
大人気SFアクション漫画『ワールドトリガー』の舞台第5弾『ワールドトリガー the Stage』B級ランク戦最終決戦編(以下、『ワーステ』)が、2025年4月~5月にかけて東京・大阪で上演される。第3弾から描かれてきたB級ランク戦が、本作でついに決着を迎える。
主人公擁する玉狛第2(三雲隊)に立ちはだかるのは、B級1位を誇る二宮隊だ。二宮隊を率いる二宮匡貴 役を第3弾に引き続き小野健斗が演じるほか、本作から新たに犬飼澄晴 役の泰江和明、辻 新之助 役の梶田拓希が出演する。
※辻 新之助の「辻」はいってんしんにょうが正式表記
今回は、二宮隊キャストへインタビュー。お互いをよく知る3人は、どんな二宮隊を見据えて作品に臨んでいるのか。「B級ランク戦最終決戦編」にかける想いを聞いた。



――小野さんは第3弾ぶりの出演、泰江さんと梶田さんは初出演となります。出演が決まってのお気持ちをお聞かせください。
梶田 僕はもうずっと『ワールドトリガー』が好きだったので、自分の読んできた作品に携われるということで、出演が決まったときは本当にびっくりしました。
泰江 ずっと好きだって言ってたもんね。『ワールドトリガー』も恐竜も。
梶田 そうそう! だからもう、本当に嬉しかったです。
小野 僕はこのメンバーで二宮隊をやれると知ったときは、めちゃくちゃ嬉しかった。
梶田 たしか僕たち3人が仕事で一緒になったときに、まだ健斗くんは犬飼と辻を僕たちが演じるって知らなくて。だから、かずくんと2人で言いに行ったんですよ。
泰江 「僕らですよ」って伝えたら、健斗くんが「マジで!」って驚いていて。
小野 そうだったっけ!? 記憶が曖昧なんだけど……。だそうです。
泰江・梶田 あはははは(笑)!
泰江 僕は二宮隊での出演と聞いて、健斗くんが隊長ということしか知らなかったんですが、健斗くんと一緒なら「ぜひお願いします!」と言ったことを覚えていますね。
小野 僕は第3弾に出演させてもらって、第4弾には出ていなかったので、客席から観たんですよね。そうしたら本当に面白くて。こういう舞台に立っていたんだと実感できたことで、今作に出演できることを改めて嬉しく思いました。
――小野さんは前回出演された際、印象的だったことはありますか。
小野 すごく緊張してた。
泰江・梶田 えええ!? 意外!
梶田 なんで緊張したんですか?
小野 わかんない(笑)。けど、プレッシャーをすごく感じていたんですよね。二宮という役を演じることに対して、プレッシャーを勝手に感じて、自分でハードルを上げていて。共演者にも「そんな緊張するタイプの人なんですね」って言われるくらい緊張してた。
梶田 そうなんですね。僕から見たら、健斗くんは二宮そのまんまって感じがするのに。
泰江 そうそう。健斗くんが演じているのしか想像できないくらい。
小野 基本は全然緊張しないんだけど、前回は僕の役者人生の中でもNo.1レベルに緊張した。
梶田 えーそうなの!? 初知り。じゃあ今回も緊張する?
小野 って思うんだよね。
梶田 そんな健斗くんが見られるのはちょっと楽しみかも。
泰江 たしかに。しかも今回は、チームですもんね。
小野 そうだね。だから、2人がいてくれてすごく心強いなって思っている。
――初参加のお二人は、緊張している部分はありますか。
梶田 B級ランク戦の集大成となる公演に、最強の二宮隊の一員として出るからには、求められるものも多いと思っています。その部分は少し緊張しますが、それ以上に、この2人と一緒ということで安心しきっています。僕がのびのびやっても、2人がカバーしてくれると思うので、「やったるで!」という感じです(笑)。
泰江 僕も「やったるで!」は同じですが、緊張はめっちゃすると思います。二宮隊として、ここまで皆さんが培ってきた時間を超えなきゃいけないですし。情報解禁のときに、愛されているキャラクターというのを感じたからこそ、いい意味で緊張はしていますね。
――ご自身が演じるキャラクターを現時点でどう捉え、どう演じようと考えていますか。
泰江 実はさっき、健斗くんに第3弾のときに何を意識して二宮を演じていたか聞いたんですよ。というのも、過去作品の映像を見させてもらったら、健斗くんの二宮が個人的にめちゃくちゃ好きで。気になって質問したんです。
小野 さっきなんて答えたっけ?
泰江 「忘れた」って言ってましたけど(笑)、健斗くんが無自覚に意識していることってたくさんあると思うんですよ。健斗くんはそういうタイプの人だって知っているので、これから稽古の中で、僕ら2人でいろいろと健斗くんから引き出して、そこを軸にした二宮隊を作りたいなと思っています。
梶田 たしかに。健斗くんありきの二宮隊なので、その形で作っていくのがいいなと僕も思いました。僕たちが健斗くん、そして二宮さんを慕えば慕うほど二宮隊になっていくんだろうなと。
小野 二宮隊って熱量が見えづらいんですよ。見えづらいんですけど、でもめちゃくちゃ熱量がある。そこはこの3人でやって、引き出していかなきゃいけない課題だなと思っています。
梶田 本当、それです。過去に色々あってA級からB級に降格して。そこに対して思う部分もあると思うんですが、二宮隊はそれを表に出さないじゃないですか。でも、内に燃える青い炎みたいなものは持っていて。セリフ数は多くはないですが、「了解」という一言に想いを込められたらいいなと思います。
――では、演じるキャラクターの好きなところはどこでしょうか。
小野 二宮の辛口なところが好きですね。でも、すごく努力家だし、実はちょっと抜けている部分もあるし。
梶田 健斗くんじゃん!
