「チェリまほ The Musical」~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~|荒牧慶彦 インタビュー

©豊田悠/SQUARE ENIX・「チェリまほ The Musical」製作委員会

キュンキュンドキドキを
味わってもらえる作品にしたい

ドラマやアニメで話題となった豊田悠による漫画「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(通称、チェリまほ)」が、「チェリまほ The Musical」~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~としてミュージカル化。安達 清役の松田 凌とともに、黒沢優一役で荒牧慶彦がW主演を務める。

「舞台化するならストレートだと思っていたので、ミュージカルと聞いて驚きました。でも、ミュージカルにすることで感情表現や黒沢の妄想シーンもポップに表現できると思いますし、原作が持つ、読んでいて愛おしくてニヤニヤしちゃうような魅力を伝えられるんじゃないかなと思います」

黒沢は仕事もできて爽やかでイケメンだが、想いを寄せる安達への恋心が心の中で暴走してしまうという人物。

「僕も自分の世界に入って別のことを考えていることが多いので、そこは黒沢と似ているかもしれませんね(笑)。演じるうえでは、涼しい真面目な顔をして、心の中では安達への想いが暴走しているというギャップが黒沢の魅力だと思うので、しっかりと演じきりたいです」

黒沢が想いを寄せる安達を演じるのは、「かわいいところを知り尽くしている」という10年来の役者仲間である松田だ。松田の「気遣いの部分や純粋に優しいところ」は、安達に重なるという。

「黒沢としては安達を誰が演じるのかはすごく大事ですし、僕自身、挑戦となる役なので、松田 凌が隣にいてくれるのはすごく安心できます。彼は役の表現力が素晴らしいので、役に憑依することを目指している僕としても負けたくないですし、お互いにそういう気持ちを持って挑むことでいい化学反応を起こせるのではないかと思います」

定期的に会っている松田からは「プロデューサー業をやっているからこそ得られる感覚を持っている役者・荒牧慶彦は最強だし唯一無二」と、会う度に言われるのだそう。近年、プロデューサーとしても活躍中の荒牧に、“30歳”の自分へのメッセージを聞いてみると――。

「思ってるよりも視野が広がるよ、ですかね。プロデューサー業をやるようになって役者以外の観点も持てるようになりましたし、それが役者としても活きているので、すごく良かった。そして何より楽しいよ、と伝えたいです」

「僕たちもまだどんな作品になるのか想像がついていない」と話すその表情は、新たな挑戦を前にとても楽しそう。

「観に来ていただいた方々に、『チェリまほ』を初めて読んだときに感じたキュンキュンドキドキを再び味わってもらえるような作品にしたいです。初めて読んだときの感覚は最初しか得られないものですが、この作品でそれをお伝えできたらと思います」

インタビュー&文/双海しお
Photo/篠塚ようこ

※構成/月刊ローチケ編集部 2月15日号より転載
※写真は誌面と異なります

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【プロフィール】

荒牧慶彦
■アラマキ ヨシヒコ
舞台「刀剣乱舞」山姥切国広ほか、舞台やバラエティーでも活躍。