10/15(土)に開幕した、心理サスペンス劇「夜が私を待っている NIGHT MUST FALL」。初日公演前日に、囲み取材が行われました。出演者の入江甚儀、秋元才加、前田美波里、そして演出の河原雅彦に本公演に向けてのコメントをご紹介!
★あらすじ
森のはずれの館に暮らす身体の不自由な未亡人ブラムソンとその姪オリヴィア。
そこにある日、好青年ダンが現れる。ダンは日に日に館へと足を運ぶようになり、オリヴィアとブラムソンの日常が少しずつ変化していく・・・
―いよいよ明日初日と迫ってまいりましたが、今の率直なお気持ちをお聞かせ頂ければと思います。
入江「やるしかないという気持ちです。今までの経験等を一切ゼロにして、初心からスタートする、という気持ちでこの作品には取り組ませて頂いたので、先輩方に教えて頂いたことをとにかくやるということですね。それがダンという役につながればと思います。」
秋元「心理サスペンス劇ということで、色々なワクワクドキドキが詰まっていて。私自身もとても昂っているので、いい意味で初日にお客様の皆さんにドキドキや恐怖感が伝わればいいと思います。」
前田「年齢が年齢なものですから皆さまにご迷惑をおかけしないようにと思います(笑)」
河原「心理サスペンスということですが、血がドバーッと出たり、大きな仕掛けがあるわけではなく、俳優さんの張りつめたお芝居だけで見せていくという非常にストイックな作品なので、役者さんが良ければ面白いと思います。」
―秋元さんは普段の元気なキャラクターとオリヴィアという役柄が少し違うと思うのですがいかがでしょうか。
秋元「オリヴィア・グリーンという役はふつふつと煮詰まりながら田舎の片隅で生活を送っていて、どこかで刺激を求めているという女性なんですけれども、自分も根本の中では同じだと思っています。私も知らない間に観葉植物を買ったり、動物の画像を見てしまうほど私生活が煮詰まっていますし…(笑)」
―前田さんの役柄も「頑固で偏屈」という役柄ですが、いかがでしょうか。
前田「年齢が来たら、優しいおばあちゃんになりたかったですけど、とてもがめつくて嫌われるおばあちゃんの役を頂いてしまいました(笑)しかし、役者としてはやりがいのある役柄を頂戴しまして、いい年齢のタイミングで、いいお仕事を頂けたなと思います。」
―そんなお二人を手玉に取るダン役の入江さんはどうでしょうか。
入江「もとは作者の方が演じられた役なので、難しさというか、わからないことが多かったのですが、先輩方に一から教えていただきました。また、この役を23歳で演じられることをチャンスと捉えて、頑張りたいと思います。」
―河原さんの演出は受けてみていかがでしたでしょうか。厳しいのでしょうか。
河原「厳しくはないと思いますよ(笑)」
前田「きめ細かくて、しつこくて(笑)そこがまた良くてという感じでした。」
秋元「とても具体的に指示くださったのですが、私自身に任せていただける部分も多くあって。私のことを尊重してくださりながら(稽古を)つけて下さったので非常にありがたかったです。」
入江「前田さんが仰っていたように、きめ細かい指示が多くて、毎日がハッと気づくことでいっぱいでした。」
―80年前にイギリスで執筆された戯曲ということですが、作品の土台としての難しさや面白さを教えてください。
河原「話自体には普遍性があって、日本の田舎でも起きそうな犯罪を物語にしているので、話自体は分かりやすいと思います。でもやはりセット等で80年代のウェールズを再現しているので、そこは新鮮に感じると思います。」
秋元「時代設定については、戯曲自体を忠実に再現しているので、80年前のイギリスにタイムスリップした感覚を楽しめると思います。」
―最後にお客様に一言、お願い致します。
入江「今回は会話劇ということで、ピースがひとつでもずれてしまうと物語が崩れてしまう程、繊細なお話なので、見に来ていただける方にも人間と人間のやりとりを楽しんで頂きたいです。」
秋元「心理サスペンスということで、様々に変化していく人間模様や、顔色や動作ひとつひとつを見て頂きたいです。」
前田「80年前の作品なのですが、一人の女性の脆さを表現しているので、是非女性におひとりで見ていただきたいです。」
【舞台写真】
【公演情報】
心理サスペンス劇「夜が私を待っている」 NIGHT MUST FALL
作:エムリン・ウィリアムズ
演出:河原雅彦
翻訳:常田景子
出演:入江甚儀 秋元才加/明星真由美 久ヶ沢徹 岡部たかし
弘中麻紀 白勢未生/前田美波里
日程・会場:
2016/10/15(土)~10/30(日) 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
2016/11/12(土) 仙台電力ホール
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