三代目J Soul Brothersのメンバー、山下健二郎の初主演舞台「八王子ゾンビーズ』の初日が迫ってきた。人気放送作家の鈴木おさむが脚本・演出を手掛ける完全オリジナル作品。
「ダンサーになる夢が破れ、自分を見つめなおすために、八王子の山奥のお寺にたどりついたタカシ(山下健二郎)は、陽気でイケメンなゾンビ達と出会う。満月の夜にダンスをすることで成仏出来るのだというゾンビ達。怖がりながらも彼らにダンスを教えることになるタカシだったが……」
音楽×ダンス×ゾンビをテーマにした、笑いあり涙ありのエンターテイメント! 山下健二郎が、作品にかける意気込みを語った。
――初主演おめでとうございます。主演だと聞いた時のお気持ちから教えてください。
山下「非常にうれしかったですし、主演ってなかなか出来ないことなので、お話をいただいたことにまず感謝でした。プラス、作・演出が鈴木おさむさんだと聞いてテンションが上りました! 僕の中で、もしかしたらずっとやりたかった方かもしれないと。僕、コメディやエンターテイメントで育ってきた人間なので、舞台もそっちに寄っている作品の方が好きです。 “三代目J Soul Brothers×鈴木おさむ”で、良い化学反応が起きたらなと思いました」
――稽古場で、その化学反応が起こっている感触は?
山下「僕の中では手応えを感じています。稽古をやればやるほど新しい発見がありますし、カンパニーとの絆も生まれています。後はお客様の反応を待っている感じです」
――鈴木おさむさんの演出はいかがですか?
山下「すごく新鮮です。演出の方はそれぞれ独特のスタイルがあると思うのですが、おさむさんは稽古初日から全部通すやり方でした。基本的に役者陣がまず動いてみて、それに対して「それいいね」「じゃあこうしてみようか」とコメントをくださる。シーンを区切って細かく固めていく方法ではなかったので、最初は正直ビックリしました。それだけ通しても本をなかなか離せない自分がいたので、プレッシャーとの戦いだったんですけど(苦笑)。その分、精神的には強くなりました! 舞台の時は稽古場で台詞を覚えることが多いので、個人的には固め稽古の方が入りやすいところもあったんです。でも今回は家に持って帰って、記憶力との勝負を繰り広げました。主演ということもあって、かなりのセリフ量と段取りがあったので」
――“ゾンビーズ”との場面が多いようですが、絆は生まれていますか?
山下「はい。一緒にご飯に行ったりもしています。世代は結構バラバラなんですけど、そんなこと関係ナシにひとつのものを作り上げています。おさむさんが顔合わせの時に「みんなでこの夏、青春を感じてもらえたら」と仰っていて、すごくイイなと思いました。年齢関係なくひとつになって、熱いものを感じて、良い舞台にしようというメンバーが揃ったので、周りの環境にはすごく感謝しています」
――熱いメンバーですか?
山下「かなり熱いメンバーです! そしてイイ意味でみんなテキトー(笑)。そこがすごく助かっています。考え方に柔軟性があって凝り固まらないんです。それぞれたくさんの舞台を踏んでいて経験豊富なメンバーなので、やり方を熟知している部分もありますし、ディスカッションしながら進めていけます。休憩時間にはカップラーメンを食べながら関係ない話をしたりもしています。休憩の時までずっと作品の話だと僕も息がつまっちゃうので(笑)、そういった時間も大切にしています」
――最後に、お客様にメッセージをお願いします。
山下「この舞台は何でもありの複合エンターテイメント。誰でも楽しめる作品になっていると思います。“初主演”は一度しかないので、すごく大事にしていますし、いつもと違う三代目J Soul Brothers・山下健二郎を見せられる自信があります。楽しみにしていただきたいです」
――ありがとうございました!
インタビュー・文/片桐ユウ
写真/村上宗一郎