2016年1月~2月に東京・神戸・大阪で上演されたミュージカル『手紙』
2017年版 ミュージカル『手紙』上演決定!!
「世間は許さない。罪を犯した人間の家族さえ。」
★大ベストセラー『手紙』をミュージカル化
東野圭吾作『手紙』は2003年に出版されて直木賞候補作となり、2006年に映画化され、共に大ヒットとなった著者の代表作の一つである。弟のために強盗殺人をおかして服役中の兄・剛志と、その弟・直貴が交わす“手紙”が作品の中心となっている。東野作品の主流であるミステリーでもなければ、エンターテイメント小説でもない。深いテーマを内包した感動作である。
このミュージカルは、弟が次々と経験する差別を“横糸”に、兄がひたすら弟を想う手紙を“縦糸”にして構成される。離れた場所にいても、二人の想いと苦しみは、ときにデュエットという形で表現されることもあり、それぞれの慟哭がソロになることもある。
兄弟二人の感情──寄り添い、すれ違い、もつれ、反発し、一つにからむ感情──を言葉以上に雄弁に語ることができるのは音楽であり、この普遍的なテーマをより多くの人の心に届けられるのは歌であると確信し、あえてミュージカルとして挑む。
オリジナル・ミュージカルをすでに何作も共に創ってき脚本の高橋知伽江と作曲の深沢桂子。『ビューティフルゲーム』『人魚姫』『ジャージー・ボーイズ』と立て続けに話題作を生み出している演出の藤田俊太郎。2016年1月~2月に東京:新国立劇場(小劇場)、神戸:新神戸オリエンタル劇場、大阪:枚方市市民会館(大ホール)とまったくサイズの違う劇場にて上演。
東野圭吾原作の『手紙』をミュージカル化。今回も斬新に【再演】ではなく、新たに【2017 年版】として果敢に挑む。
★シノプシス
両親のいない剛志と直貴の兄弟は、お互いに助け合って生きてきた。弟のことを思うあまり剛志は弟の学費ほしさで空き巣に入り、たまたま見つかったために殺人までおかしてしまう。
直貴は「人殺しの弟」という烙印を押され、日常の中で冷酷な差別に遭い、夢や希望を失っていく。
一方、服役している剛志は、たった一人の弟への想いをせつないまでに純粋に手紙に綴っていく。その手紙が弟を追いつめているとも知らずに…。
世間の差別が自分だけではなく妻や娘までに及んだとき、直貴は兄を切り捨てる決心をする。弟から絶縁を言い渡された剛志。「自分は手紙など書くべきではなかった」と気づくと同時に、服役しただけでは償いになっていなかった現実に直面する…。
-償い、赦し、家族の絆、差別-。
誰にとっても他人事ではない、日常の中で普通に起きる現代の多くのテーマを問いかけるドラマである。
「今日限り捨てる。あんたの弟である事を捨てる。」
★主な登場人物
武島直貴(なおき)
兄の犯罪のせいで、大学を断念して働くが、歌手になる夢も、恋愛も、仕事も、遮断され挫折の連続となる。耐えに耐え抜いた結果、ついに家族である兄との絶縁を決意する。
武島剛志(つよし)
直貴の兄。運送業で働くが、弟を大学に行かせる学費ほしさに、強盗殺人の罪をおかしてしまう。ずっと弟のことを思い続ける。
白石由美子
直貴と同年齢。自らもつらい生い立ちだが、職場で知り合った直貴を明るく励まし続ける。のちに妻となるり、ずっと直貴と剛志の関係を考え続ける。
寺尾祐輔
直貴の歌の能力を見抜き音楽の道に誘う親友。唯一の直貴の味方として、自分の悩みも引きづりながら直貴を見守る。
アツシ
このミュージカル「手紙」のオリジナル役。直貴と祐輔とともにバンド「スぺシウム」に参加。直貴の境遇とレコード会社の対応の間で悩み苦しむ。
上記の5役以外もすべて重要な役として登場。
兄弟のまわりを取り囲む様々な人間を演じる。
兄に関わる囚人たち。
弟の運命に同情しながらも避けることしかできない人たち。
誰がいいとか悪いとかではない運命が進行していくストーリーを、ダブルキャストを含め12名のキャストが演じる。
音楽は4名のミュージシャンが生演奏でお贈りする。
【公演情報】
オリジナルミュージカル『手紙』
日程・会場:
2017/1/20(金)~2/5(日) 東京・新国立劇場(小劇場)
2017/2/11(土)・12(日) 新神戸オリエンタル劇場
原作:東野圭吾
脚本・作詞:高橋知伽江
演出:藤田俊太郎
作曲・音楽監督・作詞:深沢桂子
出演:
柳下 大(ダブルキャスト)、太田基裕(ダブルキャスト)
吉原光夫 / 藤田 玲 加藤良輔 / 川口竜也、染谷洸太、GOH IRIS WATANABE
五十嵐可絵 和田清香 小此木まり 山本紗也加