『Endless SHOCK』@博多座 ゲネプロ&囲み取材レポ!

2017.10.20

『Endless SHOCK』が2年ぶりに博多座へ!通し稽古&囲み取材会 ★ 完全レポート!!

2000年の初演から今年3月末の帝国劇場公演で通算1500回を迎えた、KinKi Kids堂本光一の主演ミュージカル『Endless SHOCK』。本作が、今年の公演最終地となる博多座で10/8(日)より開幕し、今月31日まで絶賛上演中だ。その初日前夜となる7日に行われた最終通し稽古と、その直後に開かれた囲み取材会の模様をお届け!!

 

発売すれば即完売となる、日本で最もチケットが取れないと言われる大人気ミュージカル『Endless SHOCK』。ジャニーズ喜多川氏の作・構成・演出から始まったミュージカル『SHOCK』は、2005年から『Endless SHOCK』として名前と内容が一新。現在は主演の堂本光一自身が演出・構成なども手掛けている。昨年はKinKi Kidsとしてデビュー20周年イヤーということでグループ活動が主軸となり、『SHOCK』の公演は地方公演がなかったことから、大阪・博多での公演は実に2年ぶりとなる。ローチケ演劇部では、2年ぶりに博多座へ帰って来た本作の通し稽古と囲み取材会にお邪魔した。

 

<通し稽古レポート>

― 更なる進化を遂げる舞台の魅力に新鮮な反応が飛び出したゲネプロ

今回の通し稽古は、東京・大阪に続いて博多座でも芸能や舞台などの仕事を目指す福岡の専門学生・高校生たちを招待しての上演となった。通常の公演とは違い、初見の人が多いこともあってか反応が新鮮!フライングの場面はもちろん、客席近くまで出演者たちが現れると「キャー!」という黄色い声が。また、役者たちが瞬時に入れ替わるイリュージョン的な場面では「オ~!」と素直な驚きの声もあがる。そんな新鮮な反応に、出演者たちの顔にも笑みがこぼれているように見えた。その中でローチケ演劇部が注目したのは男子学生たちの反応。憧れのアイドルたちに歓声をあげる女子学生を横目に斜に構えることもなく、彼女たちに負けることなく手を大きくあげ、手拍子をし、頭でリズムをとっている男子学生も。将来同じ芸能界を目指すこともあってか、夢や希望に満ち溢れたかのように舞台に釘付けだった。(そんな注目の男子学生の中の一人に、あるハプニングが起きていたようだが、それは囲み取材レポートで発覚!)

そんな舞台をリードしていく主演の堂本光一。2005年から構成・演出・音楽等にも携わっている彼の舞台は、止まるということを知らない。常にいいものを提供していきたいということが毎年の進化に繋がっているのだろう、今年も各所で変更点が見られた。1幕後半、ジャパネスクでのコウイチとウチが率いる各軍が入り乱れる合戦シーン。コウイチによる階段落ちのヤマ場へと繋がる場面は圧巻の殺陣が繰り広げられるが、今回は”静”を意識したような瞬間があった。その一瞬の静寂は、コウイチとウチが間合いを取った時に訪れ、この“静”が合戦の“動”を引き立てる。また、この直後、会場内に響き渡る太鼓の音。『ブラスト』などでもおなじみのパーカッション奏者・石川直と、堂本も信頼を寄せている和太鼓奏者・日野一輝との太鼓の乱れ打ち、和太鼓とドラムの異なる音のぶつかりあい、その音は客席にいる私たちの身体にも響き渡るほどの迫力で、合戦の勢い、まさに“動”の部分が身を持って感じられる瞬間となっていた。まるで映画のワンシーンのような瞬間にも目が離せない。

 

また、本作ではファンがお気に入りのアドリブ要素も忘れることなく盛り込まれている。劇中でコウイチが記者たちに質問される場面では、「好きな食べ物はなんですか?」の問いに、「通りもんです」と博多の銘菓を答えると客席から「お~!」という声があがった。

