2022年5月 明治座 吉本新喜劇×NMB48 ミュージカル『ぐれいてすと な 笑まん』開催発表会見レポート

笑いの要素とアイドルの要素が融合した新感覚ミュージカル! 吉本新喜劇✕NMB48『ぐれいてすと な 笑まん』5月に開催決定

吉本新喜劇とNMB48がタッグを組んだ新感覚ミュージカル『ぐれいてすと な 笑まん』の開催が決定。『ぐれいてすと な 笑まん』は、吉本新喜劇とNMB48が本気で挑む、歌って踊って笑って泣けるミュージカル。ブロードウェイ・ミュージカルの演出・振付を手がける玉野和紀氏が演出を担当する。公演は、5月14日~22日大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール、5月26日~29日が東京・明治座にて、全17公演。大阪が世界に誇る、これまでにないエンターテインメントを発信していく。

NMB48とのミュージカルに川畑座長「今回ばかりはふわふわできない」

これに先立ち、3月10日(木)にNMB48劇場にて開催発表会見が行われ、明治座 専務取締役 三田光政氏、ミュージカルの上演台本・演出・振付を担当する玉野和紀氏、新喜劇から座長の川畑泰史とすっちー、島田珠代、NMB48からはキャプテンの小嶋花梨、渋谷凪咲、上西怜が出席。司会進行は藤崎マーケットが務めた。

本公演が吉本興業110周年記念公演であることを受けて、「明治座も来年150周年。その前夜祭的な作品として、吉本新喜劇、NMB48という吉本興業さんの2大コンテンツを組み合わせたミュージカルショーにご一緒させていただき、新たな歴史の1ページを刻みたいと思っています」と三田氏。玉野氏は「座長である川畑さんに脚本をお願いして、僕の方でミュージカルとしての上演台本に書き換えさせていただき、演出・振り付けを担当します」と、これまでにない試みを明らかにした。

川畑は、NMB48が大好きということもあり、「これまでNMB48とは新喜劇を何度かやらせていただいて、いつもふわふわとした気持ちで仕切らせてもらうんですが、今回はミュージカルということで一切ふわふわでけへんな、と」といつになく真剣!?「今回はNMBに初めて真剣な川畑を皆様に見ていただけると思います」と語った。
これを受けて、渋谷は「川畑さんはいつも、すごくいやらしい目で見てくる」、小嶋も「下からなめるように見られる」としながらも、「そんな川畑さんの真剣な姿が見られるなんて楽しみです」とにっこり。
また川畑は、NMB48の出演メンバーも決める際も「台本は2週間くらいで書けましたが、メンバーは1カ月かけてもよう決めませんでした。全員出てほしい」と愛にあふれる発言を。田崎に「(川畑は)NMBを愛しすぎている男ですから」と言われると「愛しすぎているというか……『恋と愛のその間には』って感じですかね」とNMB48の新曲をからめて表現するも、すっちーから「ヘタ気持ち悪い」とバッサリ斬られていた。

歌が苦手なすっちー、「全裸でヌンチャク振り回すほうがマシ」

今回のストーリーは、地球とよく似た星の、大阪によく似た国「なんば」が舞台。お笑い集団の新喜劇と、アイドルグループのNMB48が共に人気を集めていたが、感染症“アホウイルス”が蔓延してしまいます。はたして2組の運命は……?というもの。
このミュージカルの見どころは3つあるそうで、まずひとつ目は、「吉本新喜劇とNMBがむちゃくちゃ稽古します!」。普段、稽古期間は新喜劇が1日、NMB48は1週間ほどなのですが、『ぐれいてすと な 笑まん』では1カ月以上の稽古を予定しているとか。
また、ミュージカルだけにもちろん歌うシーンがあり、「歌うことが一番恥ずかしい」というすっちーは、「歌うくらいなら裸でヌンチャク振り回すほうがましっていうくらい照れるので、ミュージカルと聞いてビビってます」と明かす。

