第53回日本児童文学者協会新人賞受賞、絵本作家たなかしんが描く家族の物語。
「絵」と「音楽」と「朗読」、全ての世代が一緒になってこころを動かされる。
画家、絵本作家の「たなかしん」。
その温かく、ユーモアに富んだ作風は全国の多くのファンを魅了してやまない。
そんな たなかしんが、2019年に新聞連載小説として執筆、2020年にBL出版より単行本出版となった、「一富士茄子牛焦げルギー」(いちふじなすうしこげるぎー)。第53回日本児童文学者協会新人賞を受賞した本作は、関西風味な笑いの世界にハマり、笑っているうちにうっかり涙を流していた…そんな物語。「ぼく」の目線で、また、「おとん」や「おかん」の心情で、それぞれに読み進めていった先に現れる結末に、誰もが心を奪われます。
舞台にいるのは3人の俳優。「ぼく」と「おとん」と「おかん」。
三人が時には物語の「語り部」や「ぼくの親友」となり物語を紡ぐ…。
「おかん役」には沢口靖子、「ぼく役」には外部への単独出演は初となる小柴陸(関西ジャニーズJr.)、「おとん役」には生瀬勝久、という関西出身の俳優が共演、贅沢な布陣でお届けします。
感性を刺激する演出で、作品に新たな命を吹き込む河原雅彦の演出、宝塚歌劇団公演の音楽を担当するなど多方面で活躍するシンガーソングライター・瓜生明希葉のオリジナルの楽曲が、作品の世界観をさらに広げ、ある一家族の物語を客席と共鳴させます。
コメント
<沢口靖子>
たなかしんさんの原作を読み涙が止まりませんでした。関西弁の温かさと生きていく上での大事なメッセージに心が震えました。生瀬さんとは三谷幸喜さんの舞台で共演した以来19年ぶりにご一緒させていただきます。今回もまた熱く頼もしいお父さん役でぴったりだと思いました。小柴さんとは初共演になりますが、自分の甥っ子に接するような気持ちです。お二人とご一緒できるのを今から楽しみにしています。今回初めて関西弁のお母さんを演じます。温かい家族愛の物語に是非ご期待ください。
<小柴 陸(関西ジャニーズJr.)>
今回初めての朗読劇でわからないことが多く、沢口さん生瀬さんのような素晴らしい役者さんと共演させていただけることにとても緊張していますが、お二方に劣りを見せないくらい食らいついて頑張ります。是非ご期待ください。
<生瀬勝久>
原作を読ませて頂きました。読み進むにつれて、複雑な気持ちになっていき、胸が締め付けられこの先、どう展開してどう着地するのか、最後まで結末が気になる作品でした。とても心温まる作品ですし、ちょっと暗いニュースの多い世の中なので、是非今回の作品を多くの方に見て頂きたいです。共演者の沢口さんとは三谷幸喜さんの舞台以来ほぼ20年ぶり、小柴さんは同じ関西出身という事で共演楽しみにしています。
<たなかしん>
小学生のとき、学校に劇団が来てくれました。演目はたぶんピーターパンで、海賊が舞台を降りて来て僕たちをさらおうとしました。怖くて怖くて最悪な観劇でしたが、それ以来劇が大好きになりました。今回、一富士茄子牛焦げルギーが舞台化されると聞いたとき、海賊の笑い声がして僕を舞台へと連れて行ってくれた気がしました。舞台上には生瀬勝久さん、沢口靖子さん、小柴陸くんがいて、まもなく幕が開くのです。最高のメンバーで最高の観劇になること間違いなしです!
<河原雅彦>
朗読劇の演出は初めてですが、大変良き本があるし、大変良き読み手が揃ってるし、大変良き音楽家までいてくれてるので、僕なりのシンプルで十分なのかな、と。あくまで僕なりの、だけど。とにかく、冬場にお送りするに相応しい優しくあったかい空気が劇場中に充満するような、そんな素敵時間を全編関西弁でお送りさせてもらいます。乞うご期待。