真田十勇士×監督・演出:堤幸彦×主演:中村勘九郎
同じ作品を同時期に公開・上演する試みは史上初!
2016年9月全国ロードショー!
豊臣・徳川の最後の決戦“大坂の陣”から400年となる2014年、日本テレビ開局60年特別舞台として大ヒットを記録したスペクタクル超大作「真田十勇士」が、同作品の演出を手がけた鬼才・堤幸彦監督により映画化されることが決定した。更に、映画の公開と同時期に舞台上演されることも決定し、<映画>と<舞台>を同時期に公開・上演するという、映画界・演劇界にとって史上初の画期的な試み、スペシャルダブルプロジェクトがいよいよ始動!映画とともに舞台演出も堤幸彦監督が手がけ、映画と舞台の脚本は、2014年の舞台と同じく、演劇界の重鎮マキノノゾミ氏が担当、壮大な世界観と濃密な人間ドラマを描ききる。
主人公・猿飛佐助を演じるのは、2014年の舞台同様、歌舞伎の舞台公演に留まらず、映画・ドラマ・CMなど幅広い分野への挑戦を続ける中村勘九郎。本作で描かれる猿飛佐助は真田幸村を“真の武将”に仕立て上げる【真田十勇士】の中心的存在で、おとぼけなキャラクターながらも、実は十勇士イチの策士。中村勘九郎にしか出せない味わいと演技力で、映画と舞台、スクリーンとステージをところ狭しと飛び回り、これまでにない猿飛佐助を演じる。
佐助とともに【真田十勇士】を支える霧隠才蔵を、『ピース・オブ・ケイク』のオカマ役・天ちゃんや『劇場版 MOZU』の残虐非道な殺し屋・権藤が記憶に新しい、若手実力派俳優の松坂桃李が務める。2014年の舞台でも才蔵を演じ、新たな松坂の魅力が存分に発揮され、勘九郎と松坂が演じる<佐助>と<才蔵>は、まるで<太陽>と<月>だと絶賛の声が上がり各所で好評を博した。
また、佐助と才蔵の幼馴染で、女忍びとして二人を翻弄する火垂を、グループ卒業後、精力的に女優活動を進め、2014年公開の『紙の月』で第38回アカデミー賞優秀助演女優賞ほか、多くの映画賞で助演女優賞を受賞した大島優子が演じる。2015年4月期「ヤメゴク~ヤクザやめて頂きます~」で連続ドラマの初主演を務め、堤監督とは『劇場版SPEC~結~』、「ヤメゴク」に続き、本作が3作目のタッグとなる。
舞台版のキャストは、佐助は映画と同じく中村勘九郎が務め、才蔵と火垂は後日改めて発表予定。劇場を、2014年の「青山劇場」から「新国立劇場中劇場」へと移し、新たな世界観を演出していく。
映画、舞台に加え、同時期に出版化も予定しており、【映画×舞台×小説】という、まさに最高のメディアミックスが実現。これからの日本映画界、演劇界、出版界、強いてはエンタテインメント界の新たな第一歩を踏み出す。
【作品概要 映画】
監督:堤幸彦
脚本:マキノノゾミ
主演:中村勘九郎
出演:松坂桃李 大島優子 ほか
企画・製作: 日本テレビ放送網
制作プロダクション: オフィスクレッシェンド
撮影時期: 2015年12月2日〜2016年1月
完成:2016年8月予定
配給:松竹・日活
公開日: 2016年9月
【作品概要 舞台】
時期:2016年9月
劇場:新国立劇場中劇場
演出:堤幸彦
脚本:マキノノゾミ
主演:中村勘九郎
備考:2016年10月 横浜公演(KAAT神奈川芸術劇場)・兵庫公演(兵庫県立芸術文化センター)あり
【作品概要 小説】
発売:2016年夏 出版社:小学館
◆堤幸彦監督コメント
稀に見る大スケールの時代劇『真田十勇士』は、昨年(2014年)、私が演出した同名の舞台の映画化です。舞台公演の折りには、お客さんが大熱狂、盛り上がりに盛り上がりました。ぜひまた会おうと再会を誓い合った十勇士たちが、決意も新たに再演に向かって走り出したところに、映画化の企画が加わりまして、舞台と映画をほぼ同時に行うというものすごいイベントになることでしょう。
現在撮影中ですが、とにかくセットがすごい。監督の私すらセットの端から端まで全部見渡すことができないほどで、城の柱や梁を山から切り出して作った本格派、天井裏も作ってあって、そこを忍者が縦横無尽に走り回ります。ロケも広大な敷地を借りて行います。
主役は、ご存知、中村勘九郎さん。猿飛佐助をやらせたら、この人しかいないんじゃないかというほどのすごい身体能力で、舞台そして映画で縦横無尽に暴れ回ります。そして、松坂桃李くん。いまや、イケメンの代表格みたいになっている彼が、謎を秘めた忍者・霧隠才蔵を演じます。女忍者・火垂に大島優子さん。実は彼女はアクションが得意、今回、彼女のもてる力を全部出し切って闘ってくれるはずです。