ふたつ目の見どころは、「ブロードウェイの演出も手掛ける玉野和紀氏が“なんばのエンタメ”に挑む!」。川畑は玉井氏の上演台本を「玉野さんの手にかかれば、毎週やっている新喜劇もミュージカルになる」と讃えた。また、島田珠代は玉野氏とおよそ30年前にミュージカルで共演したそうで、「当時は“タップの王様”みたいな感じでした。何をやらせても天才です」とコチラもべた褒め。さらにトキの口から「(末成)映薫姉さんが、玉野さんに個人的にアプローチされてカラオケでデュエットしたいと話されている」というタレコミ情報が!すると「これ、言っていいのかな……?」と島田珠代。「実は(30年前の)ミュージカルの時に、映薫姉さん、玉野さんに恋してました!30年越しの思いをこのミュージカルにぶつけるんじゃないだろうか。そこも見ものです!」と明かす一幕も。

3つ目の見どころは、「『ドタバタ』や『アイドル』も余すことなく!」ということで、新喜劇のお笑いの要素とNMB48が持つアイドルの要素の融合は、出演者たちも楽しみにしている様子。渋谷は「私たちも12年間、アイドルをやらせていただいていますが、でもまだまだがんばらなきゃいけないっていう気持ちを全員が持っています。これを機に、歌もダンスもお笑いも本気で挑んで全員が“本物”になれたら」と期待を膨らませた。小嶋も「12年もやってくると、これまでのNMBらしさを大切にしなきゃ、という気持ちが強くなりすぎて、逆に新しいことに踏み出すことができなくなっていました。この機会をいただけたことがすごくうれしい。NMBの新しい時代の第一歩になりそうです」、上西は「観に来てくださる皆さんに新しいワクワクをお届けできたらいいなと思います」と意気込みを語る。

新喜劇メンバーはアイドルの挨拶に、NMB48はギャグに挑戦!

この新感覚ミュージカルに挑むにあたり、アイドルの要素とギャグ要素、それぞれ足りない部分を補っていこうということで、企画コーナー「『ぐれいてすと な 笑まん』への道!」を実施。新喜劇の面々にはアイドル要素として「アイドル風の自己紹介」、NMB48のメンバーには「新喜劇のギャグをミュージカル風にアレンジ」して行なってもらうというもの。
川畑は「やすしやすやすやすやすやすし」というアイドル風自己紹介を堂々とやって見せるなど、それぞれ個性あふれる自己紹介を。かたやNMB48は、小嶋は川畑のギャグ、上西は酒井藍のギャグ、渋谷は末成映薫のギャグをミュージカル仕立てで見せ、サービス精神たっぷり。玉野氏が選んだMVPは、「一生懸命だったので」とNMB48の3人に贈られた。

質疑応答では、台本を書いた川畑は、「今は世間がコロナウイルスで大変な時期なんですが、そのウイルスを経てからの、アフターコロナのお話にしたいなと思いました。でもそのあと、また未知なる“アホウイルス”というのがやってきた、と。そこで新喜劇とNMB48がどう成長するかを見てもらえたらと思います」と明かした。
また、全17公演、しかも大阪公演はCOOL JAPAN PARK OSAKA WWホール、東京公演は明治座、ともに1,000席以上のキャパシティを誇るホールということで、すっちーは「若い頃は正直、(キャパが広い劇場は)ビビっていたんですが、えらいもんで今は老眼であまり見えていないので(笑)、広かろうが狭かろうが、自分のパフォーマンスをやるだけですね」と頼りになる発言。渋谷は「NMB48劇場でやるのと、大きなキャパでやるのでは伝え方も変わってくると思うので、そこを研究していきたいと思います。今まではファンの皆さんに見ていただくパフォーマンスですが、今回は私たちのことを知らない方もきっと見てくださると思うので、そういう方にグループの魅力を知っていただけるようなパフォーマンスを学べたらいいなと思います」と意気込んだ。