ギャグもバトルも100%超え!?舞台化第3弾ついに上演
ごく平凡な中学2年生、だが実は最強レベルの超能力者である影山茂夫(通称・モブ)の青春と成長を描く『モブサイコ100』。ONEによる原作漫画はもちろん、アニメも大人気となったコメディ&アクション作品だ。舞台版はアニメでモブを演じた伊藤節生が同役で主演を務め、2018年に初演。同年続編も上演され絶賛の声が相次いだ。 今回は待望の第3弾。引き続きモブを演じる伊藤節生と、モブの師匠・霊幻新隆役の馬場良馬が本作への想いを明かした。
伊藤 「初演、第2弾と応援していただき、続きを待ち望んでくださっていた方々に“お待たせしました”という気持ちでいっぱいです!」
馬場「第2弾から3年近く間が空いたからね(笑)。共演者たちとはずっと“続きをやりたい”と話していたんです。ファンの方々を含めたみんなの想いが積み重なって、この第3弾が実現したのではないかなと思います」
第3弾は、超能力者による世界征服を目論む秘密組織「爪」に拉致された弟・律を救出すべく、モブたちが「爪」のアジト・第7支部に潜入するところからスタート。超能力者同士が繰り広げる激しいバトルと、その中で平和主義者であるモブがどのような葛藤を見せるのか、自称・霊能力者の霊幻がどう立ち振る舞うのかが見どころだ。
馬場 「今回、描かれるモブと霊幻の関係値はこれまでの集大成。ふたりの関係性の変化はこの作品の魅力のひとつだと思いますし、原作で今回のエピソード以降に描かれる内容も見据えた上で描き出せたらいいなという気持ちがあります」
伊藤「モブと霊幻はお互いがお互いの生き方を救い合っているような関係だと思っていて。モブは霊幻を師匠と呼んでいますが、これまでは仕事仲間や兄弟のような、曖昧な雰囲気もありました。それが今回、名実ともに霊幻が師匠になる瞬間があるので、ふたりの関係性としても違う面が出てくるのではないかと。アニメのアフレコ現場でも初めて一体感を感じられた場面なので、舞台でも味わえたらいいなとワクワクしています」
馬場「超能力という非現実的な要素はありますが、その中でキャラクターたちが交わしている言葉や感情はとてもリアル。強い超能力を持ちながらも普通に生きているモブだからこその言葉にはグッときますし、霊幻はうさん臭いですが(笑)、彼の発言が周りに影響を与えることも多いので、根底にある大事なメッセージをブレないようにお伝えしたいですね」
公演は8月。慎重に言葉を選びながらも、熱い意気込みを見せる。
馬場「稽古期間、初日、そして千穐楽まで油断はできない状況。でも良いカンパニーなので、今は不思議な自信があります。ぜひ劇場へ、とは気軽に言えませんが、僕は舞台を中心にやっている役者なので、生のお芝居で心を動かせたらと思いますし、こういう時こそエンタメは必要なのだと思っていただけるような作品にしたい。僕たちは精一杯、板の上で生き抜きたいと思いますので、その瞬間を一緒に感じていただけたら嬉しいです」
伊藤「お客さまからの反響で成長してきた作品です。厳しい状況下ですが、また皆さんと一緒にこの作品を盛り上げていけたら。ご期待いただいた分のハードルを飛び越えられるように、ご覧くださった方が満足できる良い作品をお届けできるように、一同頑張って参ります!」
インタビュー・文/片桐ユウ
Photo/植田真紗美
※構成/月刊ローチケ編集部 6月15日号より転載
※写真は誌面とは異なります
掲載誌面:月刊ローチケは毎月15日発行(無料)
ローソン・ミニストップ・HMVにて配布
【プロフィール】
伊藤節生
■イトウ セツオ ’91年生まれ。’17年に第11回声優アワードで新人男優賞を受賞。声優としての活動を中心とし、舞台出演にも活躍の場を広げている。
馬場良馬
■ババ リョウマ ’84年生まれ。’08年に俳優デビュー。昨年、TVドラマ『ギリシャ神話劇場 神々と人々の日々』で連続ドラマ初主演を務めた。