また、すばらしい音楽やハリウッドに負けないCGをご用意している上、テーマソングも大物が決定しております。まさに盆暮れ正月がいっぺんに来たような、そんな娯楽大作に致しますので、どうぞご期待ください。
◆松村英幹プロデューサー(企画・プロデュース)コメント
去年1・2月に上演しました『真田十勇士』はお陰様で、超大型エンターテインメント・スペクタクル時代劇として、大評判、大入満員となり、「新たな演劇ジャンルの誕生」とまで言っていただけました。観客の皆さんにより楽しんでもらい、一緒に笑い、一緒に泣いて、そして、絆される熱いものを持ち帰ってもらおうという、キャスト・スタッフのモノ作りに賭ける気持ちがしっかりと皆様に伝わった結果だと感じています。
堤監督は、どの役もあたかも生きているかのように、人間味豊かに描き出し、物語の厚みと深み、そして面白味がギュッと詰まった名演出ぶりを魅せて下さいました。さらに、主演の中村勘九郎さんの緩急自在で、愛嬌と華と品のある演技は、もう言葉に表せないほど素晴らしく、誰もが大坂の陣の同時体験者となり、作品世界にグッと引き込まれました。
公演終了直後から、舞台再演を望むのはもちろん、堤監督に本領を発揮していただける映画を制作することに拘り、かつ業界初の同時期の公開・開幕を目指して参りました。映画と舞台、全く違う2つの世界をまたにかけ、十勇士たちが駆け巡り、迫力の大アクションを魅せるこの企画は、クリエイティヴへの挑戦でもあり、『真田十勇士』の集大成でもあり、ソフトの可能性を追求する画期的なプロジェクトだと思っております。
映画が好きな人はぜひ舞台にも足を運んでほしいですし、舞台がお好きな方は映画もぜひご覧いただきたいです。2つのジャンルが融合し、しかも同じ時期に魅せるという趣向はアッと驚くものがありますし、面白く、ワクワクし、心浮き立ちます。相乗効果もあり、真田尽くしの贅沢感や豪華さが心を揺さぶると思いますし、そうなるよう次々と仕掛けを凝らしてご覧いただきます。2度見ても3度見てもお得で、しかも同じ作品が同じタイミングで映画と舞台があるというこの贅沢さをぜひたっぷり楽しんでいただきたいです。
また、2016年夏にはこの『真田十勇士』が小説にもなります。【映画×舞台×小説】、この超大型プロジェクトを、2016年に自信を持って皆様にお届けしたいと思います。
◆中村勘九郎コメント
——映画が決まった時の気持ち
「舞台初演時は、こんなにビッグ・プロジェクトになるとはつゆとも想像しておりませんでしたが、近年稀に見る壮大な映画になりそうで、これは心してやらなければならないと身が引き締まる思いです」
——役をどういうふうにつくっていこうと思っていますか。
「舞台版も映画版も、とりあえず“バカ”という基本線は変わりません。ただ、映画の現場に入って、まず堤監督とお話した時、佐助は頭の回転がものすごく早く、常に何か考えていて、最終的には彼が状況を操っていくほどの策士。そういう面を表現するために、独特の間をつくってほしいと指示をいただいたので、そこに注意しながらやっています」
——堤監督について
「ほんとにアイデアマンですよね。キャラクター造形にかけては本当に天才的ですし、台本にない台詞をひと言足す時の、言葉のチョイスのセンスはほんとに面白いし、説得力もある。監督が現場でアイデアを閃く瞬間に居合わせた時の幸せは格別です」
——松坂さんの印象
「舞台版の登場一発目、『お待たせしました、あなたの霧隠才蔵です』と言ったときの吹っ切り方に、コメディアンとしての才能を感じました。この風貌とこの人格に、コメディセンスがあったら鬼に金棒ですよ!」
——申年、真田イヤーに当たって
「申年で猿がつく役をできるのは縁起が良さそうですし、大阪城落城400年の年(15年)に、ゆかりの人物を演じることができるとは役者冥利に尽きますね。また、仕掛けのハデな最高のエンターテインメント作品であり、壮大な歴史ロマンであり、さらには、ラストの大どんでん返しに至るまでに、マキノノゾミさんが巧妙に隠した伏線を楽しめるミステリー要素もあって、とにかくいろいろな要素がつまった映画になりそうです」
◆松坂桃李コメント
——映画化の話を聞いて思ったこと
