『ワールドトリガー the Stage』B級ランク戦最終決戦編|植田圭輔 インタビュー

©葦原大介/集英社 ©『ワールドトリガー the Stage』製作委員会

ずっと走ってきたカンパニーとして、
さらなる進化を見せたい

『ワールドトリガー the Stage』B級ランク戦最終決戦編は、大人気SFアクション漫画『ワールドトリガー』の舞台化第5弾。初演から溝口琢矢とともに主演を務める空閑遊真役の植田圭輔は、「敗北を経験した玉狛第2が、隊長の三雲 修を中心にチームと自分に向き合って成長して、人としての強さを得た」と前作で描かれたB級ランク戦ROUND5を振り返る。今作では新たに、山本一慶演じるヒュースが玉狛第二に加わる。

「ヒュースが隊に加わるのは今回からですが、稽古場では前作からすでにいい雰囲気です。一慶も溝口もユニークな人なので、似た者同士波長が合うときもあれば、全然噛み合ってないときもあって(笑)。そんなときは僕や其原有沙(雨取千佳役)がわちゃわちゃとツッコんで、という形ができています。これまでエースとして複数人を相手に一人で戦ってきた空閑としては、もう一人のエースであるヒュースが入ってくれることで、物理的にありがたいなという感覚がありますね」

2021年から演じ続けている空閑遊真はすでに「体に馴染んでいる」と言う。

「演じる際は、フィジカル的な軽さと、目の奥の表現にこだわっています。嘘を見抜くサイドエフェクトがあるということは、人のことをすごく見ているということ。表面的にはそう見えないけれど、目の奥だけが『ちょっと炎燃えてまっせ』となるように意識しています。苦労する点で言うと、とにかく運動量ですね。自分の汗で塩ができるという経験も空閑が初めてでした(笑)。今回は来たる『ワーステ』に向けて毎日走って体力作りをしています。作品のために走り込みをするのは初めてかも」

改めて『ワーステ』は植田にとってどんな場所なのか聞いてみると――。

「このカンパニーにいるときは優しくなれる気がします。それは溝口や其原がいてくれることが大きいのかな。あとは、一緒に作品を背負う相方がいてくれることで、求められるものが他の作品とは少し違うような気がしています。溝口が芝居で引っ張って、僕は体を動かすことで支えていて、そこにみんなの思いが連なっていく。そんな作品の中で、『いいお兄ちゃんでありたいな』と思わせてくれる場所です」

いよいよB級ランク戦は最終決戦へ。「ずっと走ってきたカンパニーとして、さらなる進化を見せたい」と、植田は揺るぎない自信を覗かせる。

「前作で強く感じたのは、チームが持つ強さをチームとして認識できる瞬間があったこと。それを踏まえ、さらにヒュースを仲間に迎え、よりチームの強さが強固なものになっていくと思います。今回もちゃんと準備をして、皆様に楽しんでいただける作品をお届けできたらと思っています」

インタビュー・文/双海しお

※構成/月刊ローチケ編集部 3月15日号より転載

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【プロフィール】

植田圭輔
■ウエダ ケイスケ
舞台「刀剣乱舞」大和守安定役ほか、数多くの舞台作品に出演する。近作は舞台タメ劇vol.1『タイムカプセル Bye Bye Days』。