『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage -Battle of Pride- 廣野凌大 インタビュー

『ヒプステ』はお客さんも一緒に戦っている感じがする

 

今や2.5次元舞台の新時代を切り開く人気シリーズとなった『ヒプノシスマイク -DivisionRap Battle-』Rule the Stage。舞台版としては初となるライブ公演がついに開催されることとなった。ナゴヤ・ディビジョン〝Bad Ass Temple〟のリーダー・波羅夷空却役の廣野凌大は、初のライブに向けて、ギアはすでにトップモードだ。

廣野「もともとバンドをやっていたこともあって、音楽が大好き。舞台でもライブパートに入った瞬間、別のスイッチが入るようなところがあったので、今回『ヒプステ』でライブがやれるのはめちゃくちゃ嬉しいですね。イメージしているのは、理にかなった暴れ方。独りよがりで暴れていたら見世物じゃなくなるので、ちゃんと魅せる暴れ方がしたい。『ヒプマイ』自体が、声優さんたちのプロジェクト。原作の声優さんたちがされているライブに負けない熱量をぶつけられたらと思っています」


同じディビジョンの仲間である四十物十四役の加藤大悟、天国 獄役の青柳塁斗ともすでにいろいろとアイデアを膨らませているそうだ。

廣野「僕と塁斗さんがバク転とバク宙ができるんで、大悟にいつも言ってるんですよ、『お前も回っちゃえ』って(笑)。全員が回れるディビジョンは今ないから、それができると強いぞってプレッシャーを与えているところなんで、もしライブ本番で十四が回ってたら、みんな拍手してください(笑)」


普段から「家族感」があるという3人。廣野が空却のようにかき乱し、それを見て加藤が十四のようにオドオドし、青柳が獄のように冷静に見守ってくれているのだとか。

廣野「塁斗さんも大悟も音楽好きで、考え方がアーティスト寄りなんだと思うんです。僕も俳優寄りというよりはアーティスト寄りの人間なので、そこの価値観が合っているのがナゴヤ・ディビジョンを演じる3人の強み。ステージングに関しても3人がそれぞれいい意味でやり過ぎている。前回も個々のバチバチ感がすごく強くて、それがナゴヤの濃い味になったかなと。今回も前回以上に進化したパフォーマンスを見せたいです」


ハマり役と絶賛だった空却。今回はさらに「マインドを近づけることが目標」と語る。

廣野「そのために、まず仏の木彫りセットを買おうかなと(笑)。精神統一しながら仏を彫るところから始めたいです。個人的にもそういうの好きなんです。あとは般若心経も唱えています。YouTubeにあるんですよ、お坊さんが般若心経を唱えていて、一緒に唱えようっていう動画が。息を吸うタイミングが難しいんですけど、ブレスだけなら、俺の方がお坊さんよりうまいと思います(笑)」


楽曲面でも高い人気を誇る本作。その魅力を「がむしゃらさ」と廣野は分析している。

廣野「僕自身はかなりひねくれた性格なんですけど。そんな僕が『ヒプステ』のステージに立っているときはがむしゃらになれる。自分が無敵だと思っていた、子どもの頃のマインドを取り戻せるんです。だから、僕も歌ってて魂が震えるし、聴いてる人たちも心が熱くなるんだと思う。ライブパートではお客さんがリングライトを振ってくださるんですけど、その振り方が他の舞台とは違って。情熱的で、みんなも一緒に戦っている感じ。そこにパワーをもらえます。今までの曲を聴きながら自分がライブのステージに立っている姿を想像したら鳥肌が立ちましたね。考えるだけでハイになる。おかげで木彫りもはかどりそうです(笑)」

インタビュー・文/横川良明
Photo/岡田晃奈
【スタイリスト】宇都宮春男 (YKP)
【ヘアメイク】M’s factory

 

※構成/月刊ローチケ編集部 6月15日号より転載
※写真は誌面とは異なります

掲載誌面:月刊ローチケは毎月15日発行(無料)
ローソン・ミニストップ・HMVにて配布

 

【プロフィール】
廣野凌大
■ヒロノ リョウタ ’98年生まれ。千葉県出身。16年、演劇「ハイキュー!!」で舞台デビュー。近作に舞台『錦田警部はどろぼうがお好き』、『99』など。