「こんなにスケールの大きい時代劇も近年ないと思いますし、注目度の高い作品になるだろうとワクワクしています」
——役をどういうふうにつくっていこうと思っていますか。
「以前の舞台では『お待たせしました、あなたの霧隠才蔵です』なんていうぶっ飛んだキメ台詞のインパクトの強い役。映画版ではこの台詞自体はないけれど、真田十勇士の中で、とびきりクールでかっこいい、“水もしたたるいい男”霧隠才蔵として、最後まで駆け抜けたいです」
——堤監督について
「舞台が終わってから、スペシャルドラマでもご一緒させていただき、今回で3度目になります。毎回作品によってアプローチが違うし、予測できない部分をたくさんもっていらっしゃる方だと思います」
——勘九郎さんの印象
「お芝居ももちろんのこと、勘九郎さんの座長としての佇まいに色々と学ばせていただくことばかりです。
映画がクランクインしたばかりにもかかわらず、既に完全に仕上がっていて、何を言ってもやっても、佐助以外の何者でもない。一緒に行動する場面が多いので、非常に楽しい時間を過ごしています」
——申年、真田
「申年に猿飛佐助の映画とは、最高の年になりそうです。(昨年の)舞台の時、お客様がたくさん笑って幸せな気持ちで帰ってくださった空気が、今回の映画でもしっかり受け継がれていると思います。劇場に来たお客様と同じことを映画を見たお客様にも感じていただけるように、最高のエンターテインメント時代劇を作っていきたいです」
◆大島優子コメント
——出演の話がきた時、台本を読んだ時、どう思ったか。
「時代劇に出演するのは初めてなのですが、お姫様役ではなくて、“くの一”という忍者の役柄だったことが、自分にはぴったりだなと思いました。台本を読んで“嘘はつき通せばホントになる”というテーマを面白く感じましたし、なによりも、猿飛佐助役の中村勘九郎さんがどんなふうに物語を引っ掻き回すんだろうということに興味津々です」
——役柄について
「普段は、眼の力強さや姿勢、人に対しての距離の取り方などで、“くの一”らしく演じながら、想いを寄せる相手と接する時には、普通の女の子らしさも出したいと思っています」
——アクションについて
「吹き矢使いなので、直接的な戦闘シーンはそんなになさそうですが、女性のずる賢さや俊敏性みたいなものがくの一として現れたらいいんじゃないかと思っています。堤監督と以前ご一緒した『ヤメゴク』でもアクションをやったことで、信頼をおいて呼んでくださったのを感じました」
——監督について
「『劇場版SPEC』、連続ドラマ「ヤメゴク」でご一緒させて頂いているのですが、堤監督特有の発想と世界観がこの作品をどう作り上げていくのか、今からとても楽しみです」
——勘九郎さん、松坂さんのこと
「お二人とも初めて共演させて頂きます。勘九郎さんは、以前見たドラマで、そのお芝居の魅力に心を奪われました。今回は、その時のシリアスな役柄とは全然違うお調子者の役ですが、それを勘九郎さんがどういうふうに演じられるか気になります。松坂さんとは生年月日が一緒で、幼なじみという役にすんなり入っていけそうで、共演を楽しみにしています」
劇場版STORY
関が原の戦いから10年以上の歳月が流れ、徳川家康は天下統一を目前にしていた。最後に残ったのは、豊臣秀吉の遺児・秀頼と付き従う武将たちであった。秀頼の母・淀殿は、「豊臣の世をふたたび」という妄想に駆られ、徳川との対立を深めていた。世にいう大坂冬の陣の始まりである。次々と大坂城に入城する豊臣方の武将たち、その中に一際、異彩を放つ一団がいた。天下の名将として名高い真田幸村を筆頭とした真田十勇士の面々である。戦力の乏しい豊臣方の期待は一心に幸村たちに注がれていたのである。
しかし、幸村、どうやら様子がおかしい。実は幸村、男前が過ぎるばかりに周囲に勘違いされ、凡庸な武将にも関わらず、天下の名将に祭り上げられていただけなのだ。幸村大活躍のエピソードは偶然が重なったに過ぎなかった。そこに現れたのが抜け忍びの猿飛佐助。つまらない世を面白く生きるために抜け忍びとなった佐助は、己の虚像と実像のギャップに苦しむ幸村に出会い、「オイラの嘘で、あんたを本物の立派な武将に仕立て上げてみせようじゃないか!」と、 同じ抜け忍びの霧隠才蔵を筆頭に十人の勇士をあつめ、陰日向に幸村を支えてきたのであった。
歴史の教科書には載っていない、大坂冬の陣、夏の陣の火ぶたが切って落とされた!幸村ほか真田十勇士の活躍や、いかに!