「幻の城~戦国の美しき狂気~」鈴木拡樹&細貝 圭 インタビュー

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人気シリーズ待望の第2弾
大坂夏の陣の“もうひとつの物語”

 

 教科書には載らないような歴史上の出来事をエンタテインメントとして表現する「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」。戦国時代に生きた天正遣欧少年使節の知られざる苦悩を描いた「マルガリータ」に続く第2弾は、今からちょうど400年前の“大坂夏の陣”を題材にした「幻の城~戦国の美しき狂気~」。物語の主人公である狂気の武将・宇喜多秀家を演じる鈴木拡樹、秀家と運命を共にする根津甚八を演じる細貝 圭に話を聞いた。

 「彼が常に場を和ませてくれるので、自然と座組の団結力が高まるんです」(鈴木)、「板の上に立ったとき、何があっても頼れる相方だなって」(細貝)と、互いに全幅の信頼を置いているというふたり。今作にはふたりや山崎樹範ら「マルガリータ」でおなじみの面々に、山本匠馬や新垣里沙、星野真里ら新キャストが加わる形だ。

細貝「『マルガリータ』はシリーズ第1弾ということもあって、僕らキャストはもちろんスタッフさんも手探りな部分が大きかったと思うんです。ベテランのやましげさん(山崎樹範さん)たちが中心になって引っ張ってくれて、僕も前回は座長でありつつもそれをすごく頼りにしていて。みんながみんな、どうすれば作品がもっとよくなるだろう? と常々考えてたので、この座組のチームワークは鉄壁だと思ってます」

 

 そんなチームがこのたび挑戦するのは、徳川家康率いる江戸幕府と豊臣方による大坂夏の陣を舞台にした、“もうひとつの物語”。真田幸村(山本)の密命を受け、豊臣方を束ねる総大将にふさわしい人物を迎えるため八丈島へ向かった根津甚八(細貝)は、関ケ原の戦いから落ち延び狂人のように変わり果てた宇喜多秀家(鈴木)に出会う。果たして秀家の狂気は本物か、それとも周囲を欺くための狂言か――? 鬼気迫るほどにエキセントリックなキャラクターで戦局をも引っかき回す秀家を演じる鈴木はというと……。

鈴木「振り切った役柄を演じるのは大好きなんですよ。自分と感性がまったく違う役をいただいたときには『この人はなぜこんな考え方をするんだろう? 』って、自分なりに研究するのが楽しくて。その役柄を自分のなかで受け入れて、気持ちがリンクするところまでいけば、演じていてもたぶん同じ気持ちになれるはず。だから幕が開くころには秀家さんのことを大好きになってるんじゃないかな(笑)」

 

 そして今作の演出を担当するのは、劇団スーパー・エキセントリック・シアターでの活動のかたわら、ケツメイシのコンサート演出など多彩な活躍を見せる大関 真。

細貝「第1弾ではオープニングに歌やダンスが入るパートがあったりしたんですよ。僕自身は歌やダンスはそんなに得意じゃないんですけど(笑)、大関さんの持っている世界観を大事にしたいので、今回も要望があればもちろん頑張ります」

鈴木「堅苦しさよりもエンタテインメント性を織り交ぜたほうが、より作品の世界観に入りやすくなると思うんですよね。まだ具体的にお話しできない部分もありますけれど、そういうエンタメ性の強いパートではお客さんを楽しませつつ、芝居は芝居でがっつり見せられたら」

 

 秀家や甚八らの戦いを中心に怒涛のごとき盛り上がりを見せるドラマはもちろん、歴史をかみ砕き親しみやすく見せる演出など、見どころも多い。

細貝「物語はもちろん、新キャストの方々を迎えてチームの顔ぶれも変わるので、前作を観た方にも、また新しいエンタテインメントとして楽しんでいただけるんじゃないかと思います。期待度MAXで来ていただけたら!」

鈴木「シリーズものの第2弾の役割って、そのシリーズの魅力と言えるものをきちんと打ち出して、第3弾につなげていくことだと思うんです。今回は前作よりもさらに深く歴史について知りたいと思ってもらえて、かつ観終わったあとに『幻の城』を読んでみたいと思ってもらえるような作品を目指してますので。会心の一撃をお届けします(笑)」

 

インタビュー・文/古知屋ジュン
構成/月刊ローソンチケット編集部

 

【プロフィール】

鈴木拡樹
■スズキ ヒロキ(右) ’85年、大阪府出身。「最遊記歌劇伝」シリーズの玄奘三蔵役や舞台「弱虫ペダル」の荒北靖友役などでおなじみ。8月20日[木]より「戦国BASARA vs Devil May Cry」にも出演する。

細貝 圭
■ホソガイ ケイ(左) ’84年、東京都出身。ミュージカル「テニスの王子様」の日吉 若役でデビュー。舞台を中心に多彩な作品で活躍中。「學蘭歌劇『帝一の國』

 

【公演情報】

「幻の城~戦国の美しき狂気~」
公演日程・会場:
2015/10/9[金]~18[日] 東京・EXシアター六本木

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