映画化決定の発表も! 舞台「パタリロ!」★スターダスト計画★開幕レポート

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小林顕作(演出)、池田テツヒロ(脚本)、青木玄徳、加藤諒、佐奈宏紀、魔夜峰央(原作)

舞台「パタリロ!」★スターダスト計画★開幕レポートが到着!

3月15日、天王洲 銀河劇場にて舞台「パタリロ!」★スターダスト計画★が開幕した。

1978年より連載中の魔夜峰央氏の人気作品「パタリロ!」。誰しもが実写化不可能と思っていたこの作品が、まるで漫画から飛び出してきたかのような見事なビジュアルをもって舞台化されたのが2016年12月。あまりに見事な再現ぶりに、舞台は連日大好評で大爆笑を掻っ攫った。今回はその第2弾、主人公・パタリロ殿下の加藤諒を筆頭にキャストも続投、さらに新たな美少年キャラクターも登場する。

この日、初日に先駆けて初日会見と公開ゲネプロが行われた。初日会見には主要キャストの加藤諒(パタリロ役)、青木玄徳(バンコラン役)、佐奈宏紀(マライヒ役)、そして演出の小林顕作、脚本の池田テツヒロ、原作を手掛けた魔夜峰央先生が登壇。30分以上もの長きにわたり、今回の舞台について、そしてさらに明かされた新たなニュースについて発表が行われた。

キャストならびにスタッフが舞台上に揃うと、キャスト陣は意気込みを、そしてスタッフ陣は見どころついてそれぞれコメントした。

 

加藤「ついに初日となり本当にドキドキしています。今回の舞台「パタリロ!」★スターダスト計画★は初演時に比べストーリー性が強く、原作の中でも人気の高いエピソードが盛り込まれているので、大事に演じていきたいと思います」

青木「初演に引き続きバンコランを演じます。第2弾ということで少しのプレッシャーはありますが、さらに増えたキャストやスタッフの皆さんと稽古場でカンパニー一丸となって今日までがんばっておもしろいものを作ってこられたと思っています。あとはお客さまにどう受け入れてもらえるか…といったところです。本番もがんばりますのでよろしくお願いします」

佐奈「初演が終わってから約1年、この舞台のために「美」を磨き続けてきましたので、その「美」を皆さまに披露できるようにしたいと思います。作品のストーリーは動いていきますが、僕はそんなことは気にせず、ただただバンコランのためだけに生きようと思っています!」

池田(脚本)「初演そして今回の公演ともに魔夜先生の原作そのままでございます。原作をそのままやれば確実に面白くなる作品でございました。しかも今回はかなり泣けるお話となっています。原作を知らない方でも楽しんでいただけるようになっていますので、ぜひ足を運んでください。お待ち申し上げています」

小林(演出)「舞台「パタリロ!」★スターダスト計画★は、初演に比べて仲間も増えたことでパワーアップし、より楽しい作品が作れたと思います。面白いものになっていますので、ぜひご期待ください」

魔夜(原作)「前回の舞台がとにかくメチャクチャおもしろかったので、今回、それを上回ることは間違いないと思っています。これだけの役者・スタッフがいておもしろくならないわけがない。原作はそこそこですけれど、みんながんばってくれると思いますのでよろしくお願いします」

 

初演時からもその話題で持ち切りだったが、やはりこのビジュアルのハマリ具合が素晴らしいキャスト陣。中でもマライヒ役を演じた佐奈は前作から「愛」について深く考えるようになったと言う。周囲のクスクス笑いにも全く動じず「今日まで、俳優としても、人としても『愛』を考え、勉強してきました。僕の中で『愛』は『薔薇』です」と力強く語る佐奈の姿はまさにマライヒその人。19歳という多感な(?)時にこの役に出会ったことで大きな何かを得たのだろうか。演出の小林からは「ハマリすぎてて、佐奈くんは普段から目つきがおかしい」という微妙な暴露発言が飛び出すひと幕もあるほど、気持ちを作って挑んでいる佐奈には注目必至だ。

 

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さらにこの日は、初日会見に加えて、大きな発表が行われた。演出の小林の口頭でのドラムロールの後にくす玉が割られると、そこには「祝『パタリロ!』映画化決定!」の文字が。舞台化に次いで、映画化の決定とともに2018年秋にロードショーとなるということが発表されたのだ。

