劇作家・演出家 ケラリーノ・サンドロヴィッチ率いる劇団、ナイロン100℃の約3年ぶりとなる新作公演『イモンドの勝負』のチラシビジュアルが公開された。大倉孝二が選手宣誓のポーズを取っている色鮮やかなビジュアルが目を引く。チラシビジュアルには彫刻家・ねがみくみこの作品が随所に散りばめられており、不思議な魅力を放っている。
ナイロン100℃久々のナンセンスコメディを、劇団のホームグラウンドとも言える下北沢・本多劇場で上演する今公演。東京公演は、11月20日~12月22日まで上演後、兵庫、広島、北九州と各地公演を行う。東京公演一般発売は10月23日開始となる。最強メンバーが一堂に会し、どんな作品になるのか楽しみだ。
チラシに、主宰のケラリーノ・サンドロヴィッチは以下のようなコメントを寄せた。
久し振りにしっちゃかめっちゃかな舞台を創ってみたくなって、仮チラシには「観なくても損はない、捨て身の出鱈目芝居」なんてコピーを載せてみたものの、いざ台本を書こうと思うと、若い頃のように「捨て身」になんかまったくなれなかった。劇団員たちだって、口ではなんとでも言うだろうが、「捨て身」で稽古からの三ヶ月弱を過ごせるわけがない。客演してくれる三人は尚更だ。呼んでおいて「捨て身」はないだろう。しかもコロナ禍に。
ただ、ナンセンス・コメディばかりを連発していた頃の私には成し得なかった舞台にはしたいのだ。毎日どこかしらが痛む身体をなだめつつ、ナンセンスの、或いは、不条理の、と言った方がしっくりくるトーンになるかもしれないが、ともかくソレの極北に行ってみる覚悟。うっちゃることなく、ブラリと皆で出掛けてみる。そこで見るだろう景色は、まだ私にもわからない。
大倉演じる男が、勝って勝って勝ちまくってると思い込むお話です。たぶん。よろしくお願い。
主宰:ケラリーノ・サンドロヴィッチ