村上龍原作 舞台『コインロッカー・ベイビーズ』 は、当時起こったコインロッカー幼児置き去り事件を題材にした作品。発表と同時に衝撃的なセンセーショナルを巻き起こし、第3回(1981年)野間文芸新人賞受賞を受賞した。今回初の舞台化を迎える。
今回の記者発表では、コインロッカーに捨てられた二人の少年、ハシを演じる橋本良亮(A.B.C-Z)とキクを演じる河合郁人(A.B.C-Z)をはじめ、昆夏美、シルビア・グラブ、そして作・演出の木村信司が登壇。後半では同性愛者であるハシを演じる橋本と河合のキスシーン予行練習も!会見の様子をレポート!
初めての舞台化となる本作。舞台化の話が来た際、橋本は「仕事が決まった!!」と大喜びしたそう。一方河合は、「教科書も読まなかったくらい普段は本を読まないので、正直不安もある。」とのこと。
期待と不安を抱えている二人を見て、木村は「本作は15年も前からあたためていた舞台。初版を読んだときにはSF小説のように思えたが、21世紀になって読み返してみると、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』のエピローグ、『子どもを殺すな。彼らは人類の未来である』というメッセージに通ずるものがあると感じた。本作にも『僕たちを殺すな!殺そうとしても必ず再び現れる』という強いメッセージ性がある。この本は、日本文学とも西洋文学とも遠い位置にある、これまでにない小説。この作品そのものも、これまでにない舞台に辿り着きたい。単なる『公演』ではなく、一つの『事件』でありたい。」と熱い思いを語った。
役柄についての印象を伺うと、河合は「性格も運動神経も正反対の役。いつもの自分とは違うクールな一面を見せたい。」と意気込みを見せた。橋本が「同性愛者の役ということが不安。勉強しようかな…」とつぶやくと、木村はすかさず「演劇は想像の世界!何にでもなれる。真っ白のままでいい!」と背中を押した。
橋本がほぼ全裸になるシーンもある過激な本作。身体作りに関しても、木村から「そのままでいい」とのお声がかかり、ありのままの姿で臨むとのこと。
「キスシーンは初めてなので不安。」と答えた河合。なんとそんな河合のために、橋本とのキスシーン予行練習の場が設けられた。心が決まっている橋本に対し、戸惑いながらも受け入れて、リップクリームを塗り出す河合。昆夏美演じるアネモネの台詞、「キク、キスして…。ねえ、キスしてよ…。」という台詞をハシがささやき、河合がグッと橋本を引き寄せ、力強いキスを5秒間披露した。
初めてのキスについて、河合は「(橋本の)くちびるがすっごくやわらかい…ぷるんとしていた…」と感動を覚えていた。橋本はもう嫌だと言いつつも「大人のくちびるでした。」とコメント。会見後に行われた囲み取材で再度詳しくキスについて聞くと、橋本のくちびるは食べ物に例えると「ナマコ」だそう。舞台裏では橋本が河合に「ちょっと強引だったから、女性だったら嫌われるよ」とアドバイスをしていたとのこと。シルビアは「やさしく愛をもって!」と河合を励ました。人見知りだという昆夏美もこの様子を見て、「和気あいあいとした雰囲気で安心しました。私もがんばります。」と微笑んだ。
最後に、橋本「(木村さんの熱い思いを聞いて)死ぬ気で頑張りたい。」、河合「良い意味で期待を裏切っていきたい」という意気込みを残し、会見は終了した。
舞台「コインロッカー・ベイビーズ」は2016年6月、赤坂ACTシアターにて上演!
チケット一般発売はいよいよ4月16日(土)から!
【公演情報】
コインロッカー・ベイビーズ
≪東京公演≫
日程・会場:6/4[土]~19[日] 赤坂ACTシアター
料金(税込):S席¥10,000 A席¥8,000
≪福岡公演≫
日程・会場:6/24[金]・25[土] 福岡市民会館
料金(税込):S席¥10,000 A席¥8,000
≪広島公演≫
日程・会場:6/29[水] 広島文化学園HBGホール
料金(税込):S席¥10,000 A席¥8,500
≪大阪公演≫
日程・会場:7/2[土]・3[日] オリックス劇場
料金(税込):S席¥10,000 A席¥8,000
★詳しいチケット情報は下記ボタンにて!