舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里|高橋かれん インタビュー

©吾峠呼世晴/集英社 ©舞台「鬼滅の刃」製作委員会

人力だからこそ生まれる
エネルギーを見せていけたら

吾峠呼世晴による大人気漫画『鬼滅の刃』の舞台化シリーズ、舞台「鬼滅の刃」其ノ伍襲撃 刀鍛冶の里が4月に上演される。竈門禰豆子役を務めるのは高橋かれん。

「刀鍛冶の里でのエピソードは、終盤に向けて大きな歯車が回りだすターニングポイント。皆様の応援のおかげでここまで繋がせていただき、演じられることを本当に嬉しく思います」

高橋は、2022年の「其ノ参 無限夢列車」から本シリーズに出演。

「一観客として『其ノ弐 絆』を観劇していたんです。2.5次元舞台ってこんなにも再現度が高くて面白いのかと驚いて、配信チケットやDVDも購入しました。その舞台に自分が出演できるなんて……と夢のように嬉しかったのですが、同時に怖さも感じました。児童劇団で舞台には立ってきたものの、プロの舞台は初めてで。稽古場で頭を抱えることも多かった中、カンパニーの皆さんが不慣れな私を現場に居やすいようにとすごく親切にしてくださいました。初日のカーテンコールで見た景色は一生忘れないと思います」

温かいカンパニーと観客の拍手に迎え入れられ、2023年の舞台「鬼滅の刃」其ノ肆 遊郭潜入では上弦の陸・堕姫(演:フランク莉奈)との死闘を熱演。息を呑むようなアクションを繰り広げた。

「圧倒的な強さを持つ上弦の鬼と戦っている様をどう見せるか、研究と筋肉痛の毎日でした。蹴りの動作だけではダメで、相手との距離感や外した際のリアクション、いろいろなことを考えなければならない。課題は山積みですが、2022年からキックボクシングを習っています。ふだんの生活で蹴ることなんてないですし、だんだん楽しくなっていて(笑)。今作でも激しく戦うことになると思うので、成果が出せるように頑張っていきたいと思います!」

舞台「鬼滅の刃」は物語を丁寧に辿りつつ、アナログ的な表現を存分に取り入れた演出で好評を博している。休日は劇場をハシゴするほどの舞台好きだという高橋も

「原作の魅力である鬼の人間味は、生身の人間が演じることでより繊細にかつダイレクトに伝わる部分だと思います。原作を演劇に落とし込む上で初演からずっと大事にされているところだと思いますので、人力だからこそ生まれるエネルギーを引き続き見せていけたら」と意気込む。

「15歳で出演が決まって以来、ずっと隣に禰豆子ちゃんが居てくれたような、彼女を身近に感じながら過ごした3年間でした。マイホームと言ってはおこがましいのですが、“ただいま”と言いたくなるような安心できるカンパニー。今作から新しく参加される方も多いので自分も支えていけたらと思いつつ、やることは変わらずに愛を持って、精一杯取り組んでいきます。劇場で見届けていただけたら嬉しいです」

インタビュー&文/片桐ユウ

※高橋かれんの「高」は「はしごだか」が正式表記
※禰豆子の「禰」は「ネ(しめすへん)」が正式表記

【プチ質問】Q:手土産を選ぶポイントは?
A:手土産は皆さんがそれを見たときの反応、リアクションだったりを考えながら、「ワッ」ってなってもらえるようなものを選びます。作品に関連したものを用意することもありますし、以前は「鬼滅の刃」のトレカが入ったウエハースを差し入れしました。せ~ので開けて「堕姫だ」とか、皆さんと一緒に開封式をしました(笑)。 

※構成/月刊ローチケ編集部 2月15日号より転載

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【プロフィール】

高橋かれん
■タカハシ カレン
主な出演作は舞台「鬼滅の刃」シリーズ、音楽劇「ハムレット・レポート」、ミュージカル「小さな貴婦人」など。