©葦原大介／集英社 ©『ワールドトリガー the Stage』製作委員会
大人気SFアクション漫画『ワールドトリガー』の舞台化第4弾『ワールドトリガー the Stage』ガロプラ迎撃編が、2024年10月～11月にかけて東京・大阪・福岡で上演される。
本作で描かれるB級ランク戦ROUND5では、シリーズ初となる香取隊が登場。そこで今回、香取葉子役の竹内 夢、三浦雄太役の古賀雄大、若村麓郎役の松原 凛にインタビューを実施。新たな役へ挑む心境とは？役作りの苦労や見どころを、3人の仲良しトークとともにお届けする。
――初参加となる『ワーステ』カンパニー。参加してみての印象はいかがですか？
竹内 みんな本当に仲が良くて、2021年から続いてきた歴史を感じました。
松原 本当に仲が良いし、それぞれのいろんなスキルが高くて、もう追いつくのに必死ですね。
古賀 皆さん一人ひとりがすごく作品のことを考えているんだなと思う瞬間が多くて。だからこそ、ここまで作品が続いてきたんだろうなって、実際にカンパニーに入ってみて感じました。
竹内 先日、衣裳付き通し稽古をやったんですが、やっぱり皆さん衣裳を着慣れているんですよ！ボーダー隊員の衣裳って、普通の服とは違って特徴的じゃないですか。だけど、それを着慣れているのが羨ましくてたまらないです。
古賀・松原 わかる！
竹内 私たち香取隊も早く着慣れたいです。
――演出家・中屋敷さんとの作品作りはいかがですか。『ワーステ』への愛が強いとよく耳にしますが……
竹内 「この香取が観たい！」といったものを、それぞれのキャラクターに対してしっかり持った上でアプローチしてくれるので、自分の役作りでは気づかなかった部分を補ってくださる。中屋敷さんのオタクな部分を感じて、嬉しくなる日々です。
松原 たしかに、本当に『ワートリ』が好きなんだなって感じます。稽古でも、すごくテンション高く接してくださるんです。「わわわ～！」となりながら（笑）。なので、僕たちもすごく楽しく演じられています。
古賀 あのシーンどうやって演出するんだろう？って、漫画を読みながら疑問に思っていたところを、中屋敷さんが自分の世界観を伝えながら、キャストと一緒に前向きにチャレンジしようとしている姿が印象的でした。香取戦でいえば、ワイヤーのシーンがありますが、どう表現されているのか、ぜひ劇場で確かめてほしいです！
竹内 そういえば、稽古終わりに突然『ワートリ』クイズが始まるんですよ！中屋敷さんが原作にまつわるクイズを出してくれるんですが、この前、初めて参加して、けっこう難しい問題だったよね（笑）。
松原 他の現場ではなかなかないよね。ワクワクするし面白かった。
古賀 キャストとの距離も近くて、話しやすいし気遣ってくださっていて。逆に、そんなに気遣わなくていいですよって思うくらいです。
竹内 だからこそ、こんなにもキャストの仲が良くて楽しくいられる現場なんだろうなって思います。
――皆さんは『ワーステ』初登場の香取隊のメンバーを演じます。それぞれの役作りでこだわった点や苦労した点を教えてください
竹内 ここ2人（古賀と松原）は割とそのままだよね！？私は2人とはそれぞれ共演したことがあって知っていたので、この2人が演じる役を聞いて、分かる！って思ったくらい。だから、どんなことで苦労したのか逆に知りたいです。
松原 僕の演じる麓郎くんは真面目で熱いキャラなんですが、僕は熱血を出そうとすると体が強張ってロボットみたいになってしまうところがあって。だから、いい塩梅で心と体が繋がるように意識して演じています。
古賀 僕はたしかに役と近いところがあるんですが、近いからこそ舞台でどこまで表現したらいいのか悩みました。もっとオーバーにしないと伝わらないのかな、とか。周りのキャストを観ていると、このままだと弱いかな、と思うことが多くてすごく考えました。
松原 たしかに雄太は感情をバーっと出すキャラクターじゃないしね。
古賀 そう。だから、稽古動画を見返しながら、こういうときはもうちょっと表現を弱くしよう、とかバランスを考えています。
竹内 すごい。2人ともそんなにいろんなこと考えてたんだ。一緒にいても「金木犀がいい香りだね」とか、そんなことばっかり話すから初めて聞きました（笑）。
松原 夢ちゃんはそのまんまではないよね。
竹内 そうだね。今まで、明るいけど生活にちょっと困っている、みたいな役を演じることが多くて。底抜けに明るい子とは正反対の香取を演じているので、どうしてもクールでいなきゃという気持ちが強くなってしまう。先日の衣裳付き通し稽古で改めて全体を見てみて、ちょっとツンツンしすぎたなと思って反省しているところです。香取は本当は香取隊のことが大好きだから、その愛のあるツンツンと本当にイラついてるときの演じ分けをもっと細かく丁寧にやらなきゃいけない。そうしないと、香取の愛くるしさが表現できないんじゃないかなと、今すごく意識しているので、そこはこれから頑張ります！
