大人気SF漫画がついに舞台化!
熱狂的なファンを持つ『ワールドトリガー』がついに舞台となる。雨取千佳 役の其原有沙も作品の魅力に心を奪われたファンのひとりだ。
其原「今まで漫画とかアニメをあまり観るタイプではなかった私が、初めて全巻揃えた作品がこの『ワールドトリガー』でした。もともとマーベル作品が好きということもあって、アクションシーンは読んでいてワクワクしましたね。しかも武器が使用者のトリオン量(作中独自の武器「トリガー」を動かす動力源)に合わせて威力や性能が変わるところが面白いなって。小さい頃に夢見ていた戦いみたいで、読んでいてまったく飽きませんでした」
演じる千佳という役にもすでに愛着たっぷりだ。
其原「まだ中学生なのに、周りの人に迷惑をかけたくないという自己犠牲の心を持った女の子。体は小さいけど、努力家で、何事にも絶対手を抜かない真面目な姿は応援したくなりますよね。そんな千佳ちゃんを演じられることが嬉しいですし、千佳ちゃんがボーダーに入るときのドキドキ感と同じような緊張感もあります」
ビジュアル撮影では、学生服やボーダーの隊服も着用。特徴的なヘアスタイルも完全再現されている。
其原「漫画に出てきたものと同じ衣裳を自分が着ているんだって思うとすごくドキドキしました。今はキャラクターブックを買って、自分なりに千佳ちゃんを研究しているところ。撮影でも千佳ちゃんだったらこういう感じかなとスタッフさんと相談しながらポーズを決めました」
漫画やアニメを原作とした2.5次元舞台。大切にしたいことは「原作ファンのみなさんに失礼がないこと」だと語る。
其原「以前、別の作品で2.5次元作品に出演したときに、ご覧いただいたファンの方が『ぴったりだった』と感想をくださって、原作のキャラクターに近付けるよう懸命に努力して良かったと思ったんですね。なので、原作を“型”として、まずはそこに嵌めていく作業を心がけています。原作を知るお客さまにすんなり作品の世界観に入り込んでいただけるための努力はしたいと思っています」
そこで重要になってくるのが、声と仕草だ。
其原「アニメも役作りの参考にさせていただいています。自分の声を録音してアニメの声と聴き比べたり、立ち方に関しても、千佳ちゃんは自分の意思は持っているけれど、結構抱え込みやすい性格だと思うので、胸を張らないように気をつけながら、でもまっすぐ立つことを意識したり。あとは胸に手を当てたり、手をぎゅっと握る仕草も意識していきたいなと思っています」
近年、女優業にも積極的に取り組んでいる其原。演じる楽しさも日々実感しているようだ。
其原「舞台の場合、稽古期間が1ヶ月近くあって、その間にどんどん座組みの絆が深まっていくところが好きです。それに、何公演もしていると、いつの間にか役が自分に染みこんでいって、台詞も自分が言ってるのではなく、そのキャラクターが言っている感覚になれる。そういう瞬間に楽しさを感じますね」
2.5次元ファンはもちろん、舞台は未知の世界という原作ファンにもぜひ劇場に来てほしいと願いを込める。
其原「私も2.5次元という世界を知ったのはこの数年で。もっと早くから知りたかったと後悔するくらいこの世界が大好きになりました。どの役者さんも一生懸命役を研究していて素敵だなと感じています。みんなエネルギーを込めて演じているので、その熱が伝わればいいなと思います」
インタビュー・文/横川良明
※構成/月刊ローチケ編集部 10月15日号より転載
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【プロフィール】
其原有沙
■ソノハラ アリサ ’01年生まれ。東京都出身。主な出演作に舞台「鬼滅の刃」、『ウルトラマンR/B』など。