そして芝居も架橋に入ると、学生たちもいつしか息をすることも忘れたかのように静かにストーリーに集中。あちこちですすり泣く声が耳に入ってくる中、男子学生たちの中にも目頭を押さえている姿も見受けられた。

通し稽古の最後、堂本光一からの挨拶では、「最終通し稽古ということで、今回は俳優や裏方スタッフなど、芸能界の職業を目指している学生の方たちにもお越し頂きました。いつもの年齢層より若返った客席でしたが(笑)、自分たちにとって身のある稽古になりました。この舞台を観て、皆さんが何か感じ取ってくれることが何よりです」と、学生たちにエールを贈った。堂本光一の粋な計らいによる通し稽古という名の、“特別授業”を受けられた学生たち。芸能の世界に夢や希望を描いた若者たちにとってこの経験は、さらに高みを目指すきっかけになったかもしれない。

 

<囲み取材会・完全レポート>

通し稽古終了後、舞台上には堂本光一をはじめ、内博貴、辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)、越岡裕貴(ふぉ~ゆ~)、松浦雅、前田美波里らが登場し、和気藹々とした囲み取材会が行われた。

 

― 2年ぶりとなる博多座公演。稽古を終えてどうでしたか?

堂本「はい、(博多座でやれて) 嬉しいです!僕ら全員でリハーサルをしますけど、本当に博多座のスタッフの方々も、僕らの受け入れ態勢というか、思いっきりやればいいんだな~という環境を作ってくださっているので、そういった意味では安心して先ほどの最終通し稽古もやらせていただきましたね」

 

―昨年、別公演で博多座に来ている内博貴。SHOCKとしての博多座公演は2年ぶりですね

「去年は、え~っと・・・『ジャニーズ・フューチャー・ワールド』(?)で来ているんですけど。いやっ名前がね、いろいろあるから(笑)。あの舞台ではジャニーさんみたいな役だったんで・・・」

堂本「ジャニーさんみたいな役?(笑)」

「いやっ、ジャニーさんみたいな役というか(笑)、プロデューサーのような、美波里さんみたいに皆を導くという役をやらせて頂いて、体を使うこともなく!汗をかくこともなく!・・・の役でしたが、今回は見てのとおり・・・汗だくでございます!頑張っております」

 

― 改めて光一さんの凄さを実感したのでは?

「本当にすごいですよ!普段、(光一君を)体力おばけって呼んでますから」

堂本「体力おばけ~?(笑)」

「(光一君は) 年々体力が増していっているみたいです。ついていくの大変です。

僕・・・平均的な31歳なんで!やっぱりすごいなって感じますね、『SHOCK』は」

 

― 光一さんは今年のSHOCKから以前よりも筋肉をつけているようですよね?

「す~っごいですよ。楽屋に置いてますもんね?」

堂本「あぁ・・・はい、置いてますね。あの・・・器具・・・を(笑)」

辰巳「筋肉トレーニングの!」

堂本「よくね、辰巳とかが来るんですけどね。『やっていいですか?』って」

辰巳「はい。『キャプテン!よろしくお願いします!』と言って楽屋に入らせて頂いて、指導して頂きながら筋肉トレーニングをするという。その時は座長!ではなく、『キャプテン!』って呼んでます(笑)」

 

― 毎回持参するという酸素カプセルは?

