
知的でスタイリッシュな世界観が魅力の
スパイアクション第3弾
2017年・2018年とこれまで2作品が上演され、好評を博した舞台『ジョーカー・ゲーム』シリーズの第3弾が11月に上演される。原案は柳広司による傑作短編小説シリーズで、2016年にアニメ化、この秋再放送も決定した人気作。世界大戦期を舞台に、帝国陸軍内のスパイ養成部門“D機関”で、人間離れした頭脳と肉体の持ち主である若きスパイ達が暗躍していく様子を描く。新キャストを迎えた今作では、初演でも上演したシリーズの原点「ジョーカー・ゲーム」に加え、舞台シリーズ初となる完全オリジナルエピソードが展開されるのも注目。D機関員の神永役・本田礼生と三好役・矢田悠祐の二人に、本作に挑む心境などを聞いた。
本田 初演、2作目を他のキャストの方が演じられていたので、出演が決まったときは率直にプレッシャーは感じました。
矢田 出演が決まってから、アニメを見させていただいて、『このキャラいいな』と思ったのが三好でした。ミステリアスなスパイの面々がいる中で、シニカルでキャラが立ってる面白そうな役なので、演じるのがすごく楽しみです。
世界大戦期を舞台にしたスパイの物語。大事にしたいのは時代背景と話す二人。
本田 その時代の質感というか、スーツの着方ひとつとっても、しっかり形成していかないと世界観は出ないのかなと。そこが最初に苦労するところかもしれないですね。
矢田 キャラクターそれぞれみんな色気があるなと感じます。姿形もそうですけど煙草のふかし方から何から、今とはまったく違うので、そういうのが醸し出せたらいいなと思います。
脚本・演出は前2作に引き続き西田大輔氏。
矢田 昨年、西田さん演出の舞台に立たせていただいて思ったのは、絵作りが男心をくすぐるというか。見てきたアニメや漫画の“うわ!こういうシーン、カッコよかったよな”っていうのを彷彿させる、しびれる感じがある。今回も、スパイらしいアクションがあると思うので、すごく楽しみにしていますね。
本田 僕は今回が初めましてなんです。自分の尊敬している先輩俳優さん達が、尊敬されている演出家の方なので、早くご一緒したいと思っていましたから、非常に楽しみです。
二人が舞台で共演するのは2年ぶり。お互いについて聞いてみると。
矢田 礼生は、すごくセンスのあるお芝居をする人だと思います。
本田 矢田さんは、独特の空気感を醸し出している人。舞台に立つと華がすごくて、魅力が詰まっている俳優さん。クールな印象で今回の三好はピッタリだと思います。でも、実際は真逆ですごく面白い人(笑)。
矢田 ハハハハ。今回の稽古場では役に寄せていくんで。一言もしゃべらない(笑)。
本田 静かになるんですか?うそ~(笑)。
矢田 でも、シリアスな作品こそ、楽しんで作っていかないとね。
役者として認め合ういい関係性の二人が、どんな舞台を観せてくれるのか期待が高まる。
矢田 西田さんなので、すごく動くことは覚悟してます。カッコいいアクションをきっちりこなせるようにしっかり準備したいです。複雑なお芝居なので、自分なりに勉強して役を深めて、万全の状態で初日を迎えたいと思います。
本田 非常に余白のある作品なので、西田さんがどっちの方向に舵をきるのか楽しみです。キャストも素晴らしい方々が揃って、わくわくしています。本番まで、お客様も一緒にモチベーションを上げて行ってもらいたいですね。
インタビュー&文/井ノ口裕子
【プチ質問】Q:手土産を選ぶポイントは?
A:
本田 演劇は結構ハードなのでよく差し入れるのはプロテイン。
矢田 エナジードリンク。その日を戦うものがあった方が喜ばれる気がします。
※構成/月刊ローチケ編集部 10月15日号より転載
※写真は誌面と異なります

掲載誌面:月刊ローチケは毎月15日発行(無料)
ローソン・ミニストップ・HMVにて配布
【プロフィール】
本田礼生
■ホンダ レオ
ブレイクダンス、アクロバットなど高い身体能力と確かな演技力で多くの舞台で活躍。近年の主な出演作は、MANKAI STAGE『A3!』、THE CONVOY SHOWなど。
矢田悠祐
■ヤタ ユウスケ
近年の主な出演作は、舞台『魔法使いの約束』シリーズ、ゲームCV『18TRIP』(百目鬼潜役)など。’26年1月公演予定の楽劇『フィガロ』主演。