加藤によると「極秘感が強いところで撮影をした」らしく、秘密裡に撮影は行われ、既に終了しているという。ブルーバックを使ったCGなどもふんだんに使用、様々な要素も盛り込まれて、2.5次元の舞台をそのまま移行したような映画となっているのだとか。これまでの映画の概念を覆すような勢いとパワーで制作されており、絶賛“びっくりするような作業”の最中ということだ。豪華なキャストの出演など、気になる言葉が続々と飛び出したが、まだ詳細は発表されず・・・続報に期待、だ。

 

【ゲネプロレポート】

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初演の時もそうだったが、客入れの音楽が昭和歌謡。昭和の香り満載の「パタリロ!」の世界へ徐々に誘われていく感じがたまらない。若い方々にはわかりづらいノリではあるだろうが、「パタリロ!」の世界を堪能するにはまずは昭和の世界に身を委ねるところから始まる。今回は、アニメの劇場版にもなった「スターダスト計画」がベースとなったストーリー。お耽美でハチャメチャな世界はそのままに、前作以上にスケールアップしたステージとなっていた。

そもそも「パタリロ!」を知らない方には、何が昭和だ、何がハチャメチャなんだと思われるだろうが、そういう時代のギャグマンガが原作だ。今ではなかなか考えられない過激な性描写(当然男性同士)や激しいボケとツッコミ、ありえないストーリー展開・・・ある意味“表現の自由”の範囲が非常に広く、寛大だった時代である。ハチャメチャにならないはずがない。漫画やアニメそのものよりは緩く表現されているものの、「パタリロ!」が掲載されていた「花とゆめ」に掲載されていたほかの漫画のもじり(安っぽく段ボールに描かれた「ガラスの仮面」の月影千草が登場するとか)なども含め、かなり自由に描かれている。

そんなハチャメチャな世界を作り上げる大事な要素であるキャスト陣。パタリロ殿下役の加藤諒を筆頭に、全員もれなくパワーアップしていた。初演の好評で完全に自信を得たのか、何かをつかみ取ったのか。誰しもが初演時よりもその役をものにしていたのが印象的だった。

 

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加藤演じるパタリロは初演時からそのビジュアルと醸し出す雰囲気のハマりぶりで大絶賛されていたが、初演時以上に「パタリロ殿下」としての仕上がりは完璧。キレッキレのダンスや長台詞、ほかのメンバーたちとの息もピッタリでしかも原作のパタリロよりも可愛げがある(と私は思っている)。

 

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さらにバンコラン役の青木玄徳。変わらずクール&セクシーでビーム全開に登場する様は美少年でなくとも腰が抜けそうだ。奇妙なダンスも真顔でこなし、マライヒやほか美少年との絡みのシーンはスマート・・・まさに目の保養。

 

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マライヒ役の佐奈宏紀は、「『愛』を勉強してきました。『愛』は『薔薇』です」というコメントを舞台上で見事に体現。佐奈の成長(?)に伴い、バンコランへの愛情、嫉妬、情熱も熟したのだろう、キュート&セクシーが全開だ。格闘シーンはまるで薔薇の花弁が飛び散るような華やかさと迫力。

また、ロビー少尉役の三津谷亮、ビョルン&アンドレセン役の小林亮太の美少年ぶりも必見。そしてタマネギ部隊の細貝圭、金井成大、石田隼、吉本恒生、蒼木陣らもセクシー度合いにさらに磨きをかけて登場している。美少年たちの柳腰、そしてタマネギ部隊のメンバーの肉体美…どこを切り取ってもうっとりさせられることだろう。

 

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そしてストーリーはハチャメチャ、最初から最後までありえない展開で、ある意味息を吞むこと間違いナシ。ギャグマンガとは思えない、ちょっとグッときてしまうシーンもあったりなかったり・・・乞うご期待。

 

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ハチャメチャ耽美な「パタリロ!」の世界――次は舞台ではなく、映画館でそのスケールアップしているであろう世界観を堪能したい。

舞台「パタリロ!」★スターダスト計画★は、天王洲 銀河劇場で3月25日まで、3月30日からは森ノ宮ピロティホールにて上演される。

 

取材・文/ローソンチケット

 

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