リチャード・オブライエンによる伝説的作品「ロッキー・ホラー・ショー」が上演される。日本初演は1985年。2011年にはいのうえひでのりによる演出で話題を集めた。今回はいのうえからバトンを手渡された河原雅彦が演出を務める。
河原「ピクチャーショーの舞台化としては、前回完璧なものを見させてもらっているので、今度はどうしよう…という思いもありましたけど(笑)。ワクワクの方が勝りましたね。オモチャとして最高の作品ですから」
黒いガーター&ストッキング姿のマッドサイエンティスト・フランク“N”フルターを演じるのは、前回に引き続いて古田新太。
古田「これだけ問答無用に振る舞える役はそうないから。そういう意味では楽しいし、面白いですよ」
河原「核として古田さんがいてくれることで、安心して無茶な遊びができる。」
そんなフルターが饗する宴の最中に、うっかり訪れてしまうブラッド(婚約中の身だがフルターともベッドインする)役は、古田が「この役は今回の公演が決まってから、徹平がイイとずっと言っていた」と語る小池徹平が演じる。
小池「映画版を見ましたが、観客との一体感がすごくて、テーマパークみたいでした。今回出る側で参加出来るのが楽しみです。ずっとソワソワしていました!」
他にも濃いキャストがズラリ。
河原「今回パーティーノリでいこうと思って。そしたらいい感じに歪んだパーティーピーポーたちが集まりました(笑)」
声援・コスプレ・小道具アリの観劇スタイルを観客が持ち込み、発展させてきたという歴史を持つ本作は、今流行りの応援上映の元祖とも言える。
古田「初めて来る人は“知り合いのライブに行ったら知らない曲ばかりだった”みたいな辛さを感じたくなかったら、ちょっと動画とかを見てくるといいかもしれない」
河原「内容はクセの強い洋風忘年会みたいな感じ?知らないけど(笑)。前回とは趣向を変えた新しい楽しみ方も提示したいですね。『あ、俺たちもはしゃいでいいんだ、客席で』と思ってもらえたら」
馬鹿馬鹿しくもご機嫌なショーが、今か今かとばかりに幕の裏側を叩いている。
インタビュー・文/片桐ユウ
Photo/村上宗一郎
※構成/月刊ローチケHMV編集部 8月15日号より転載
※写真は本誌とは異なります
掲載誌面:月刊ローチケHMVは毎月15日発行(無料)
ローソン・ミニストップ・HMVにて配布
【プロフィール】
小池徹平
■コイケ テッペイ ’86年、大阪府出身。’16年、第42回菊田一夫演劇賞受賞。
河原雅彦
■カワハラ マサヒコ ’69年、福井県出身。’これまでに二度読売演劇大賞を受賞している。
古田新太
■フルタ アラタ ’65年、兵庫県出身。これまでに二度読売演劇大賞と紀伊国屋賞を受賞。
【公演概要】
PARCO presents RICHARD O’BRIEN’S
『ロッキー・ホラー・ショー』
日程・会場:
11/7(火)~12(日) 東京・Zeppブルーシアター六本木
11/16(木)~12/3(日) 東京・サンシャイン劇場
12/9(土)・10(日) 福岡・北九州芸術劇場 大ホール
12/16(土)・17(日) 宮城・仙台サンプラザホール
脚本・作詞・作曲:リチャード・オブライエン
演出:河原雅彦
訳詞・音楽監督:ROLLY
振付:牧宗孝(MIKEY from 東京ゲゲゲイ)
出演:
古田新太
小池徹平 ISSA ソニン
上木彩矢 アヴちゃん(女王蜂) 吉田メタル
東京ゲゲゲイ【BOW・MARIE・YUYU・MIKU】
ROLLY 武田真治
他