ついに『イヌの日』も幕を開け、日夜熱いステージがスズナリ劇場で繰り広げられている。
そんな折、私の手元に舞台写真が届いた。
チラシやパンフレットと同じ関信行さんに撮っていただいたのだが、いずれも作品のテイストが凝縮された素晴らしい写真だ。
今回はその舞台写真を手掛かりに、未見のお客様の気持ちになって『イヌの日』のストーリーを大胆予想してみようと思う。
まず1枚目は、照明が美しいこの写真。
エリアが分かれているのか、左側に幼げな3人のいる青白い空間、右手に若者たちがたむろする部屋のふたつの空間が存在するように見える。
左側の彼らが防空壕に監禁された同級生たちなのだろうか?
そして、右側に裸のおじさんがいるがあれは大丈夫なのか!?
一体何者なのだろうか!?
2枚目は、青柳文子さんと玉置玲央くんのツーショット。
このシーンはどんなシーンなのだろう。
何やらいい感じなムードが流れているが…。
それにしても絵になる二人だ。
3枚目は、尾上寛之くんと玉置玲央くんのお二人。
なにか悪いことでも企んでいるのか、尾上くんに玉置くんが強要されているような様子。
手に持ってるのは札束!?
尾上くんの物々しい目つきに捕まり、玉置くんもタジタジ。
「君たち、何をコソコソ話しているんだね?」
なんとそこに、にこやかな警察官(村上航)が登場!?
よく見ると…
さっきの裸のおじさんだぁぁぁ!!
なるほど、これは潜入捜査だったのか!
きっとおじさんは彼らの怪しい臭いを嗅ぎつけ、身元を偽装し潜入に踏み切ったに違いない。
あんな痴態を晒してまで彼らのグループに溶け込もうとするおじさんのプロ魂に脱帽だ。
「お…おまえ、サツだったのかよ!?」
「まずい、まずいことになっちまったみたいだぜ。このままだとおれたちの計画が…」
絶体絶命のピンチ!!
彼らの悪事は露見してしまうのだろうか!?
「あれ?君たちいいもの飲んでるじゃなぁい」
おおっとー、そこに運よくアルコールがぁ!
「ちょっといただいちゃおうかな~」
このおじさんは案外チョロそうだぞ。
果たして彼らはこのまま逃げ切ることができるのかっ!?
いや、そもそも「イヌの日」はこういう話なのか!?
真相は劇場にて!
―終
Profile
目次立樹 メツギ・リッキ
1985年10月29日生まれ、島根県出身。
劇団ゴジゲン所属。舞台上では圧倒的な存在感を放つ、松居大悟作品には欠かせない存在。ここ数年は地元・島根県にて俳優、農家、ワークショップデザイナー、児童クラブの先生としても活動の場を広げている。
―今後の活動―
「イヌの日」 出演
作:長塚圭史 演出:松居大悟
2016年8月10日(水)~21日(日)
ザ・スズナリ(下北沢)