前作「AZUMI~幕末編~」から1年を待たずして開幕した「あずみ~戦国編」。「戦国編」はいわば「幕末編」の前作、言わばパート1にあたり「あずみ」の名を日本中に轟かせた傑作マンガだ。今回は10年ぶりに「あずみ~戦国編」がリメイクされ、前作から引き続き川栄李奈が「あずみ」を演じるということで注目を浴びていた。
あずみと運命を共にするうきは役に実力派の鈴木拡樹、あずみを狙う最強の剣士美女丸に早乙女友貴、物語の語り部として活躍する飛猿にほっしゃん改め星田英利が出演。ほかに、昨年俳優デビューをしたヒロミと松本伊代の長男・小園凌央、友情出演として多彩な活躍をし続ける女優・有森也実らが脇を固める。
11月11日(金)の初日を前に、公開ゲネプロと囲み会見が行われた。囲み会見には、制作発表時と同様に、川栄李奈、鈴木拡樹、早乙女友貴、小園凌央、有森也実、星田英利、そして構成・演出を務める岡村俊一が顔を揃えた。
まずは、初日を前に心境を各自がコメントした。
岡村 すごい初日が開くと思います。ご期待ください。皆、体力の限界まで挑戦しておりますのですごい舞台になると思います。
川栄 まだちゃんと皆で通せていないので不安の方が大きいんですが、始まったらあっという間だと思うので、最後まで頑張りたいと思います。
鈴木 生きるということをテーマにそれぞれが戦っているんですが、何よりも強いと感じたのは川栄座長ですね。最後まで戦い抜いている姿に引っ張られて僕たちはここまでこれているような気がします。千秋楽まで座長の背中についていけるように頑張りたいと思います。
早乙女 稽古をしてきたものを初日で全て出し切れればいいかなと思います。
星田 お客様を第一に、毎回毎回全力で臨みたいと思います。我々にとっては何回かある公演でも、お客様にとっては一回になりますので、その一回に全部を賭けたいと思います。
小園 死ぬ気で稽古をしてきました。(周囲から笑い)それをお客様の前でどれだけぶつけられるかということに専念して頑張っていきたいと思います。
有森 私は殺陣をしないのですが、殺陣が見どころの一つで素晴らしいです。川栄ちゃん演じるあずみの真っ直ぐさに毎回救われて、私もできれば斬ってもらいたかったと思っていました。最後に川栄ちゃんに触ってもらえると全て浄化されて綺麗になったようないい気分になれて、また次の日に稽古に励むことができました。きっとお客様も川栄ちゃんに斬ってもらいたいと思う方が並ぶんじゃないかなと思います(笑)。どうぞ楽しんでご覧になってください。
今回で2度目のあずみ役となる川栄。改めて見どころについて語った。
川栄 本当に一人ひとりが力強く生きていく姿が見られると思います。殺陣もスゴく良いシーンがたくさんありますし、殺陣の量も多いので、内容もとても良いものになっています。通し稽古をやると皆へとへとになるくらいで、稽古場では皆干からびていましたが、今回のこのステージでとても良いものを見せられるのではと思っています。
話が川栄の座長ぶりに及ぶと、全員一致で「素晴らしい」とコメント。なかでも松村氏は大絶賛。前作からの川栄の成長ぶりは目覚ましく、「もう教えることはないほど」とまで言わしめた。「女優っていうのはこういう感受性のことを言うんだというのを、川栄が体現してくれている」とこれ以上にない賛辞を贈っている。
一方で、制作発表の時点から演技力を含めて“不安視”されていた小園については、「下手です(笑)。ものすごい下手です。」と松村氏。「でも独特な面白さというか味というか華があるので、楽しめます。」とコメント。それを受けた小園は「毎日今のようなことを言われ続けて、この1か月間でメンタルも強くなりました(笑)」と淡々と応えていた。
今回の舞台では“500人斬り”に挑戦することになるあずみ。これまでにも発言があったが、この舞台の肝の一つとして殺陣が挙げられる。殺陣についての話が始まると、小園の殺陣について「独特な個性の持ち主」という言葉で全員が片付ける中、鈴木だけは「必死に練習している姿を見てきて、素晴らしいなと。この舞台でお客様の力も借りつつ一段階上がるんじゃないかなと感じています」と優しい言葉を添えた。
また、川栄は2度目のあずみ役だが、いまだに殺陣には慣れないとこぼした。「一年前にやってから全くやっていなかったので、今回また“腰を低くしなくちゃ”とかスゴく言われました。殺陣の量が本当に多いのですが、ただ斬っているだけではなく、意味のある殺陣になっているので、物語全体を観て欲しい」と語った。
「あずみ~戦国編」は11月27日(日)まで、Zeppブルーシアター六本木にて上演中。
【公演情報】
あずみ~戦国編
日程:2016/11/11(金)~11/27(日)
会場:Zeppブルーシアター六本木
★詳しいチケット情報は下記ボタンにて!