堂本「酸素カプセルは、今年はホテルの部屋に置きました」

辰巳「充実してますね!光一君の楽屋の前には懸垂(けんすい)するものが置いてありますから!」

という発言に取材陣からざわつき声が。

堂本「いやっ、大阪で懸垂器具を買ったんですけど、博多持っていけるかな?と思って『輸送できるかな?』とお願いしたら、『じゃあなんとか持って行きましょう』ということで、持ってきてもらったんですけど、博多は楽屋に入らなくてどうしようかな~と。楽屋周りは衣裳がひしめいて、ステンダーが並んでいるわけですよ。それで、ステンダー、ステンダー、ステンダー・・・懸垂!ってね(笑)」

辰巳「誰か間違えて(懸垂器具に)衣裳をかけちゃうんじゃないか?ってね」

堂本「そしたら言いますよ!『誰だ(衣裳)掛けたのはー!!』ってね(笑)」

辰巳「おーい!キャプテン怒ってるぞー!」

堂本「ステンダーじゃね~んだ、これはー!!って(笑)」

 

そんなやり取りを横で聞いていた前田美波里が一言。

前田「でも、光一さんの身体は今が一番美しいですよ!本当に」

堂本「絞ったというか、大阪の時よりちょっと(体重)減りましたね。2キロぐらい。今56.5kgくらいですね」

前田「私の部屋の前に懸垂器具があるんで、私もやろうかなって思うんですけど(笑)、またご迷惑をかけるといけないんでね(笑)。2年前は私の不注意で肩を骨折しまして、博多座にこれなかったですから。今回、5年ぶりになるんです」

オーナー役・前田美波里(左)とリカ役・松浦雅(右)

 

― 前田さんにとっても久々の博多座はいかがでしたか?

前田「本当にこの劇場はやりやすいし、お客様が温かいんです。近いですしね。声も(張り過ぎなくて)少しでも届きますしね。優しいんです。役者にとっては助かる、有り難い(劇場空間)です」

 

― (松浦)雅さんは、初めての博多座いかがでしたか?

松浦「私のデビューは小劇場だったので、美波里さんと同じで、その頃の感じのままでやれるところが(博多座の便利な空間には)あるので、もっと初心に帰ったように思えました」

 

― 今回はゲネプロに全地区で学生さんを招待しましたが

堂本「夏休みでもないし、○○休みという期間ではない時に公演をやらせてもらっているので、学生さんもなかなか観に来るというのが不可能じゃないですか。普段見ることの出来ない方々に観て頂けたらと。僕らにとっても実りある通し稽古になりますし。すごく新鮮な反応もくださいますし、そういった意味では、何か学生さんたちなんかも“舞台”というものをいいな~と思ってくれるきっかけになってくれたらいいなと思っています」

越岡「そう!今日、前から3列目の男の子が光一君のフライング見て、興奮して鼻血出してましたよ(笑)。ビックリしましたよー。それで、ティッシュを鼻に詰めていて、めっちゃ興奮して手を振ってるんですよ(笑)」

堂本「かわいいな~(笑)」

辰巳「みなさん、『SHOCK』はティッシュが必須だ!ってことが今、分かりましたね!それが見えるくらいの劇場って素晴らしいですね!来月、僕たちも初めて“ふぉ~ゆ~”だけで博多座に・・・」

 

実は11月に博多座での単独公演が決まっているふぉ~ゆ~。その話題が出そうになったところで、わざと話を遮るかのように堂本の咳払いのような声が!

 

堂本「うぅぁ~あぁぁぁ!(笑)」

辰巳「うわぁ~!ちょっと~(笑)」

「すっごいタイミングですねぇ。バラエティ感がすごいです(笑)」

辰巳「かわいい後輩(の話)じゃないですか~!あの~、来月末に博多座でふぉ~ゆ~主演舞台をやらせて頂くことになりました!」

堂本「いいな~、また博多に来れるんだもんねぇ。それが羨ましい!」

 

と、ふぉ~ゆ~から報告が。そんな後輩を羨む堂本光一にとって博多での公演はとてもお気に入りの様子。

 

― なんでそんなに博多がいいんでしょうか?

