ステージ『エロイカより愛をこめて』Revival+が7月26日(金)にて華麗に開幕!最速ゲネプロレポート!

©青池保子(秋田書店)1978/ステージ『エロイカより愛をこめて』2024

「ステージ『エロイカより愛をこめて』」が、装いを新たに“Revival+”として7月26日から29日まで東京・紀伊國屋ホールにて開幕!原作はコミックの販売累計1000万部を記録する青池保子の大人気漫画『エロイカより愛をこめて』。初演に引き続き演出は児玉明子が務め、脚本を入江おろぱが担う。爽快で美しい“怪盗&スパイ”活劇に心躍らずにはいられない!

ストーリーの背景は世界が緊迫していた冷戦時代。美術品を愛する怪盗エロイカことドリアン・レッド・グローリア伯爵(中山優貴)が、NATOの情報部に所属するクラウス・ハインツ・フォン・デム・エーベルバッハ少佐(村田充)が所有する門外不出の絵画「紫を着る男」(和合真一)を盗み出そうと画策するところから事件は始まる。価値観も性格も正反対の伯爵と少佐は、相性最悪で真っ向から対立する敵同士と思いきや、ある事件を境にお互いの中の魅力に気付き始める。最後には見事なまでのコンビプレイで事件を解決に導くことに・・・・
さらに、個性豊かな少佐の部下たち(鷲尾修斗、山崎玲央、佐藤友咲)や、伯爵に従事するどケチ会計士のジェイムズ(杉江大志)、有能な右腕ボーナム(藤原祐規)が活躍し、さまざまな事件や思惑の中で伯爵と少佐は複雑に絡み合っていく。当時の社会情勢の中にコミカルさも折り込まれる、まさに三世代で楽しめるステージが魅力!

原作の世界観そのままに華麗で痛快なストーリー展開はもちろん、少佐のドイツ語の歌、レトロなショーのような楽しい歌やダンスなど見どころが詰まっている。また、絵画役(和合真一)という斬新な設定が想像のつかないスパイスとなり、シーンも曲も増え、初演を見た人でも充分に満足できるだろう。

「伯爵と少佐の運命の物語」という歌詞にもある通り、相容れないはずの二人の運命が描かれている本作。敵対しているはずだが、平和のために奮闘する少佐の姿に「彼にとって生きる意味とは」とエロイカ役の中山の歌声が甘く切なく響き渡る。また冷酷な軍人という少佐役の村田の動きにもぜひ注目して欲しい。軽やかに踊っているようで一糸乱れぬように踊るのは並大抵のことではないはずだ。それぞれの役が舞台上で本当に細かな演技をしているため、1度観ただけではとても見つくせない贅沢な舞台だ。

そして、物語が終わっても気を抜いてはいけない。カーテンコールでは全キャストのタキシードによるショーはきらびやかで圧巻!さらに白いタキシード姿の伯爵と少佐のデュエットが華麗で美しい!フィナーレは観客への愛!愛!愛!であふれている。まさに制作陣から愛をこめてお客様へ贈られているステージだ。

上演終了後、関係者にむけたゲネプロでこれだけ客席が熱を帯び、なかなか席を立たず、余韻に浸っている光景は見たことがない。その後のロビーでも興奮冷めやらず感想を言い合う姿があちこちで見受けられた。リバイバルプラスという言葉では言い尽くせない、本当に上質な作品だった。

公演は7月29日(月)まで紀伊國屋ホールにて上演。なお出演者の中山優貴、村田充、杉江大志、藤原祐規、鷲尾修斗、山崎玲央、佐藤友咲、和合真一からのメッセージは以下の通り。

【佐藤友咲】

とっても素敵な世界観の舞台に仕上がっていますので、1回見たら10回観たくなる、10回見たら100見たくなるようなそんな作品になっています。どうぞ楽しんでください。

【山崎玲央】

Revival+(リバイバルプラス)ということで、前作よりも遥かにてんこ盛りな作品となっておりますので、ぜひ前作を見た方もその違いを楽しんでいただけたらなと思っています。

【鷲尾修斗】

今回Revival+ということで新しいシーンや見どころも増えていますが、私は前回同様、少佐をしっかりサポートしていきたいと思います!

【和合真一】

平和の和に合格の・・・(以後割愛)。絵画役ということで、非常に大役を頂戴したと思っております。また「紫を着る男」の他にも、白クマという全然違う役を演じさせていただくんですけれども、その温度の高低差で皆様に風邪を引かないように(笑)。皆様にえーっ!という驚きと感動を与えられればと思います。絵だけにね(笑)。

【藤原祐規】

今回、上演時間1時間40分のとても見やすい作品となっております。初演はすごい幅広い年齢層のお客様にご覧いただいたので、老若男女楽しめる舞台なんじゃないかなと個人的には思っております。ぜひお誘い合わせの上、いろんな年齢層の方に見に来ていただきたいと思います。

【杉江大志】

まずは再演できたことをすごく嬉しく思っておりますし、応援してくださる皆様に感謝したいなと思っております。Revival+ということで、一体何がプラスになってるのかと楽しみにしてくださってるお客様も多いんじゃないかなと思います。個人的にはボーナムとの相方感・タッグ感が、すごくプラス+プラスぐらいまで行ってるんじゃないかなと思いますので、注目していただきたいです。新しいシーンも加わっていますので、皆様には、また新しい『エロイカ』の扉を開いていただけるんじゃないかなと思います。ぜひ劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです。

【村田充】

今回は紀伊國屋ホールという大変老舗の歴史のある劇場で、また長寿作品となっている原作『エロイカより愛をこめて』を上演できることを嬉しく思います、Revival+ということで初演の時以上に繊細に細かく組み上げることができたのではないかなと思っております。昨年ご観劇くださった皆様だけでなく、今年初めてご覧になる皆様にも充分楽しんでいただける作品になったと思っております。

【中山優貴】

Revival+なので、ほんとにこの名前にふさわしく色々なシーンも加わりましたし、全てがパワーアップしている作品なのではないかなと思います。キャスト・スタッフ一同、前回を超える気持ちで取り組んできましたので、ぜひ劇場に来ていただいて何がパワーアップしたのか実際に観て、感じていただけたら嬉しいなと思っております。怪盗エロイカらしく華麗に優雅に舞っていきたいと思いますので、最後まで魅了されていただけたら光栄です。

写真/鏡田伸幸 文/トクモトショウコ

※山崎玲央の「崎」は「たつさき」が正式表記