2023年に結成30周年を迎える劇団ナイロン100℃の記念公演第一弾、2023年2月から下北沢ザ・スズナリにて上演の新作『Don’t freak out』のビジュアルが公開された。
和装の松永玲子と村岡希美の二人が、暗い木々の奥から、じっとこちらを見つめる、モノトーンを基調とした、陰鬱な雰囲気が印象的なビジュアルだ。
ビジュアルに先んじて、タイトル、公演詳細も発表され、いよいよ、ナイロン100℃新作の姿が次第に現れてきた。
今回はKERA曰く「ちょっと怖い芝居」になるとのことだが、ザ・スズナリの濃密な空間で創り上げられる世界に想像が膨らむ。なお、本作は3月30日~4月2日まで、大阪・近鉄アート館でも上演予定だ。
<作品詳細>
天皇がまだ神だった頃。とある屋敷の女中部屋。身を寄せ合うようにして暮らすふたりの女。
部屋の外、土間を挟んだ居間からは怒号。宿痾と向き合う家主が、冷淡な家人たちと言い争っている。
どこか遠くから、気が違った女の声。今にも死んでしまいそうな犬の遠吠え。
窓の外、庭に黒ずんだ雪がちらついている。今夜は芯から冷える。
ふたりの女中は可笑しくもない話をして無理矢理笑う。それでもかき消せぬ魂魄たちの囁き。ふたりの耳元で小さく。「怖がらないで」。