舞台俳優としても唯一無二のエネルギーを放つ田中真弓、そして『サクラ大戦』シリーズや吹替など幅広い分野で活躍し、凛とした存在感と豊かな表現力を備えた高乃麗らを迎える。
それぞれ異なるフィールドで第一線を歩んできた俳優たちが、ONEOR8の作品世界の中でどのように響き合うのか。劇団の新たな節目となる長期公演であり、多彩な客演陣との化学反応も大きな見どころだ。ONEOR8ならではの日常会話劇の魅力とともに、俳優たちの新たな表情に期待が高まる。
上演決定に伴い、作・演出の田村孝裕からコメントが到着。
コメント
田村孝裕(作・演出)
人は誰しも、立場や役割の中で生きています。
親や子、夫や妻、友人や知人、先生や生徒、上司や部下、ネット上の他人など…
男や女は今、性別に縛られることのない時代へと移り変わりましたが、
かつては強烈な格差があり、立場や役割が宿命づけられていた。
本作は戦後間も無くして出会った夫婦の、令和に至るまでの物語です。
今だからこそ、宿命を乗り越えようとする夫婦の姿を表現したいと思った次第です。
また本作は「恩田組」「山口組」と称し、ダブルキャストでの公演となります。
劇団員の恩田隆一と山口森広が、自身の座組のキャスティングも行いました。
それぞれの魅力が満載で、とても贅沢な座組です。
同じ作品でも、まるで違う面白さと堪能していただければ幸いです。
あらすじ
軍事産業で財を成したフタムラ製作所、三代目である二村儀之介の屋敷。
舞台は儀之介が亡くなった通夜当日、その台所である。
喪主を務めるのは妻の美代。彼女は第二次世界大戦で両親を亡くし、女中として二村家に雇われた。
戦争被害者の美代が軍事会社の女中になるという皮肉のような運命と、「戦争で儲かる会社などあってはならない」と世襲問題に悩む儀之介。
戦争に翻弄されながら出会った二人は60年前に結ばれ、やがて一人娘の千里を授かる。千里を始め、儀之介の妹たちや姪っ子たちとともに、台所で思い出話に花を咲かせていると、とある年輩の女性が娘を連れて弔問にやってくる。
それは40年前の、二代目の通夜の出来事……
跡継ぎ問題に揺れる二村家に、「儀之介さんの子供を授かった」とやってきた女性だ。フタムラ製作所は儀之介を最後に世襲は途絶え、現在は人の手に渡っている。
この屋敷も儀之介の死をきっかけに取り壊すことになっていた。
これは二村家の衰退と、跡継ぎ問題に揺れながら台所を守ってきた女たちの、60年の物語である。
ONEOR8とは
ONEOR8(ワンオアエイト)は、田村孝裕、恩田隆一、和田ひろこ、野本光一郎、冨田直美、伊藤俊輔、山口森広の計7名で構成される劇団。1997年(平成9年)に池袋の専門学校舞台芸術学院の演劇部本科の卒業の際に旗揚げ。2003年に初の新宿THEATER TOPS に進出。自転車店、中華料理屋、幼稚園の職員室など、ありふれた日常的空間を舞台に、登場人物の多くは地味でどこか弱さのあるキャラクターで、普段は目を向けられることの少ない者や弱き者を打ち消すことなくたとえほとんどセリフのない役であっても、その内面の本質を見つめることを忘れない作風で高い評価を得ている。時にやさしく、時にあらわに、時に笑いをもって人間を描写し切なさややるせなさといった感情を紡ぎ出す会話劇は、その独特で柔らかな空気で客席を包み込む。現代の人間が持つ“狂気”や“影”の内面の部分もクローズアップしながら「家族」や「仲間」などの在り方や存在意義を描いている。
チケットに関する詳細は、決まり次第ローチケ(webサイト)内でお知らせいたします。
