ドラマ「バイプレイヤーズ」シリーズや映画「くれなずめ」の監督としても注目を集める松居大悟が主宰するゴジゲンの第17回公演『朱春』が4月1日に下北沢 ザ・スズナリにて開幕した。
タイトルの『朱春』は“青春”の時代を過ぎても“朱夏”(人生の真っ盛りの壮年期)になりきれないことを意味する。テレビや映画にも活躍の場を広げる奥村徹也、東迎昂史郎、松居大悟、目次立樹、本折最強さとし、善雄善雄の劇団員6人が揃って出演。温泉宿の一室を舞台に、解散を決め最後の演目を終えた6人組お笑いユニットを演じる。解散発表をどうするか話し合っていたはずが脱線して冗談を言い合い、賑やかに物語が進んでいくが、隣の部屋で騒ぐ若者たちの登場や自らの過去を思い出すシーンではノスタルジーを感じさせる。やがてどこまでが現実なのかわからなくなるような、予想もつかぬ怒涛の展開が彼らを取り巻く。ゴジゲン初進出となるザ・スズナリの舞台構造を効果的に使った演出にも注目だ。
さらにゴジゲン公式YouTube 「ゴジtube」の4月期のラインナップも発表となった。今月は、公演本番前のルーティンや劇場のバックステージツアーなど、本公演「朱春」にちなんだ企画が盛りだくさんだ。ぜひ「朱春」と併せてお楽しみいただきたい。
作・演出:松居大悟 コメント
なんでこんな時代にこんな非生産的なことをやっているんだろう。小劇場なんて。毎日検温して、マスクつけて稽古して、PCR検査で不安になって、座席も制限して、興行として成り立つわけがないのに。
それでも劇をやっているのは、今、人間でいてよかったな、と思えるし、思ってもらいたいから。
「朱春」は今までで一番台本に苦戦しました。それは、こんなめちゃくちゃな世の中で、何気ない瞬間を描きたかったから。物事に大きい小さいなんてなくて、あなたの物差しがいつも正しい。そんな大切なことを見失いがちで、作品にしていくうちにこぼれ落ちていく感覚にこそ、真理が宿ると思っていて。小劇場でこそ届くもので。それが僕にとっては、劇団をやっている理由、演劇をやっている理由なのかもしれないです。
ゲネを終えた後に「くだらないシーンで泣きそうになった」と言ってもらえて、嬉しくなったんです。
4月1日から11日まで、ザ・スズナリで劇をやっています。舞台に関わる全員が陰性で感染対策もしています。当日券は毎回出ますし、来れない方は配信もあります。興行としては赤字まっしぐらですが、お金なんかより気持ちを信じて、上演します。YouTubeもひとまず4月も週2回続けてみます。
「人間っていいな、小劇場っていいな」と思えるものを届けますので。そういうのはゴジゲンに任せてください。
僕の拠点であり、自信作です。
今日からスズナリで、朱春を。
<ゴジゲン公式YouTube ゴジtube 4月期ラインナップ発表>
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