『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』制作会見レポート&出演者コメント到着!

荒木飛呂彦による人気コミックが原作のミュージカル『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』の製作記者発表会見が行われ、松下優也、有澤樟太郎、宮野真守、清水美依紗、YOUNG DAIS、東山義久、廣瀬友祐、別所哲也の8名のキャスト陣と、演出・振付の長谷川寧が登壇。本作では、人気シリーズの起点となる第1部が描かれ、脚本と歌詞は元吉庸泰、音楽はドーヴ・アチアが手掛ける。

長谷川は「フィジカルを使ったタフな作品になると思う。私自身もガッツリとしたミュージカル畑ではないし、キャスト陣も多彩な人が集まっているので、ここにいる人たちとならば新しいものができると信じている」と意気込み、ジョナサン・ジョースター役をWキャストで務める松下と有澤は「これだけの人が集まっていて、すごくワクワクしてきました(松下)」、「半端ないスケール感、規模でお送りすることになる。自分もそれを楽しみながら熱いハートで演じ切りたい(有澤)」とあいさつした。

会見での各人のコメントは下記の通り

■松下優也(ジョナサン・ジョースター役/Wキャスト)

「帝国劇場で舞台化されることに、まず驚きました。周囲からは『ディオじゃなくて、ジョジョなの?』とよく言われます(笑)。普段は舞台を観ないような方からも、観たいという連絡があって、反響の大きさを感じていますね。ジョナサンが水に手を触れて花が咲く場面があるんですが、最初に見たときは衝撃的で、原作の好きなシーンのひとつです。あと、”この『痛み』こそ『生』のあかし この『痛み』あればこそ『喜び』も感じることができる”というセリフがあるんですけど、すごく今回の舞台に通じるものがあると思っていて…絶対に簡単な作品ではなくて、稽古場もワクワク楽しんでやりたいですけど、絶対に大変なことも出てくる。でもその痛みも喜びに変えていきたいと、セリフから感じ取りました。他にも好きなシーンはたくさんあります。音楽も、今は仮歌の状態ですがすごくカッコよくて、ライブ感のある感じになりそうな予感がしています。楽しみにしていてください」

■有澤樟太郎(ジョナサン・ジョースター役/Wキャスト)

「出演が決まってすごく嬉しかったですし、何人の役者がジョジョを演じたかったのだろうかと思うと、身が引き締まる思いです。80年代、90年代でタイムリーに追っていた人たちの愛が大きくて…託された身として頑張っていきたいです。原作で衝撃を受けたシーンだと、ディオがダニーを蹴り飛ばす描写ですね。ジョジョとダニーの関係性も好きで、主人公が未熟なところからいろんな人と出会って洗練されていくところに感情移入してしまいます。音楽は、本当に普通にカッコいい洋楽の感じですね。難しいけど、自分のモノにしたくなる、そんなもどかしさとすでに戦っています。毎回のお客様の顔も楽しみながら、最後まで熱いハートで演じ切りたいと思います」

■宮野真守(ディオ・ブランドー役)

「声優業界にとって、ジョジョは特別な作品。アニメのオーディションに参加したこともあるんです。その時はご縁が無かったんですが、まさか初ジョジョがミュージカルになるとは…。第1部が大好きなので、ディオを演じられるのは、プレッシャーもありますがこの上ない喜び。このミュージカルに、僕の初ジョジョを捧げたいと思います。ディオには名シーンや名台詞がたくさんありますが、ディオが言われる側のセリフでジョジョファンなら誰しも言いたくなるセリフがありますよね。折角なので、(報道陣も含めて)全員で言ってみましょう! せーの”さすがディオ! おれたちにできないことを平然とやってのけるッ そこにシビれる! あこがれるゥ!”。…って、誰も言ってくれないじゃないですか!! でも、これが僕の好きなセリフです(笑)。サウンドもすごくカッコよくて、今までにないミュージカルの形になるんじゃないか。どんな言葉で綴られるのかも楽しみです。この濃いメンツで最高の舞台を作りあげていきたいと思います!」

■清水美依紗(エリナ・ペンドルトン役)

「ジョジョは小学生くらいの頃からアニメ放送を見ていました。私が演じるエリナと、自分自身は正反対。気高く、美しく、気丈な女性を私が演じられるのかと不安もありますが、キャストのみなさんとお会いして、足を引っ張らないようにと思いました。原作だと”WRYYYY”(の表現が)大好き。ディオとのシーンで“ズキュウウウン”されちゃうところも好きです。また、エリナが泥水で口をすすぐ場面があって、その行動に彼女の強さが洗われていて印象に残っています。楽曲には鳥肌が立ちました。キャラクターごとに全然ジャンルが違っていて、こだわって作ったことが伝わってきましたね。この作品をたくさんの人に届けられたらと思います」

