ミュージカル『刀剣乱舞』 加州清光 単騎出陣 極|佐藤流司 インタビュー

©NITRO PLUS・EXNOA LLC/ミュージカル『刀剣乱舞』製作委員会

「原点にして頂点」と言ってもらえるような作品に

ミュージカル『刀剣乱舞』(=刀ミュ)「加州清光 単騎出陣 極」が今年5月に上演される。これまで「初の姿(うぶのすがた)」による出陣だった刀剣男士・加州清光が、修行を経て「極の姿(きわめのすがた)」となり、4度目の単騎出陣をはたす。トライアル公演から加州清光を演じている佐藤流司は「“単騎出陣”は何度もやらせていただき、もうないだろうなと思っていたので、非常に驚きましたし嬉しかったです」と喜びを語った。

「刀ミュの物語の中で新選組の仲間たちが“極”になっていく中、トライアル公演からいた加州清光が“極”になっていないので、刀ミュの加州清光に晴れ舞台を、という気持ちが一番強かったです。加州清光の“極”は髪型などに大きな変化はありませんが、甲冑にも要素が加わってより豪華な衣裳になるので立ち回りにも新しい解像度が求められると思っています。今までの親しみもありつつ、新しい加州清光もお見せできると思うので、二度美味しくていいのではないかなと(笑)」

「加州清光 単騎出陣」は2017年、2018年と上演され、2019年にはASIA TOURで上海・バンコク・マカオ・日本の4都市を巡った。ミュージカル本公演とは異なり、刀剣男士キャストは佐藤ただひとりという少人数での公演。佐藤は「人間の範疇を超えました」と振り返る。

「ステージに立っている最中はランナーズハイのような状態になって、本当に“刀剣男士”になったかのような感覚がありましたね。でも歌って踊っているときに見えた一面に広がる赤いペンライト、客席が真っ赤に輝く瞬間は忘れられないです」

近年では俳優・アーティスト活動に留まらず、演出や脚本も手掛けている佐藤。今回の公演は、茅野イサムと共同で演出にも携わる。

「前回までは与えていただいたことを粛々とこなしていた感じですが、今回はクリエイトの面で少しでも力になれることがあるんじゃないかという気はしています。ただ、前回から7年の歳月が経っているることを考えると、あの物量を超えるのはかなり厳しい(笑)。今、加州清光を佐藤流司が演じさせてもらえるという中での全力を出すことが大事かなと思います。若い頃の自分が見せていたガムシャラで天井知らずみたいなものではなく、俯瞰で加州清光をしっかり捉えて、バランス良くお見せできたら」

昨年に十周年を迎えてなお、圧倒的な人気を誇る刀ミュシリーズ。佐藤は大きな作品に参加することを「ハイリスク・ハイリターン」だと表現する。

「応援してくださる方が多いのは、とてもありがたい。それと同時に、求められるハードルも高くなります。お客様が抱いている刀剣男士への印象や想いは十人十色なので。そういった中でどの選択肢を進むべきか、正解を探し続けていた十年間でした。でも自分自身のスキルや東京ドームに立つ経験など、この作品に出会わなければきっとなかったと思いますし、得たものはとても大きいですね」

2027年12月までの二年間をもって「完結に向けた最後の歩み」を進めることが発表された刀ミュシリーズ。佐藤は「終わりっぽい言葉を使って、お客様を悲しませたくない」とファンの気持ちを慮りつつ、メッセージを送った。

「加州清光としてやり残すことのないよう、全力でぶつかっていきたいと思います。刀ミュの中で先駆けて“単騎出陣”をさせていただいたものとしての誇りを持ち、“原点にして頂点である”と言ってもらえるような公演にしたいと思っております!」

インタビュー・文/片桐ユウ

【プチ質問】Q:手土産を選ぶポイントは?
A:役者の場合、公演中はあまり食べないという方もいるし、小食の方もいるので、一口にサイズのものを選びます。自分の場合、もらえるのは何でも嬉しいですけど、カロリーの高いものは避けたいですね。個人的には甘い物が苦手なんですけど、役者は甘党の方も多いので甘い物も差し入れしています。

※構成/月刊ローチケ編集部 3月15日号より転載

掲載誌面:月刊ローチケは毎月15日発行(無料)
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【プロフィール】

佐藤流司
■サトウ リュウジ
ミュージカル『刀剣乱舞』、ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」など数多くの舞台を中心に、ドラマ、映画などの映像作品にも出演。