堂本「あのねぇ、もう・・・ちょっと帰りたくない病になってるけど」

越岡「まだ始まってないっすからね!本番まだ(笑)」

堂本「ほ~んとに、食事美味しい!」

という発言に、すかさず舞台の中と同じように「博多で好きな物はなんですか?」と問いかけると・・・

 

堂本「あ、ごめんなさい、僕、あれ食べたことないんですよ。(通し稽古で言った好きな食べ物)“通りもん”?」

越岡「食べたことないんですか!?」

前田「え~!あんな美味しいものを?」

辰巳「明日、買ってきます!」

堂本「(皆さんが)喜んでくれるかな~と思って言ってみたんですけど(笑)」

 

― 食べたいものはたくさんあるんじゃないですか?

堂本「ありますよ、だから・・・あの~もちろんこっちで仲良くしてくださっているお店の方もいますんで。もう既に、ね?」

「行きましたね」

堂本「今日どうしようかなって話をずっとしてるんですけど、まだ迷っているんです。内緒にしないと、本当に行けなくなっちゃうんです(笑)。たまられちゃうから、そこに。だから言いません!」

辰巳「スーパースターですねぇ。僕らも来月そう言われるように頑張ります!来月、『GACHI ~全力entertainment 4U~』という舞台をやらせて頂きます」

越岡「めっちゃ宣伝するじゃん!(笑)」

辰巳「原案を自分たちで考えたんですけど・・・」

越岡「行けっ行けっ!辰巳、行け!ココだココだ!行けっ!(笑)」

辰巳「お前が邪魔するなよ(笑)!改めて原案を自分たちで考えて、それをふまえて『SHOCK』の舞台に立つと、『SHOCK』には光一君がこだわった部分が細部にあるんだな~と改めて確認できて、今回『SHOCK』でまた勉強になりました」

越岡「光一君の楽屋を、僕たち(ふぉ~ゆ~)4人で使います(笑)」

辰巳「だから、懸垂器具は置いていってもらっても・・・いいですか?」

堂本「置いていっていいなら、置いていきたいんだけど。捨てようかと思ってるんだから(笑)。でも、博多座さんが邪魔でしょうがないって話だろ?(笑)」

 

と、取材会の最後は後輩、ふぉ~ゆ~たちの博多座公演の告知(?)にまで話題が及んだが、それも頼もしそうに笑顔を浮かべて隣で聞いている堂本光一。彼の後輩への思いやりを感じ取れる瞬間でもあった。

 

― 最後に、博多座へ来られるファンの方にメッセージを!

堂本「2年ぶりということで、すごーく楽しみにしていました。大阪の公演、その前からいうと帝国劇場での出演1500回公演を迎えて大阪へ行って、ここ博多へやって参りました。いい意味での自信というか、そういった物を僕らも持ちながら、そしてスタッフの皆さんを信じて皆がひとつになって、この博多で生活をしながらステージに立って、皆さんに何か人間が出せるエネルギーというかエナジーを、来てくださる方々にお届けできればいいなと思っておりますので、来られる方はぜひ楽しみに待っていて欲しいなと思います!」

 

囲み取材会中は終始笑顔を見せていた堂本光一。これから始まる博多座での公演が楽しみで仕方ない様子が彼の嬉しそうな表情から見てとれた。既にチケットは完売の為、公演を観ることが出来ない方は、いつか『Endless SHOCK』という日本が誇るエンターテイメントの世界を体感して欲しい。

そして、堂本光一の後輩、ふぉ~ゆ~主演の舞台『GACHI ~全力entertainment 4U~』。こちらのチケットは只今発売中!偉大な先輩の姿を間近で見てきたふぉ~ゆ~たちの成長も見届けに行こう!

ふぉ~ゆ~単独舞台は11月24日~26日まで博多座にて上演!

11月30日~12月3日は大阪、12月5日は名古屋でも上演

 

<こぼれ話>

囲み取材中に博多が好きだと言っていた堂本光一。そんな彼の博多好きについて共演の前田美波里から追加情報が!「東京にいる時から博多弁が聞きたいと言っていましたよ」とのこと。街中で聞こえてくる博多の温かい方言さえも、ハードな舞台をこなしている彼の癒しになっているのかもしれない。

 

取材・文/ローチケ演劇部(シ)