「終わるな! muro式」と思ってもらえたら最高
ムロツヨシが「自分がやりたい喜劇を、やりたいようにやる舞台」として10年前に始動させ、年1回ペースで上演を重ねてきたmuro式。今回記念すべき「muro式.10」で、ムロは本シリーズに終止符を打つことを決めた。
ムロ「3、4年前から継続する難しさにぶつかりつつも、続けなきゃ見えない景色もあるだろうとやってきました。でもまた新しいことを、違ったかたちでやれないかと思い始めて。それには一度muro式を終わらせないと、すべてやり切らないと、次に踏み込めないと思ったんです」
共演は第1回公演から参加し、muro式を支えてきた戦友であるヨーロッパ企画の永野宗典と本多力。
ムロ「やっぱり2人の存在は大きいですよね。“ゼロ”から“イチ”を生み出す時に一緒にいてくれたわけですから。彼らがありがたいのは、いろいろ意見を出しつつ、最終的には僕の判断に任せて、その上で遊びますってスタンスでいてくれるところ。絶対的に信用してくれていますし、絶対的に信頼の置ける2人です」
前回のmuro式9.5では、能楽堂という驚きの舞台でひとり芝居を見せたムロ。そして今回も会場に気になる文字が…。東京会場の“muro式らんらんホール”とは?
ムロ「いやいや、見間違いじゃないですからね(笑)。もともとよみうりランド内にらんらんホールはあるんですが、この期間だけ“muro式”をつけてもらって。もちろん劇場でやるのも楽しいんですけど、やりたいことをやるための自由度と、おふざけ度も含めて、今回はらんらんホールでやろうと。さらにここでやる明確な理由もありますが、それは実際に来てみてのお楽しみです!」
毎回チケットは即完売、入手困難と言われるmuro式。しかし…。
ムロ「そんなことないですよ!『取れないだろう』と勝手に思っているかもしれませんが、“だろう運転”はダメだって習いましたよね?(笑)。しっかり確認して、ぜひ遊びにきてください。今回もいつも通り、何も残らない、ただただ笑えるものをつくりますので。それで終わった後、『終わるな!muro式!』って思ってもらえたら最高ですね」
インタビュー・文/野上瑠美子
Photo/村上宗一郎
※構成/月刊ローチケ編集部 2月15日号より転載
※写真は本誌とは異なります
【プロフィール】
ムロツヨシ
■ムロツヨシ ’76年、神奈川県出身。数々のテレビドラマ、映画、舞台、CMなどに出演。現在放送中のTBS系ドラマ『きみが心に棲みついた』に出演中。