19世紀の英国、呪われし運命を背負う若き当主・シエルと、その執事・セバスチャン。
彼らを取り巻く人々、彼らが立ち向かう事件を描くダーク・ファンタジー。
原作コミックの中でも人気の「切り裂きジャック篇」を舞台化し、連日満員となった『ミュージカル「黒執事」―地に燃えるリコリス―』が、この冬に新キャストを迎え、新たな演出、新たな楽曲も交えて上演されることが決定した。
2009年の初演作からグレル・サトクリフを演じ作品を支え続けている植原卓也、
強烈なキャラクター・ドルイット子爵を熱演し話題を呼んだ佐々木喜英、
今回チャールズ・グレイを引き継ぎ、『黒執事』の世界に初参戦する矢田悠祐。
人気キャラクターを演じる3名に意気込みを聞いた。
――本作への出演が決まった時の気持ちは?
植原 “黒執事熱”は常にあったので、上演が決まった時は嬉しかったです。出演することが決まってからは早くスタートしないかなと思っていました。
佐々木 初めて出演したのが『ミュージカル「黒執事」-The Most Beautiful DEATH in The World-千の魂と堕ちた死神』(2013年5月)だったのですが、ドルイット子爵を演じるのが本当に楽しかったんです。打ち上げで「絶対にまた演じたいです」と挨拶していたのですが、それが去年の『ミュージカル「黒執事」- 地に燃えるリコリス-』(2014年9月)で叶い、さらに今回にも繋がって3度ドルイットを演じられることになったので、とても嬉しく思いました。
矢田 前に観劇していてとても面白い作品だなと思っていたので、出られることになって嬉しかったです。前回チャールズ・グレイを演じた太田基裕くんには「グレイ役をやることになったよ」と連絡をした時に「とにかく頑張ってね!激励の言葉をもらいました。
――初参加となる矢田さんは、『黒執事』にどんなイメージを持たれていましたか?
矢田 世界観が繊細に構成されている、素敵なダークファンタジーという印象でした。舞台もその雰囲気がしっかり再現されていて驚きました。自分としても好きな世界観です。
――植原さんと佐々木さんは続投となりますが、今回新たに挑戦したいことなどは?
植原 イイ意味でのプレッシャーはあるので、個人的に更に突き詰めてレベルアップしたいと思っているところはありますね。でもその辺りは自分一人でやっていくことなので、稽古では初参加となる古川雄大のセバスチャンとの掛け合いなどで、今までに無かったことが生まれるのを楽しみにしたいと思っています。
佐々木 僕は、稽古場でも鏡前で一人延々と曲を聴きながら「ココをもう少しこうしたら、もっと気持ち悪くなるんじゃないかな…」と練習する作業が大好きなんです(笑)。今回も更に作り込んで、もうドルイットがだいぶ染み付いているとは思うのですが、前回よりももっと気持ち悪く演じていきたいです。
植原 でも今回、新曲も入るということですからね。ヒデくん(佐々木)の曲、変わったらどうします?
佐々木 ええー! あの曲大好きだから、変わって欲しくないな~。
植原 スローテンポになったりするかも…。
佐々木 ヤダー! 踊りたいよぉ。
矢田 (笑)。
植原 まだ何が起きるか分からない、というところはありますけど(笑)、『黒執事』は作品ごとに新しいキャラクターが登場するので、毎回新しいキャストもいますし、新しい環境の中でゼロから作り上げていっているので、その辺りの不安は全く無いです。実は稽古も特殊というか、全キャラクターが集まるシーンなどがあまり無いので、全キャストが集合する時間はとても貴重なんです。そこで一致団結して楽しめたらいいなと思います。
――最後に、意気込みをお願いします
矢田 初参加に加えて前任者がいるというプレッシャーもありますが、一目見てそのキャラクターだと思ってもらえるように、なおかつ自分なりのキャラクターに出来るように。設定などをしっかり自分に入れ込んで、チャールズ・グレイになりたいと思います。
佐々木 歌って踊っての華やかな登場シーンは更に最高のモノを作りたいですし、日替わりのアドリブシーンなどにも参加して、リピーターの方にも楽しんでもらえる場面を作れたらいいなと思っています。
植原 モチベーションの高いキャストの集まりで、気合が入っているのを感じています。このシリーズがずっと続いて欲しいなと僕らも思っていますし、観てくださる方にもそう思って頂けるように頑張っていきたいと思います。今までのシリーズを観てきた方にも、初めて観る方にも、「黒執事って面白ね」と思って頂ける作品にしたいです。
【取材・文】片桐ユウ
本作は、シリーズ初の海外公演も決定。
日本国内公演に続き、中国国内の主要三都市である上海、北京、深圳にて
上演される。
【プロフィール】
植原卓也
■うえはら たくや ’88年、大阪府出身。『THE ALUCARD SHOW』(河原雅彦演出)、『シアワセでなくしゃいけないリユウ』+『カワイクなくちゃいけないリユウ』(深作健太演出)、『SONG WRITERS』(岸谷五朗演出)等、舞台を中心に活躍中。ミュージカル『黒執事』では初演からグレル・サトクリフを演じている。
佐々木喜英
■ささき よしひで ’87年、東京都出身。ミュージカル『テニスの王子様』、『プライド』、『タンブリング vol.3』、超歌劇『幕末ロック』等。音楽ユニット「3Peace☆Lovers」としても活動している。ミュージカル『黒執事』ではドルイット子爵を演じている。
矢田悠祐
■やた ゆうすけ ’90年、大阪府出身。ミュージカル『テニスの王子様』7代目・不二周助役、超歌劇『幕末Rock』桂 小五郎役、舞台『遠ざかるネバーランド』少年役、『ドン・ドラキュラ』ノブヒコ役、『恋するブロードウェイ♪vol.4』、シアトリカルコンサート『We are ウォンテッド! ~俺たちを捕まえろ!~』、舞台『幕末太陽傳』若衆・喜助役など。ミュージカル『黒執事』ではチャールズ・グレイを演じる。
【公演情報】
ミュージカル「黒執事」-地に燃えるリコリス2015-
日程・会場:
2015/11/7[土]~10[火] 大阪・梅田芸術劇場メインホール
2015/11/14[土]~15[日] 宮城・名取市文化会館 大ホール
2015/11/21[土]~29[日] 東京・赤坂ACTシアター
2015/12/4[金]~6[日] 福岡・キャナルシティ劇場
★詳しいチケット情報は下記「チケット情報はこちら」ボタンにて!