写真左より)汐月しゅう、澄輝さやと
2023年2月に上演され、好評を博した「舞台『刀剣乱舞』禺伝 矛盾源氏物語」が待望の再演。「舞台『刀剣乱舞』禺伝 矛盾源氏物語~再演~」と題して、この2月~3月に東京・大阪・福岡で上演される。平安時代の平安京を舞台に刀剣男士六振りが出陣し、『源氏物語』の光源氏や平安貴族の姫君たちが登場する華やかな「刀ステ」を再び観ることができる。初演に引き続き出演する、刀剣男士・姫鶴一文字 役の澄輝さやとさん、刀剣男士・南泉一文字 役の汐月しゅうさん。3年ぶりに「刀ステ」に臨む心境や役作りなどについて、たっぷり語っていただいた。
――2月3日に舞台『刀剣乱舞』禺伝 矛盾源氏物語~再演~の幕が開きます。刀剣男士六振りと光源氏が初演と同じキャストで臨まれている、3年ぶりの「刀ステ」の稽古場の雰囲気はいかがですか?
汐月 座長の七海ひろきさん(歌仙兼定 役)が、初演が終わったあとも引き続き仲良くいられるように、グループLINEを作ってくださったりして気を使ってくださっていたので、稽古場の雰囲気はすごくいいです。
澄輝 和やかですね。(主要)キャストが初演と同じということで、安心感があるというか、心強いです。一度一緒に作品を作り上げた方たちとご一緒できるのは、やっぱりすごく大きいですし、嬉しいなと思います。
汐月 右に同じです(笑)。
――演じられる姫鶴一文字、南泉一文字は、どのようなキャラクターか教えていただけますか?
澄輝 姫鶴一文字は、一文字派ではあるんですけど一文字っぽくない。一文字派とは訳あって少し距離を置きたい感じがあるんですね。キャラクター的にはちょっとアンニュイな感じでマイペースなところもあります。でも、戦闘になったらかなりガラが悪くなります。
汐月 刀剣男士の中でも、ギャップが激しいほうかもね。
澄輝 普段はけだるそうな感じなので、その落差は姫鶴一文字の魅力だと思うので、そこは初演のときから、大切にしたいなと思いながら演じています。今までこういう感じの役をいただいたことがなかったので、新鮮ですし面白いですね。
汐月 南泉一文字は猫の呪いを身に受けた刀剣男士なのですが、猫っぽさが出るのが嫌でそれを受け入れていない刀剣男士。今作における関係性的には、南泉一文字は登場する一文字派の他のお三方(一文字則宗(演:綾 凰華)、山鳥毛(演:麻央侑希)、姫鶴一文字)よりも下っ端なので。任務中、この三振りのやりたいことを察してすごく動きます。姫鶴一文字には、甘えて寄っていっても基本無視されますけど(笑)
澄輝 フフフフフ。

――再演にあたり、演じる上で大切にされたいことは?
汐月 初演では、脚本と原案ゲームのキャラクターを土台としてそこに忠実に演じることを大事にしていたんですね。でも、初演が終わって御覧になった方々の感想を読むと、一文字派というものに対しても、ファンの方々によって解釈がすごく広い作品だなと改めて思って。解釈がいっぱい入ってしまったので活かしつつ忘れつつ(笑)、稽古場で削ぎ落としをしているところです。
澄輝 初演でキャストのみなさんと大変な殺陣とかを乗り越えて、千秋楽には離れたくないくらいの絆が生まれたんですね。役としてだけではなく演者としても仲が深まっているからこそ、再演では一文字派としてのチーム感みたいなものがより出てくると、4振りが出ている意味があるのかなと思っています。
汐月 そうですね。あと、これは物語の中のわりと大事な要素になってくるんですけど、大俱利伽羅(演:彩凪 翔)と歌仙兼定に対して、南泉一文字はなんでそういうふうに絡んでいくのかというところは、一幕の途中くらいから察していただけたらいいなと(笑)。

――「刀ステ」の大きな魅力は、華麗で激しい殺陣だと思いますが、お稽古でのご苦労やこだわりなどのエピソードを教えていただけますでしょうか?
汐月 今、絶賛大苦戦中なのは、光源氏戦です。戦闘シーンは、アクションチームが時間遡行軍や式神の敵側として出てくれるので、かなりそこの技術に助けられることが多いんですけど、対光源氏戦は我々しかいないので(笑)。
澄輝 なかなか大変です(笑)。
――再演で、殺陣もブラッシュアップされている部分はあるのですか?
澄輝・汐月 ありますね。
汐月 あきちゃん(澄輝)の長い脚の蹴りを、ぜひ堪能していただきたい。蹴りが増えているよね?
澄輝 はい。蹴りの難しさと、今格闘中です!
――再演で楽しみにされていることは?
汐月 初演のときのお弁当がおいしかったので、それは楽しみ(笑)。
澄輝 ハハハハ。今回は福岡に行けるのでうれしい。
汐月 そうか。 私は地元だから(笑)。これは、楽しみというか私たちも一緒に頑張るところですけど。後半の時間遡行軍との戦闘シーンは、視覚的にもかなりパワーアップしている要素満載なので楽しみですね。

――改めて、舞台『刀剣乱舞』禺伝 矛盾源氏物語~再演~の見どころを伺えますでしょうか?
澄輝 やっぱり、『源氏物語』の世界に入るところですね。禺伝は、刀剣男士たちが時代ではなく物語に出陣するので、今までの「刀ステ」とは少し毛色が違った感じにはなっていると思うので、そこが見どころかなと思います。
汐月 そうですね、夢夢しさがある。あとは、血生臭さの匂いの違い(笑)。違うドロドロみたいなものが『源氏物語』にたくさんあるんですけど、そこもけっこう複雑な構造になっているので見どころかな。
――最後に、公演を楽しみにされている方へ、意気込みとメッセージをお願いいたします
汐月 初演と再演って同じ演目ですけど、やっぱり別の味わいがあるものだと思うので、初演は初演で好きだけど、再演も別のものとして好きだと思っていただけるものになるように、頑張ります!
澄輝 再演できることはなかなか無いと思うので、とても嬉しいです。もう一回観たいと思っていただけた作品を崩さないように、新しいキャストの姫君たちと一緒に、また新しい禺伝としてお届けできるように頑張りたいと思います。初演とはまた違ったものになると思うので、そこを楽しみにしていただけたら嬉しいです。

取材・文/井ノ口裕子
撮影/岩村美佳
