もうひとつの『髑髏城の七人』が誕生、奇しき縁に結ばれた男と女の愛憎劇!!
IHIステージアラウンド東京での約1年続いたロングラン公演、劇団☆新感線『髑髏城の七人』“Season花・鳥・風・月”。劇団史上初の試みとなるダブルチーム制での上演となる“Season月”の開幕を目前に控え、いよいよ最終を飾る“Season極”が始動いたします。
物語も一新、主演に天海祐希を迎え、新感線の看板俳優・古田新太が迎え撃つ、『髑髏城の七人』でありながら、捨之介も蘭兵衛も出てこない“もうひとつの『髑髏城の七人』”が出来上がりました。新たに紡ぐ物語を『修羅天魔(シュラテンマ)』と題し、作品世界の想像をかき立てます。
完全新作となる本作は、天海演じる織田信長に愛された雑賀衆のスナイパーで今は遊女の<極楽太夫>、古田演じる<天魔王>の二人の愛憎劇。これまでの『髑髏城の七人』の中で最も“織田信長”像が引き立つ物語が描かれます。
天海、古田と共に、新生『髑髏城の七人』に挑むキャストには、いのうえ演出は『サイケデリック・ペイン』以来2度目、劇団☆新感線には初参加となる福士誠治、同じく初参加の竜星涼、新感線初の本格派時代劇『乱鶯』以来2度目の参加となる清水くるみ、2004年上演の「アオドクロ」に出演の三宅弘城、「アカドクロ」に出演の山本亨は共に14年ぶりに『髑髏城の七人』へ、そして2017年6~9月に同劇場で上演した“Season鳥”では狸穴二郎衛門役で出演した梶原善の出演が決まりました。
IHIステージアラウンド東京で上演する『髑髏城の七人』シリーズ最後の作品となる本公演にどうぞご期待ください。
【コメント】
天海祐希 [極楽太夫役]
「生誕半世紀公演(50周年記念祭)」をやらなきゃいけないねと何年か前に言われて「やったー!」と無邪気に喜んでいたら、こんな大変なことになりました(笑)。でも、この360°客席が回転する劇場で同じ作品を5パターン、6チームで上演するという大規模な企画に参加させていただけるのは、大変ありがたいことです。その同じ舞台に古田新太さんがいてくださるのはものすごく安心感があります。“Season花”から始まった企画の最後が、この“Season極”。いいシメ方ができるようにがんばりたいです。
古田新太 [天魔王役]
正直なところ、<天魔王>も『髑髏城の七人』ももういいよ、と思ってたんですが(笑)、天海さんが「古田センパイが出ていないとヤダ」と言うので出ることにしました(笑)。歴代の天魔王の中では一番年寄りになりますが、これまでとは違うお話なので全くの別物として考えています。『髑髏城の七人』もこれでついに最終回です。ちょっとだけ変えたマイナーチェンジではなく、あの世界観の中のもうひとつの物語になるはず。乞うご期待!
[作] 中島かずき
今回のメインタイトルは『修羅天魔』。修羅の道を行く<極楽太夫>と<天魔王>との愛憎劇となります。これはあくまでもスピンオフでもアレンジでもなく、“完全新作”の、もうひとつの『髑髏城の七人』の物語です。“織田信長に愛されたスナイパー”で今は渡り遊女として知られる極楽太夫を演じる天海祐希さんと、天魔王を演じる古田新太とががっつり芝居できるシチュエーションを考えました。まったく新しい『髑髏城』を、最後にお楽しみください。
[演出] いのうえひでのり
織田信長にまつわる奇(くす)しき縁(えにし)に結ばれた男と女の運命の話で、これまで以上に信長がキーワードになることは間違いありません。『髑髏城の七人』をご存知の方には、<捨之介>も<蘭兵衛>も今回は出ないということで、まったく違う物語になるということが伝わるかと思います。『髑髏城』の世界観の中で、それなりの年齢を感じさせる大人の男女の話にするつもりなので、まさに今の劇団☆新感線が作る、今の『髑髏城の七人』になるんじゃないかと思います。
【ものがたり】
関東荒野に現れた一人の美女、渡り遊女の極楽太夫(天海祐希)。だが彼女こそは、かつて織田信長に最も信用され愛された凄腕の狙撃手だった。
折しも関東では。髑髏の仮面で素顔を隠した第六天魔王(古田新太)が率いる関東髑髏党を名乗る軍団が難航不落の髑髏城を築城、豊臣秀吉の天下統一を阻まんと関東に覇を唱えその勢力を広げていた。
その髑髏党に追われる熊木衆の少女・沙霧を行きがかりで助けた極楽は、関八州荒武者隊の頭目である兵庫の口利きで無界の里に身を寄せる。街道を旅する様々な諸事情を抱えた人々が出入りする色里・無界では、一番人気の若衆太夫・夢三郎がこの里を盛り立てていた。
そこで極楽を待つ狸穴二郎衛門と名乗る牢人。彼は、極楽に天魔王暗殺を依頼する。二郎衛門の正体は徳川家康。信長を通じて極楽とも親しい仲だったのだ。秀吉は天魔王討伐のために20万余の大軍を率いて進軍していた。関東で大戦が起きる前に天魔王を倒そうという策に乗る極楽。
だが、彼女に狙われていることを知った天魔王は自ら極楽の前に現れその仮面を取る。その顔は、織田信長と瓜二つだった。
「貴様こそ信長公の仇」。極楽が銃口を向けたとき、天魔王は意外な真実を告げた。
修羅の道を行く女と天魔の世を作らんとする男。二人の奇しき縁の歯車が再び回り出す・・・。