ミュージカル『刀剣乱舞』 ~江水散花雪~ 加藤大悟 インタビュー

憧れの舞台へ初出演で「作品の素晴らしさを届ける!」

 

ミュージカル『刀剣乱舞』(=刀ミュ)の新作公演が決定した。2015年のトライアル公演以来、絶大な人気を誇るミュージカルシリーズ。TV出演や挑戦的なツアー公演を行うと同時に、歴史を紡ぐ感動的な物語も途切れず生み出してきた。今作はミュージカル本公演の物語としては9作目。刀ミュに初出演する加藤大悟は「いつか絶対に立ちたい作品だったんです!」と笑顔を見せる。

加藤「僕は愛知県を中心に活動しているボーイズグループ・Hi☆Fiveに所属していまして、舞台に立ち始めたのはごく最近なんです。でも、そんな僕でもタイトルを知っていました。NHK紅白歌合戦などにも出場している“最強の2.5次元ミュージカル”というイメージでした。作品は映像で拝見して、一つひとつのシーンが頭の中にガツンと打ち込まれてくるような衝撃を受けました。ライブパートもミュージカルとはまた違ったアピールで華やか。登場する刀剣男士の皆さん全員、個性が立っていて魅力的で、見入ってしまいました。このシリーズに出演させていただくことが決まって、とても嬉しくて誇らしいです!」


名だたる刀剣が戦士の姿となった“刀剣男士”たちが歴史を守るために戦うミュージカルパート、歌とダンスを披露するライブパートと、二部構成で綴る刀ミュの世界。加藤が最新作で演じる刀剣男士は、山姥切国広だ。刀ミュには初めて登場する刀剣男士だが、刀ミュと同じくPCブラウザ・スマホゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」(DMM GAMES/Nitroplus)を原案としている舞台『刀剣乱舞』シリーズでは、俳優・荒牧慶彦が1作品目から務めている役である。

加藤「まっきーさん(荒牧慶彦)とは、僕が初舞台を踏んだ作品で共演しています。“舞台って何だろう?”というくらい何も知らなかった僕に、優しくたくさんのことを教えてくださった方。尊敬する先輩と同じ役を演じるのは大きなプレッシャーがありますが、それ以上に光栄に思いますし、ご縁を感じています」


ビジュアル撮影では、山姥切国広が身を包む布を被ったことで、彼の内面が見えた気がしたと明かす。

加藤「頭からすっぽり布を被った時に、山姥切国広がどれだけ周囲の目を気にしているのかが分かった気がしました。理解できたとはまだまだ言えない段階ですが、自分の姿を布で隠している状態は、よほど相手から見られたくない心境があってのことなのかなと」


刀剣の山姥切国広は、霊剣『山姥切』を模して造られたとされる打刀。刀工・堀川国広の最高傑作とも言われているが、「刀剣乱舞-ONLINE-」では、葛藤を抱えた刀剣男士として顕現している。

加藤「わざとみすぼらしい格好をしているという、山姥切国広にとても惹かれます。“写し”ではあるけれど決して“贋作”ではない。でも“写し”である以上は“オリジナル”が存在するわけですし、最高傑作だと褒められていても、思うところが色々あるのではないかと思うんです。“どうせ俺は写しだ”という屈折した感情もあれば、自分なりのプライドや意志もある刀剣男士だと僕は感じていて。様々な感情を持ち合わせている複雑さをどうやって表現していくべきか……。これから台本をいただくので、山姥切国広がどのような立場として登場するのかはまだ分かりません。でも僕としては、観てくださる方に何か発見してもらえる演技をしたい。強い正義感や忠誠心、優しさも持った刀剣男士だと感じているので、奥ゆきを持って演じられたら」


歴史を扱う舞台作品への出演は初、殺陣も初挑戦となるが「学生の頃は歴史の教科が好きで、テストはわりと高得点でした(笑)歴史の背景を想像することも大好きなので、また勉強できることへの喜びもあります」と、作品への意気込みは充分だ。

加藤「たくさんの方に支えられて、皆様に愛されている刀ミュのステージに立つことができます。初めてのことばかりで緊張もありますが、応援してくださっている方々に恩返しができるように、そして作品の素晴らしさを届けられるように、自分が出来ることを精一杯やっていきます。ぜひ楽しみにしていてください!」

 

インタビュー・文/片桐ユウ

 

※構成/月刊ローチケ編集部 12月15日号より転載

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【プロフィール】
加藤大悟
■カトウ ダイゴ ’00年生まれ。愛知県出身。5人組ボーイズグループ・Hi☆Fiveのメンバー。俳優、歌手、タレントとして活動。