■YOUNG DAIS(スピードワゴン)

「人生で初のミュージカル出演です。(バックグラウンドが違いすぎて)帝国劇場に立つ意味のヤバさがまったく分からない状態で、お恥ずかしい限り。それくらい初めてのことがたくさんですが、スピードワゴンという人気のキャラクターと自分の何かがフィットしていけたら。ミュージカルという新しいチャレンジにも応援してくれる、背中を押してくれる温かい言葉をくれる人がたくさんいましたので、それに応えたいです。原作でジョジョがエリナに寛容されているところに、ジーンときました。2人の純朴さや愛そのものが表現されていると思います。そこがあるから”スピードワゴンはクールに去るぜ”が生まれてて、すごく大事にしているセリフですね。音楽もしっとりした曲調もあれば、ドライブ感のある乗せてる音源もあって。80年代、90年代の時代感を感じ取れたものもあって、なにかリンクしてるのかな?とか、やるじゃん!って思いました(笑)。フレッシュな気持ちを大切にして、この豪華なメンツとともに最後までやりたいと思います」

■東山義久(ウィル・A・ツェペリ役/Wキャスト)

「出演発表があって、30年ぶりの友人から連絡があったりして盛り上がって、電話で同窓会ができました(笑)。私自身、もし舞台やミュージカルになるなら何部をやるんだろう…とか、考えていたんです。第1部、第2部をやるならエンターテインメントを逃げ道にせず、個々の役者たちが役を通してすごいドラマが作れるんじゃないかと期待してます。”おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?”というディオのセリフは、幼心にもゾッとしながら、とてもセクシーで、なんて色っぽい悪なんだと感じました。帝国劇場ではいろいろな作品をやってきていますが、今回のコレ系の音楽は、まだ壁や座席に染み込んで無いんじゃないか。それくらい楽しみになっています。ミュージカル化されたら、携わりたいと思っていたし、客席で観たいとも思っていました。今回はWキャストなので、自分で演じつつ、廣瀬くんの回を客席で観ることができます(笑)。2人で新しい挑戦に向かっていきたいと思います」

■廣瀬友祐(ウィル・A・ツェペリ役/Wキャスト)

「私は恥ずかしながら出演が決まるまで作品を見たことが無かったんです。周囲からはツェペリを演じることに対して意外そうな反応をされてしまったんですが、作品に触れてみたら、この役はヨシさん(東山)と僕にしかできないと思いました。原作を見ていると衝撃の連続で、特に波紋を使えるようにしてほしいと頼まれたツェペリが”ちょいとミスった” ”いや ごめん!”とスピードワゴンに謝るシーンが忘れられないです。楽曲もとにかくカッコいいんで、楽しみにしていてください! この作品の一部になれることを光栄に思っております」

■別所哲也(ジョースター卿役)

「日本から生まれる作品を、ミュージカルとして世界に届けられることが非常に嬉しく思っています。以前に声優をやらせていただいて国際映画祭に参加したことがあるんですが、その時にジョジョのファンが世界中に居ることも知りました。そんな作品に出られるのは感慨深いですし、海外から帝国劇場に来るお客さまにも期待したいですね。原作では、父と息子の別れの場面は物語の中でのドラマチックなシーンですし、好きな場面を聞かれて、石仮面をディオがじっと見つめるシーンが浮かんできました。ジョジョには、作品自体が持っている筆圧というか…マンガそのものがもっているゴシックな感じ、アバンギャルドな感じがあったり、はたまた星の輝きがあったり、泥臭さがあったり。そういう人間臭い楽曲が揃っています。台本や音楽、衣装といった1つ1つのキラキラと輝いた興奮が、どう集結して結晶化するのか。みなさんと一緒に冒険させていただきたいと思います」

■長谷川寧(演出・振付)

「ジョジョという、いろんなメディアでやられていたものを初の舞台化ということで、期待されている方も多く、そこに携われることが光栄です。今日もテンションが上がっています。僕もザ・ミュージカル畑という演出家ではないので、それなりに違うアプローチで新しいミュージカルをつくっていこうかと考えています。かなりフィジカルを使ったタフな作品になると思いますが、ここにいる方々だったらできると信じております。私自身がもともとフィジカルシアターとかノンバーバルなものも作ってきた中で、せっかくいろんなものをやってきたからこそ、それを掛け合わせたミクスチャー、総合芸術としてお届けできたらと思います。ヘアメイクなどのスタッフも通常の舞台ではいないような人たちを実は集めています。人間ドラマがある作品なので、ファンタジーとしてではなく、どこかリアルさを持ち帰ってもらえたらと思います。皆様もどうぞよろしくお願いいたします」

『ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド』PV