松原 素晴らしい。
竹内 本当に香取はみんなのことが大好きなのよ。大好きだからこそ、甘えてあの態度が取れる。クールっていう一言じゃまとめられないところまでやりたいんです！という意思表示をここでしておこうと思います！
古賀・松原 （笑）。
――チームとしてすごく良い雰囲気なことが伝わってきます。ちなみに、初対面のときの印象は覚えていますか？
竹内 ここ2人（古賀と松原）の初対面は最近だよね。
松原 ここはそうだね。今回が初共演だから。雄大とは6歳離れているので、最初は仲良くしたいけど、価値観とか合うのかなとちょっと心配でした。でも、実際はずっと一緒にいます。
竹内 本当にずっと一緒にいるよね。兼役でも一緒にいるし（笑）。私は雄大との初対面では、年齡の割に大人しいというか、同年代の子みたいにワーキャーしないんだなと思ったんだけど、でも、筆箱がちゃんと大学生で可愛い！凛くんは……もう5～6年前のことなので覚えてないなぁ。
松原 そうだよね。それこそ、今の雄大くんの年齢くらいのときに初めて会ったんだと思う。
竹内 当時の私は19歳かなぁ。（しみじみと）お互い大人になりましたね。
松原 アハハ！
古賀 僕の夢ちゃんの印象は、歌が上手い。あと明るい人という印象だったけど、今回会ってみてすごくマイペースだなと思いました。
竹内 前回共演したときは、役柄の関係であんまり一緒にいなかったんだよね。
古賀 そうそう。時々話すくらいだったから、すごく明るいっていう印象を持っていて。今回はずっと一緒にいるからか、今はあんまり話しかけてほしくないのかな、とか思っていることが分かるようになってきて、そういうときはそっとしておこうかなと。そう思ったときに、こういうところも三浦にそっくりだなと自分でも思いました（笑）。逆に話しかけてもらえるとホッとして、なんだか“三浦と機嫌のいい（香取）葉子ちゃん”みたいだなと。
竹内 そんな風に思ってたんだ！もっといつでも話しかけていいんだよ。
古賀 いつでもいいんだ！でも、話しかけにくいというか、マイペースなんだなっていうエピソードだから。
竹内 そっか、話しかけづらい人みたいな印象じゃないならよかったです（笑）。
――稽古も大詰めということで、全体像も見えてきたかと思います。今作の注目してほしいポイントを教えてください
松原 我らが隊長・葉子の過去はぜひ注目してほしいですね。
古賀 いいシーンだよね。
竹内 私、最初は過去のエピソードだからどうなるんだろうって思っていたんです。でも、過去のエピソードがないと香取は語れないと思っていたからしっかり描いていただけるのですごく嬉しかったです。もちろん染井 華ちゃんも登場しますので、ぜひ華を楽しみにしていてください！華がいてこその香取隊なので。そんな大好きなシーンが盛り込まれた香取隊ももちろん楽しみにしていてほしいんですが、私はA級トップアタッカーたちのシーンが本当にかっこよくて大好き！
古賀 あれこそまさに“フィジカライブ（Physical×Live performance）”だよね。
松原 あの人たちがトップアタッカーなんだっていう説得力が本当にすごい。
古賀 僕は過去作品では「大規模侵攻編」のエピソードが個人的にはすごく刺さって好きだったので、今回は同様なテーマをガロプラ戦で感じつつ、2幕ではB級ランク戦もあっていろんな隊の見どころが詰まっているのがいいなと思っています。
竹内 台本を読んだときは、1幕でトップアタッカーやガトリンのような強い人たちが戦った後に、2幕のB級ランク戦のシーンで香取隊が出てくるということにプレッシャーを感じていました。でも、通し稽古を観ていたら、やっぱりいろんな隊が登場して、隊同士が戦って頑張っている姿って心打たれるなって思えたので、ガロプラ戦もB級ランク戦も楽しみにしていてもらえたら嬉しいです。
――では最後に、開幕に向けての意気込みをお願いします
松原 真面目に熱血に、しっかり作品と向き合ってお届けいたしますので、お楽しみに！
古賀 今回、本役以外にも兼役にチャレンジさせてもらえます。そこの差をしっかり出していくことを含め、作品をより良くするために本番まで頑張っていくので、期待して待っていてくださると嬉しいです。
竹内 以上です！
古賀・松原 おおっと！？
竹内 締めは私かぁ（笑）。そうですね、『ワーステ』初演から香取隊の登場を心待ちにしてくださっていた方もいるんじゃないでしょうか。そうだったらいいなと思っているんですが、香取隊が大好きな私から見ても、現時点ですごく再現度が高いです！なので、皆さま本当に楽しみにしていてください。期待以上の迫力でお届けできるよう頑張りますので、よろしくお願いします！
インタビュー・文／双海しお
