舞台『血界戦線』百瀬朔 インタビュー

シリーズ累計発行部数440万部の超人気作品が初舞台化!

 

内藤泰弘が描く大人気漫画『血界戦線』が2015年、17年のTVアニメ化に続き、ついに初舞台化される。物語は異界と現世が交わる街“ヘルサレムズ・ロット”を舞台に、混沌とした街の均衡を守るべく活動を続ける秘密結社『ライブラ』の暗躍を描くSFアクション群像劇。主人公レオナルド・ウォッチ役にはドラマや舞台で活躍中の百瀬朔。出演が決まって一番喜んでいたのは家族だった。

百瀬「いつも僕の話には乗っかってこない父親がアニメを見ていたらしく驚いて、さらに兄貴も原作を知っていて家族で盛り上がったのが嬉しかったです」


いち早く挑んだビジュアル撮影ではシリーズを重ねた作品とは違う緊張感があり、ワクワクしたという。

百瀬「最初が一番緊張します。自分がレオに見えているのか、動きが合っているのか、ポージングも研究して久しぶりにドキドキ感がありました。イメージを作ってくれる衣裳やメイクがとてもクオリティが高かったので、僕はそこにのっかってキャラクターに入っていきました。レオは細目なんです。そこに関してどう見せようかとスタッフの皆さんと試行錯誤してできたものがこのビジュアル。撮影には時間がかかりましたがとてもかっこよくこだわって作っていただいて嬉しいです」完成したドラマチックなビジュアルを見せ胸を張りながらもレオについてさらに掘り下げる。

百瀬「レオは普通の青年なのに周りは異世界でそのバランスが面白いですよね。レオにも特殊能力はありますが普通なところがとても好き。作品を観ていただく皆さんと同じ目線に立てるというところでは嬉しいですし、その普通さを意識していけたら。そしてクラウスやザップとのつながり、ミシェーラとは兄弟でその関係性によってレオの表現は変わると思うので、いろいろな見せ方ができたらいいなと思っています。レオを演じるというよりもレオと僕を合わせて半分にしたような、自分の要素も入れてその中でお客様に観ていただくことを毎回意識しているので、気持ち的にその役を誰よりも好きになること。それが役づくりで一番大事にしているところです」


脚本/演出には多数の作品を手掛ける西田大輔、共演には岩永洋昭、猪野広樹ほか注目の実力派俳優達が名を連ねている。

百瀬「ザップ役の猪野ちゃん、ツェッド役の(伊藤)澄也くんとは共演しているので心強いです。猪野ちゃんとはその時、僕が振り回して猪野ちゃんがいさめる関係性で、プライベートとのバランスが取れていたんです。それが今回逆の立場になるので24時間振り回されそうで今から心配です(笑)。キャラクターによっては巨大化する人もいて、川上将大さんはどうなっていくのかなぁ。あと内藤先生ご自身が、この作品を『技名を叫んでから殴る漫画』とご説明されているので、そこを舞台でどう表現するのか、演出的にどうなるんだろう。僕はアクションがある作品にいくつか出演経験がありますが、いつも逃げ回る役で全然戦っていなくて、たぶん今回もそういうことになるのかな。その中で僕の能力“神々の義眼”がどう表現されるのか今から楽しみです」


公演は東京と大阪で開催。関西出身の百瀬は、新作を引き下げ上演できることに感謝を述べる。

百瀬「原作がとても面白いんです。絵の強さ、迫力を僕らがいかに表現できるか、原作の良さをどう具現化できるかというところを大事に思っています。僕らスタッフ一丸となって挑むので、まずは期待して待っていてください」

 

インタビュー・文/谷中理音
Photo/中田智章

 

※構成/月刊ローチケ編集部 8月15日号より転載
※写真は本誌とは異なります

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【プロフィール】
百瀬朔
■モモセ サク ’94年生まれ、兵庫県出身。ドラマや舞台で活躍中。代表作に『仮面ライダー鎧武』、舞台『弱虫ペダル』新インターハイ篇シリーズなど。