小野 そうそう。わりと自分とリンクするなと感じる部分はありますね。
梶田 辻ちゃんの好きなところは、クールなのに照れ屋なところですね。辻ちゃんは異性と話すのが苦手ですが、同じ二宮隊の鳩原先輩やひゃみさん(氷見亜季)とは話せていたから、きっと鳩原先輩に対して一種の母性を感じていたんじゃないかなと。家族のように思っていた鳩原先輩と再会するためにも、ランク戦で1位をとってA級に上がりたいという思いがあると思うので、そこはしっかり演じていきたいなと思っています。あと僕もめっちゃ恐竜好きなんですよ! 恐竜を仲間にする「ARK: Survival Evolved」っていうサバイバルゲームをやり込んでいたくらい好きなんです。
小野 何の話よ(笑)。
梶田 いや、これは言っておかなきゃと思って(笑)。
泰江 犬飼はマジで頭がいいと思うんです。彼は原作で、思っていることと言っていることが違いすぎると言及されるシーンがあるくらい、常に自分を作っているタイプだと思っていて。それができるっていうことは頭がいい。でも、それをやろうとする熱量と欲はどこにあるんだろうなっていうのを、今探っている最中ですね。表面的に受け取れる部分も魅力的ですが、もう一歩、その欲の部分が理解できると、もっとすごい魅力に気付けるんじゃないかなと思っています。
梶田 僕も犬飼はかずくんと似ている気がする。こうして明るく喋っているけど、頭の中ではその100倍ぐらいのことを考えていそうなところとか。
泰江 自分でも似ているところがあるなって思う。
小野 かずが演じる犬飼って想像がつくんですよ。でも、僕はかずのことよく知っていて、芝居の組み立て方も見てきたからわかるんだけど、多分、犬飼みたいな役柄はそんなに得意じゃないと思う。
泰江 いや、本当にその通りなんですよ……めっちゃ難しいなって思っています。
小野 かずがこれから芝居をやっていく中での一番の課題にぶつかるんだろうなと。でも、そこを乗り越えられたら、めちゃくちゃいい犬飼が出てきそうだなと思っています。
泰江 めちゃくちゃハードル上げるじゃん!
小野 ハハハ。
――すでにいい関係値ができているかと思いますが、お互いの初対面の印象は覚えていますか。
小野 かずはド真面目で、とにかく一生懸命。だけど、それを崩してあげられる人がいないと、どんどん自分を追い詰めていっちゃうから、こっちから無茶振りして解放していってあげないとダメなタイプだなと。拓希は本当に“令和版・小野健斗”なんですよ(笑)。デビューした頃の10代の僕を令和バージョンにした感じで、彼を見ていると昔の自分を見ているような気分になります。
梶田 そうなんだ。僕からしたら、ミュージカル『新 テニスの王子様』で僕が演じた柳蓮二の初代キャストが健斗くんだったから、最初はめちゃくちゃ緊張しました。挨拶に行ったら、もうオーラがすごすぎて「怖……」って思ったのが第一印象ですね。
小野 でも、初っ端からガンガン話しかけて来るんですよ(笑)。もうその度胸がすごいなと。
梶田 緊張したんですけど、大先輩から吸収できるものはしようと思って質問していました。かずくんとは役柄としてはあまり絡みがなかったんですが、かずくんが「おっはようございまーす!」と稽古場に入ってくると、場の雰囲気が何段階も明るくなって。それを見て、カンパニーの空気を作って引っ張っていける人なんだな、というのが第一印象です。
泰江 健斗くんは僕も「怖い」でしたね。見てくださいよ、このスタイル。ザ・芸能人じゃないですか! 健斗くんの心のドアを開けていいのか、最初は手探りでしたし緊張しました。
梶田 わかる~。
小野 本当によく言われるんですよ。今日の稽古でも初共演の方に怖いって思われたら嫌だなと思って、実は一生懸命明るくしてた。
泰江・梶田 アハハハハハハ(笑)。
泰江 大丈夫です、明るかったですよ! 拓希はハッピーが好きなところが自分と似ているというのが第一印象です。それは今も変わっていなくて、どこにいっても笑顔でやっていけるんだろうなと思っています。
――本格的な稽古はこれからということで、改めてどんなチームにしていきたいですか。
泰江 劇中ではマジで喋らないから、だからこそ一番喋るチームにしたい。
小野 なるほどね。
泰江 多分、彼らもわちゃわちゃしていた時期があって。そこから、百戦錬磨を経て今の二宮隊になったと思うんです。二宮さんが1言って周りが100を理解する状態になるまでに、どんな時間を過ごしたのか。そこも想像しながら稽古に臨みたいです。
小野 僕はもうずっと「焼肉連れて行ってください」って言われています(笑)。
泰江 それはもう、原作がそうなんですから!
小野 わかったわかった、連れて行くから。
梶田 いえーい!
泰江 やったー!
小野 じゃあ、稽古中に1回、東京公演で1回、大阪公演で1回な。
梶田 え、めっちゃ連れていってくれる!
泰江 おおお! 大阪の店は任せてください!
一同 (笑)
――では最後に、隊長を演じる小野さんから意気込みをお願いします。
小野 今回、二宮隊としてこのメンバーが揃ったことに意味があると思っていて。間違いなく最強の二宮隊になると思っています。そこはすでに想像ができているので、間違いありません。そこからさらにお客様に喜んでいただけるよう、稽古に臨みたいと思います。寂しいことに、B級ランク戦が観られるのはこれが最後なので、絶対に観にきた方がいいと思います、とだけお伝えしておきます!

インタビュー・文/双海しお